■職務経歴書とは
転職活動などで行われる書類選考で提出する書類です。今までどのような仕事をしてきたのか。どのような考えの持ち主で、信頼して仕事を任せられる人物か。といったことを採用担当者に読み取ってもらうための大事なものです。A4用紙1〜2枚にまとめるのが基本で、職務経験をすべて羅列するのではなく、採用担当者に知ってもらいたい内容をピックアップすると良いです。手書きでも作成できますが、誤字があっては印象が悪いですし、記入量もそれなりにあるのでPCで作ることをおすすめします。
■職務経歴書と履歴書との違い
〈履歴書〉
・学歴や職歴が評価に値するか
・希望する給与などの項目に隔たりがないか
・通勤可能範囲内に住所があるか
など
〈職務経歴書〉
・求める実務能力を満たしているか
・自分の強みをアピールできるか
・仕事をすることに意欲があるか
など
履歴書は学歴を書く欄が用意されているように、経験した仕事(新卒の場合は学生時代の経験)の細かい内容よりも、どんな人生を歩んできて頑張った成果は何なのかをアピールする書類です。また、給料や勤務時間など求人の内容と応募者の希望が一致しているかを確認するためにも用いられます。
それに対して職務経歴書は、その仕事に熱意を持って応募していること、実務能力を十分に備えていることなどを伝えることが重要です。しかし、ただ闇雲にすべての職歴を記載しても、採用される書類にはなりません。その仕事で求められているスキル、強み、資格を正確に把握し、読みやすい構成にすることが必要です。
■職務経歴書の書き方
1、冒頭部分
タイトルはシンプルに「職務経歴書」と書きます。フォントも全体を通してですが、変わったものは使わず読みやすいものを選択するのがベターです。日付や氏名は右寄せです。冒頭部分は間違えようがないという思い込みをせず、始めから集中して作成しましょう。
2、経歴の要約
「経歴要約」と見出しをつけてから書き始めます。職務経歴書はどんなに簡潔にまとめても、長くなってしまいがちです。要約した文章を載せることで、主な経歴、スキル、人物像を素早く理解してもらうことができます。つかみが良ければ採用担当者も興味を示してくれ、最後まで読んでもらえる可能性が高くなります。
3、会社概要
具体的な職務内容を知ってもらうために必要です。勤務開始時期、従業員数、業界名などを記載しておきましょう。
4、職務経歴詳細
重要な部分ですから、表や箇条書きを駆使して作成します。言葉の選び方もよく考えるべきですが、仕事の実績は数字で記すと説得力があります。書き方は2通りの手法が一般的です。一つは編年体形式または逆編年体形式です。時系列に仕事の経験を並べて、各職務においての自身の役割や成果をまとめるものです。もう一つはキャリア形式です。こちらは今までの職務をプロジェクト単位でまとめて明示します。専門性の高い職種の場合に使用すると効果的です。
5、自己PR
応募先企業に自分の強み、得意分野を伝え、自分を魅力的で一緒に働きたい人物と思ってもらう必要があります。自分を客観的に見つめ直してください。ただし、面接で質問される内容になることも多いため、良く見せたいと思って誇張すると後で損してしまいます。等身大の自分で構いません。それから、誤字脱字がないか、意味不明な文章になっていないか、何度もチェックしてください。
■送る時のマナー
職務経歴書は手渡し以外でも提出を求められることがあります。まず、送付状は同封すべきです。構成として、「誰から誰に」、「何の書類をどのくらい」、「何のために」送ったのかが分かれば大丈夫です。宛先は部署宛なら「御中」、採用担当者宛なら「様」と使い分けます。難しく考えやすい時候の挨拶ですが、調べれば表現と意味が載っているので、おかしくないものにしましょう。
メールで送信する際は、PDF形式が望ましいです。相手の閲覧環境に関係なく、ファイルの崩れもないからです。ファイルサイズも小さいので、受信できないといったトラブルも起こりにくいとされています。そういった部分でも配慮を欠かさないよう、注意を払ってください。
職務経歴書がいかに重要なものか、分かっていただけたと思います。自分のアピールポイントを明確にしつつ、見栄えにも気を使って作成すれば読んでもらえる可能性が高くなります。ネット検索をすれば、サンプルが沢山見つかります。より良い職務経歴書を作成する参考になりますから、利用しない手はありません。あなたの望む結果が出ることを願っています。"
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