皆さんは職場だけに限らず色々な業務において、何かを改善してよりよくすることを目指して提案書を書いていると思います。
でも、本来提案書とはどうあるべきで、また、似たような概念の「企画書」とは異なるものなのかなど、不明確な点は多々あります。
そこで以下では、提案書とは何か、企画書とはどう違うのか、からはじめ、さらに、わかりやすい提案書の書き方や構成、業務改善を目指す提案書の書き方と注意点などについて説明します。
目次:
まず提案書とは、提案先に対して業務の改善や取り組むべきことなどの提案事項をわかりやすく書面にしたものです。提案書を受け取った側はその内容を吟味し、採用すべきであると判断した場合には提案内容に沿った行動をとることとなり、提案者はその行動をサポートしてゆきます。
提案書は報告書とは違って、提案先が知らないようなことや専門外の情報を伝えることも目的としていて、提案を受けた側はその提案書によって新たな情報や気づきを得られることとなります。
提案先の問題点を具体化したうえで、解決案、スケジュール、予算などを書きますが、できるだけ図や表などを併用してわかりやすく作成することが大切です。
提案書とよく似た書類として、企画書があります。同じものと見なされることもありますが、実際には少し意味合いが異なります。
提案書は業務などの改善案や対策など伝えるためのものであるのに対して、企画書は新しいプロジェクトや催しもの、新商品などを企画してそれをまとめたものです。
つまり、現状の業務の問題がある状態からそれを解決に導くのが提案書で、新しい事業やプロジェクトなどを始めることで、新たな価値を提案するのが企画書ということになります。
問題点や解決策が多岐にわたり、伝えたいことが多くある場合には、「提案書」に様々な情報を盛り込み過ぎてしまいがちです。しかしながら受け取る側の立場に立って考えると、できるだけ簡潔な「提案書」であることが望ましいといえます。そのためには提案先のニーズに合った情報を厳選して、見やすく簡潔にまとめる必要があります。
「提案書」を作成するにあたって最初に行うべきことは、提案先が抱える問題点を明確にすることです。本当に解決すべき問題は何かを的確に指摘した「提案書」であれば、先方の関心を十分に引くことができます。そのためには、問題と課題を分けて考える必要があります。問題とは解決すべき事柄であって、課題とは問題を解決するために必要なテーマのことです。まずは提案先のあるべき姿をあげたうえで現状を把握しますが、両者の乖離、ギャップが解決すべき問題となります。
次に、あるべき姿と現状とのギャップを埋めるために必要な課題を設定します。ここでは、いきなり解決案を提示しないことに注意が必要です。課題を明確にすることは、解決案を提示する前に不可欠なステップとなります。
「提案書」はパワーポイントで作成することが多いと思いますが、その場合、1画面に1メッセージとします。全体ストーリーの流れと簡潔さを意識して、伝えたいことが直接伝わるものを目指します。また、文字を多用するのではなく文章は箇条書きにし、図表を活用して一目でわかるものを作成しましょう。提案書を人前でプレゼンテーションする場合、アニメーションを多用する人が居ますが、かえって見づらくなるので、本当に注意を惹きたいポイントだけに限定しましょう。
文書作成ソフトやスライド作成ソフトには、多くのテンプレートが用意されていますし、ホームページにも多数公開されています。これらの既存のテンプレートサンプルのなかから、使いやすいもの、目的に合ったものを選んでうまく利用しましょう。
「提案書」テンプレートのサンプルを、以下に示します。これに箇条書きで項目を書き加えていけば、「提案書」は完成します。「提案書」テンプレートサンプル
⓪表紙:宛名・タイトル・作成日・作成者名・連絡先 など
①あるべき姿:ターゲットを提示する
②現状:提案先の現状を把握し、具体化する
③問題:あるべき姿と現状とのギャップを明確にする
④課題:問題を解消するための課題を設定する
⑤解決策:課題の解決策を提案する
⑥メリット:提案が採用された場合のメリットをあげる
⑦スケジュール・予算・留意事項・注意事項など
⑧まとめ
自分の所属する組織に対する提案書は、業務改善を進める大事な第一歩となりますし、それ以外、ましてや社外に向けられた提案書は、新たなビジネスの第一歩となります。情報収集を確実に行い、あるべき姿と現状及び問題点を見誤らないこと、的確な課題と解決策を提示することが重要となります。ややもすると提案書を書くこと自体が目的になってしまいがちですが、そうならないよう、相手の立場に立ち、提案書を実現することの必要性を常に念頭に置いて、相手が本当に実行したくなるような魅力的な提案書を作成してください。
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