はじめに
イラストや署名などの用途で、手書きができる使いやすいデバイスを求めている人は多いでしょう。そのためには、iPad・ペンタブレット・液晶タブレット・タブレットPCなど、直接ペンで描画できるタブレット型デバイスが適しています。
本記事では、各種タブレット型デバイスの基礎知識と、おすすめ製品をご紹介します。また、PDFelement(PDFエレメント)でタブレットを使う便利な点も、簡単に触れます。本記事を参考にして頂くと、ペンタブレットについての基礎知識が身に付き、自分に適した製品を選びやすくなります。
目次:
1. ペンタブレットの分類
ここでは、ペンタブレットに関する基礎知識を解説します。ペンタブレットは、板タブレット・液晶タブレットを含む総称です。
① ペンタブレット(板タブレット/板タブ)
PCに接続して使用する板状センサーです。液晶モニターが無いので、非常に安価で耐摩耗性があり、学生・ホビーユーザーからプロまで幅広く愛用されています。モニターを見ながらの作業になるので、手の陰ができないところもメリットです。
・特徴:耐久性が高い、非常に安価、筆圧感度に優れる、別途PCが必須
・ユーザー層:イラスト、学生・ホビーユーザーからプロまで幅広い
② 液晶タブレット(液タブ)
液晶モニターと、高性能スタイラスペンにより、直接キャンパスに描くようにして作業できます。発色性(色再現性)に非常に優れています。板タブと比較すると、かなり高額なので、初心者・学生にはあまりおすすめできません。
・価格帯:¥20,000~¥300,000
・特徴:発色性に優れる、直接描きこむ感覚
・ユーザー層:イラスト、プロ向け
③ タブレットPC
ノートパソコンより薄型・軽量で、持ち運びに特化したPCです。筆圧対応のペイントソフトウェアを使うと、液タブと同様の使い勝手になります。ただし、オフィス用途も対応する都合上、描画関係の性能は最低限です。
・価格帯:¥40,000~¥100,000
・特徴:タッチペン対応製品少、RAM少、汎用的だが描画に弱い
・ユーザー層:オフィス・ゲーム
④ iPad
Apple社が販売しているタブレットPCです。タブレットPCの中では最も人気が高いです。タブレットPCなので前項と同様の欠点があり、やはり本格的に絵を描く用途には適していません。
・価格帯:¥40,000~¥110,000
・特徴:iOS、タッチペン対応製品少、RAM少、汎用的だが描画に弱い、大人気
・ユーザー層:オフィス・ゲーム
2. ペンタブレットおすすめ
ここでは、ペンタブレットのおすすめ製品を紹介します。基本的な特徴の違いは前段で述べた通りです。それを踏まえつつ、製品情報を具体的に比較します。
① ビジネス向けのおすすめ3選
ビジネス向けのおすすめ製品は、軽量でキーボード付きのローエンドタブレットPCです。メインPCの補助の役割が多いからです。
Tablet/Laptop A553 (SDD190GB)
キーボード着脱可能な、タブレットPCです。低価格でありながら充分な容量のSSDを搭載しています。SSDは、HDDよりも長寿命なのが特徴です。Wi-Fi・Bluetooth・Webカメラ・Office製品を備えており、リモートオフィスにも対応できます。
・メーカー:富士通
・価格:¥21,800
・寸法:43 x 29 x 8 cm
GM-JAPAN GLM 575g
ラップトップ・タブレット両用のPCです。0を備えており、周辺機器を活用しやすいです。小型軽量で、リモートオフィスや窓口業務など、携帯したまま利用する用途に適しています。
・メーカー:GM-JAPAN
・価格:¥34,800
・寸法:31.8 x 19 x 5.2 cm
MWORKS Pro
非常に薄く軽量なタブレットPCです。SSD64GBは最低限であり、オンラインストレージが必須になります。画面サイズは2048×1536と高解像度なので、できるだけ広く書類を表示したい場合に向いています。
・メーカー:ROOMMATE
・価格:¥23,800
・サイズ:22 x 16 x 10.3 cm
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② 初心者/学生向けのおすすめ3選
初心者/学生向けでおすすめなのは、安価な板タブです。
XP-Pen Deco01 V2
この製品は、安価ですが人気のある板タブです。傾き60°なので、鉛筆持ちで描けます。筆圧レベルは8192段階と高精度。Windows・Macに対応している他、Androidでも使用できるので、PCを持っていない方も使用できます。
・メーカー:XP-Pen
・価格:¥6500
・寸法:4 x 22.5 x 4.4 cm
HUION Kamvas Pro 12
液晶タブレットの中では最安値クラスのエントリーモデルです。FHDサイズ(1920x1080)で、筆圧8192段階、傾き60°なので、ペン性能としては、非常に快適に使えます。読み取り速度266ppsなので、ラインラグが抑えられます。色空間はAdobeRGB 92%なので、高品質印刷に耐える色再現性を持ち、デジタル作品を印刷したいユーザー向けです。
・メーカー:Huion
・価格:¥27,999
・寸法:23 x 43 x 8 cm
HUION Kamvas20 (2019) GS1901
ペン性能は、充電不要で、筆圧はやはり8192段階・傾き60°・読み取り速度266ppsと、前項②の製品と同等で、こちらも「ラインラグ」に強いです。また、サイズが一回り大きく、「アンチグレアグラス」搭載で、高い視認性があり、背面スタンド付きで楽な作業姿勢をキープできるのも大事なポイント。
色空間はAdobeRGB92%で、コントラスト比1000:1なので黒再現性も良好。印刷品質に加えてより快適な作業環境を求めるユーザー向けです。
・メーカー:Huion
・価格:¥49,999
・寸法:5 x 29.5 x 3.5
③ プロ級の絵描き用のおすすめ2つ
プロ級の絵描き用のおすすめは、大画面・高性能のWacomのハイエンド液タブです。
Wacom TDTK-2420/K0 Cintiq Pro 24
解像度が4K(3840 x 2160)であり、大型なので、画面の隅に資料を表示しながら作業できます。発色性・視差の少なさ・筆圧感度・追従性など、どれをとっても最高品質です。書き味を表現するため表面の摩擦が高いので、ペンが摩耗しやすい点に注意。
・メーカー:Wacom
・価格:¥232,273
・寸法:47 x 677 x 394
Wacom DTK2260K1D Cintiq 22 FHD
解像度はFHDで、前項①よりもやや小型になります。4Kほどのサイズが必要ない用途向けです。Windows・Macに対応しており、背面スタンドも備わっていて作業性が良好です。VESA規格対応のスタンドにマウントすることもできます。
・メーカー:Wacom
・価格:¥107,000
・寸法:9 x 57 x 4 cm
3. 7インチ程度のおすすめタブレット3選
いろいろなタブレット端末が販売されていますが、その中でも、価格が安いものから画面サイズが大きいもの、処理速度やストレージ容量などが特徴のタブレットなど、さまざまなタブレットが販売されています。 いざタブレット端末を購入したいと思ったときに、どれを購入すればいいのか真横とでしょう。 実際におすすめのタブレットというものがあれば、購入したいと思っている人もいると思いますので、ここで、価格・性能・画面サイズの面で総合的に見てからおすすめの3選を紹介します。
価格と性能面の両方を見てから、おすすめの3つの7インチ程度のタブレットを紹介します。 お手ごろ価格で購入できるタブレットと、中間的な性能・価格ともにお手ごろなタブレット、価格などを度外視しておすすめなタブレットの3つを紹介します。
① MeMO Pad 7 ME170C
価格を重視して、一番安くて手に入れることが出来るタブレット端末です。
こちらのOSはAndroidを採用しています。
画面サイズは7インチと面白いサイズになっています。
メモリーは2GBとなっていて、ストレージは8GBとなっています。
発売日は2014年9月でちょっと古いバージョンですが、リーズナブルな価格を重視してから、一押しのタブレット端末です。 性能面では、メモリーが1GBで若干遅く感じるかもしれませんが、初心者が最初に手にするタブレットとしては十分ではないでしょうか。
最高水準の日本語入力システムも採用されていて、入力はしやすくなっています。
バッテリーは約10時間持つようになっていて、十分ではないでしょうか。
重量も295gと軽量で持ち運びが楽です。
② iPad mini 4 Wi-Fi 64GB SIMフリー
やはりタブレット端末と言えばipadは切り離せません。価格と性能面の両方で見てみても十分な機能のタブレット端末で、おすすめの端末です。
アップルのタブレット端末で、SIMフリーというのがより価値を高めています。格安のSIMを利用することが出来て、通信料金を安く抑えることが出来ます。
ストレージ容量が64GBあり、50000円と格安のタブレット端末ではないでしょうか。
画面サイズは7.9インチと面白いサイズになっています。メモリーは2GBとなっていて、ストレージは64GBとなっています。発売日は2015年9月になっています。
③ ASUS ZenPad S 8.0 Z580CA 32GB
この端末のいいところは、なんといっても22000円という安さなのに、メモリーが4GBもあります。
これだけの、メモリーがあれば、どんなアプリを起動しても十分にさくさく動きます。ストレージも32GBと価格帯では多いほうです。
価格と機能の両面を考えると、お買い得のタブレット端末ではないでしょうか。こちらのOSはAndroidを採用しています。画面サイズは7.9インチと面白いサイズになっています。メモリーは4GBとなっていて、ストレージは32GBとなっています。発売日は2015年9月になっています。
バッテリーは約8時間持つようになっていて、充電までにかかる時間は3.5時間となっています。高解像度の画面で、非常にきれいな映像を見ることが出来ます。読書をするには最適な4:3比率となっています。
機能面だけではなく、デザインにも力を入れていて、7インチタブレットとしては価格と性能面ではぴか一のタブレット端末ではないでしょうか。
4. ペンタブレットでPDFに注釈・署名
PDFelement(PDFエレメント)で手描き機能を使う場面は、「注釈」「描画」「手書き署名」で活用できますので、それぞれ簡単に説明します。プレゼンテーション・契約書の説明やサインで、手書き機能を使うことは多いので、重宝します。
注釈
注釈は、作図を含みます。「コメント」パネルを開き、図形アイコンを選択すると作図できます。ペンタブで便利なのは、特に、クラウド・多角形・接続線です。
描画
コメントパネルから「鉛筆」アイコンを選択すると、自由に手書きできます。作成後、線の色を変えられます。
手書き署名
「保護」パネルから「文書に署名」を選択すると、文書中に署名欄を作成できます。これは、デジタル署名とサインが一体になったものです。署名欄をタップすると、手書きサインができます。
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まとめ
各種のペンタブ製品には、それぞれ特徴があります。基本的に多くの機能を搭載している方が汎用的ですが、処理性能と価格のトレードオフになりますので注意しましょう。これが、タブレットPCが値段の割に描画性能が劣る理由です。
板タブと液タブのペン性能は同等に高性能ですので、決め手は作業性・発色性・印刷品質になります。気に入った製品を選ぶと高価になりがちですが、長期間快適に作業できることは、結局のところ「作品の品質」「継続意欲」「生産効率」に直結するので、あまり惜しむべきではありません。
本記事でご紹介した情報を参考に、メーカーサイトなどを訪れ、自分に最適な製品を見つけてみてください。本記事が、自由かつ継続的な制作活動の後押しをする役に立てれば幸いです。
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