はじめに
大容量のPDFファイルは、メールの添付ファイルやウェブ上での共有などでアップロードやダウンロードの際に時間がかかりますし、メールは容量制限で送付できないこともあります。また、PDFを圧縮することで、ウェブ上のドキュメントの閲覧を高速可することができます。
オンラインPDF編集ツールとして良く知られているiLovePDFには圧縮機能があり、オンラインツール以外にもデスクトップ版(Windows/MacOS)、モバイル版(iOS/Android)がありますが、以下ではオンラインツールの圧縮機能について説明します。
目次:
1. iLovePDF (オンラインツール)の圧縮機能の特徴と使い方
(1) iLovePDFの圧縮機能の特徴
iLovePDFの圧縮機能の特徴としては、以下が挙げられます。
①オンラインベース
・オンラインで利用できるツールであり、ソフトウェアのインストールは必要ありません。Webブラウザを使用して、いつでもどこでも利用することができます。
② 高圧縮率
・iLovePDFの圧縮機能は、PDFファイルのサイズを大幅に縮小することができます。これにより、ストレージスペースを節約したり、ファイルをより簡単に共有したりすることができます。
③複数の圧縮オプション
・ iLovePDFでは、三つの異なる圧縮オプションを提供しています。画質低下の最小化や解像度の調整など、個々のニーズに合わせて最適な圧縮設定を選択することができます。
(2) iLovePDFの圧縮機能の使い方
iLovePDFの圧縮機能の使い方は以下のとおりです。
①iLovePDF圧縮PDFツールに移動する
・iLovePDFのウェブサイトに移動し、「PDF圧縮」ツールを選択します。
②圧縮ファイルを選択する
・「PDFファイルを選択」ボタンをクリックし、デバイスからPDFファイルを選択します。
・PDFファイルをドラッグアンドドロップすることもできます。
・GoogleドライブやDropboxからPDFファイルをインポートすることもできます。
③圧縮レベルを選択する
・「最も高い圧縮率」「推奨の圧縮」「低圧縮」三つのレベルから任意の圧縮レベルを選択します。
④圧縮する
・PDF圧縮ボタンをクリックします。
④圧縮されたファイルのダウンロード
・圧縮後、ダウンロードファイルのページに自動移動します。「圧縮されたPDFのダウンロード」ボタンをクリックすると、圧縮されたファイルがダウンロードされます。クラウドに保存することも可能です。
2. iLovePDF (オンラインツール)のメリットとデメリット
iLovePDF (オンラインツール)のメリットとデメリットを以下に紹介します。
(1)メリット
①無料版でもPDF編集のほぼすべての機能がそろっています。
②画面設計がシンプルで、誰でも使いやすいです。
③無料でPDFにパスワードロックをかけることができます。
④文書の変換処理が比較的スピーディです。
(2)デメリット
①圧縮に関する制限事項
・無料版:200MBまでです。
・複数のPDFファイルの圧縮:有料版でのみ利用可能です。
・プレミアムバージョンであっても、タスクごとに10以上のファイルを圧縮することはできません。
②その他の無料版の制限事項等
・PDF変換回数:5回までです。
・分割・結合:100MBまでです。
・他のファイルへの変換:15MBまで(jpegへの変換は25MBまで)です。
③セキュリティ面での注意事項
・インターネット上には、不正アクセスやウィルス感染への危険性が潜んでいます。 アップロードしたファイルを第三者に盗み見られる、あるいはインターネット上で編集する際にウィルス感染する恐れもある、などといった危険性は十分にあり、完全に安全とはいえないでしょう。
・「アップロードされたファイルは一定時間後に自動的に削除される」と書かれていますが、保証されている訳ではありません。
④PDFの直接編集はできない
・PDF文書の空いているスペースに画像や文章を入力することはできますが、もとの文章を変えることはできません。
3. 代替ソフトとしてPDFエレメントとその圧縮機能の特徴と使い方
iLovePDFの代替ソフトとして、同じく機能の豊富なオールインワン編集ソフトPDFelementが挙げられます。
(1)PDFelementの圧縮機能の特徴
PDFelementの圧縮機能の特徴としては、以下が挙げられます。
①複数の圧縮オプション
・高、中、低の三つの圧縮率を選択することができます。
・適宜、より詳細に圧縮後の解像度や圧縮するコンテンツ、破棄するコンテンツを選択することができます。
②フォルダの一括処理
・フォルダを指定してその中のPDFファイルをまとめて圧縮することができます。
(2) PDFelementの圧縮機能の使い方
PDFelementの圧縮機能の使い方は以下のとおりです。
①PDFelementを起動し、圧縮したいファイルをドラッグアンドドロップするか、選択します。
②ツールバーの「ツール」→「PDFを圧縮」を選択します。
・必要に応じ、ファイルやフォルダを追加することができます。
③「高、中、低」の中から圧縮率を選択し、出力先フォルダを選択します。
・必要に応じ、カスタム設定で圧縮後の解像度や圧縮するコンテンツ、破棄するコンテンツを選択します。
④「適用」ボタンをクリックします。
また、PDFファイルを開かずに、ホーム画面の「PDF一括処理」→「圧縮」からファイルやフォルダを指定して同様に圧縮処理を行うことも可能です。
4. PDFエレメントのメリットとデメリット
PDFelementのメリットとデメリットを以下に紹介します。
(1)メリット
①ワード感覚で利用ができる
・インターフェースが非常にわかりやすくなっているので、あまりPDF編集に慣れていない方でも戸惑うことなく使えます。
②他ファイル形式との相互変換が高画質で行える
・Word・Excel・PNG・JPGなどとの相互変換に対応しています。変換をする際、PDF編集ソフトによっては画質が大きく落ちてしまうものもありますが、PDFelementの場合は高画質で変換できます。
・ファイルの一括処理にも対応しているので、作業時間の短縮にも繋がります。
③OCR機能を搭載
・スキャンしたPDFや画像のデータからテキストを認識し、部分的な編集や検索が可能になります。
④AI機能が利用できる
・AI機能により、瞬時にPDFを要約した文書にまとめたり、校正したりすることが可能です。
・わからないことをAIに相談しながら書き進めることができます。
⑤翻訳機能が利用できる
・AIによりPDFを様々な言語に翻訳することができます。
⑥デスクトップ版(Windows/Mac)だけでなく、モバイル版(iOS/Android)もある
・デスクトップ版とは多少機能が異なるところがありますが、モバイル版も無料で提供されています。
⑦独自のクラウドサービスを利用できる
・PDFelement Cloudという独自のクラウドサービスを利用することができ、文書の共有が可能です。
⑧無料版の使用期限に制限が無い
・他のPDF編集ソフトの無料体験版には、利用期間に制限が設けられているものが多いですが、PDfelementの無料体験版には使用期限がありません。
⑨Adobe Acrobatと比較して廉価
・ほぼ同等機能のAdobe Acrobatの年間契約金額とほぼ同額で、永続ライセンスを購入することができます。
(2)デメリット
①無料体験版に以下の制限事項がある
・PDFファイルを編集し保存すると、PDF ファイルに透かしが追加されます。
・PDFファイルを変換する場合、毎回半分のページ数まで、最大5ページに限定されます。
②更新が頻繁過ぎる
・更新され、新しい機能が追加されることはいいことですが、少し頻度が多すぎるような気もします。
まとめ
ここでは、オンラインPDF編集ツールとして良く知られているiLovePDFの圧縮機能と、その代替ソフトとしてPDFelementをご紹介しました。
ご紹介したように、iLovePDFはオンラインで手軽に使えて非常に便利ですが、オンラインならではの危険性が伴います。個人情報や機密情報が含まれるような書類に関しては、PDFelementなどのソフトを使う事をお勧めします。
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