税理士の仕事内容とは？税理士に求められるスキルとは？分かりやすく徹底解説！

はじめに

Q：年度末が近づくと自営業やフリーランスの方の一番の心配事は、「いくら税金を支払うか」という問題ではないでしょうか？

Q：あなたは確定申告の時期に自分で税金を納めた経験がありますか？

サラリーマンは、ほとんど会社が代行し税金を納めます。ところが自営業の方は自らで税務署に足を運んで青色申告書や白色申告書に多くの必要項目を記入するので、本当に大変ですね。（尚、最近はネット上でのe-Tax申告が可能になりました）

もし申告内容を間違えた場合には、再度修正申告をしなければなりません。

このような税務書類の作成から申告までを代行する業務が税理士の仕事となります。

但し税理士になるためには、それ相当の資格試験に合格し税務業務に精通するスキルを身に付けなければなりません。

この記事では税理士の仕事内容と、必須なスキルなどを含めてどこよりも詳しく説明します。

目次：

1. 税理士の主な仕事内容
• ・① 税務代理（独占業務）
• ・② 税務書類の作成（独占業務）
• ・③ 税務相談
• ・④ その他の業務
2. 税理士に求められるスキルとは
• ・① コミュニケーション能力
• ・② 営業力
• ・③ 種々の専門知識
• ・④ 論理的な分析力
3. まとめ

1. 税理士の主な仕事内容

税理士の主たる仕事は納税に関わる3つの「独占業務」です。先述したように主に「税務代理」・「税務種類の作成」・「税務相談」の3つが挙げられます。

尚、この「独占業務」を税理士でない方が代行することは法律上禁止されています。

それ以外にも有りますが、その点を中心に説明します。それぞれ見ていきましょう。

（１）税務代理（独占業務）

納税者に代わって、税務署への申告（所得税、法人税、相続税他）・申請をしたり、税務調査に立ち会って納税者の代わりに対応する業務のことです。

最近では、e-Taxを利用して納税申告書を税務署に代理送信することが可能となっています。

また、税務調査の際は、お客様の代理で立ち合うこともできます。さらに税務署の決定に不服申し立てをすることも可能です。

税務調査というのは、確定申告に対して本当にその申告が正しいか税務署が調査することです。調査員が質問する内容に答えたり、資料を提出する義務などがあります。

（２）税務書類の作成（独占業務）

納税者に代わって税務署に提出する書類（所得税、法人税、相続税他）を作成し、提出する業務です。

具体的には申告書類として、確定申告、青色申告、相続税申告等の税務書類を作成します。

主な書類の例としては次のものになります。

・確定申告書

・青色申告書

・会社や個人事業主の月次/年次決算書（貸借対照表、損益決算書）

・相続税申告書

・源泉所得納付書

（３）税務相談

税金に関する相談や手続きなどに応じる業務です。節税に関するアドバイスなどが例に挙げられます。

具体的には、税金算出方法や税務上の手続き、または節税に関する助言を行います。

主な相談の例としては次のものになります。

・納税関係の相談

・税務調査の相談

・会計業務の相談

・会社経営の相談

特に税務調査はほぼ断ることができません。税務調査に回答するには、税務知識や説明用資料が必要であり、個人で対応することは難しいです。

以上が、税理士の主な仕事です。税金周りのエキスパートという感じです。

相談に乗るというのが業務の一つであるため、地域に密着して働く税理士の方が多いです。

（４）その他の業務

会社の会計サポートやコンサルティング業務が有ります。

具体例としては次のものになります。

・月次/四半期/年次決算書の作成

・有価証券報告書の作成

・給与計算

・収益向上施策の提案

・金融機関との交渉（融資を受けやすい事業計画作成と金融機関への説明）

・M＆A、事業承継の相談

2. 税理士に求められるスキルとは

（１）コミュニケーション能力

お客様に税務業務を納得頂くためには、お客様の事情をよく理解した上で分かり易く丁寧に説明する必要があります。

そのためには、真にお客様の悩みを引き出して理解し、その本質を見極めることが大切です。その上でその悩みを解決できる具体的な提案を分かり易く説明し、納得頂けるように努力を積み重ねることが求められます。

クライアントとメールや会話で業務を進めていくことが多いため、「コミュニケーション能力」は必須と言えます。

（２）営業力

また、クライアントが個人から法人まで幅広い税理士は個人で独立して開業する人が多いので、コミュニケーション能力から派生する「営業力」も必要です。

税理士は自らお客様を獲得するため、常に自分の強み（ストロングポイント）を提案し新規の顧客を獲得する必要があります。

そのためにも、人脈を広げネットやSNSで宣伝する等の自らをアピールする営業力が必要です。

（３）種々の専門知識

税理士のお客様は中小企業が多いため、税務業務以外にも会社経営に関する幅広い相談を受けます。そのため専門の税務知識以外の労務・経営・会計の知識が求められます。

他の税理士と差をつけたいのなら、国内のみではなくアメリカの税理士資格である米国税理士（EA）の取得を目指してみるのも手だと思います。

（4）論理的な分析力

税務処理にはいろいろな問題が絡み合っている場合が多いです。そのため問題を個々に分析して正しく理解した後、「関係法規からどのように解決すべきか」の結論を論理的に導く必要があります。

また、ソフトを活用して、PDF資料の管理に上手くできれば効率もアップできます。

まとめ

今回の記事では税理士の仕事内容・税理士に求められるスキルについてまとめました。

税理士の仕事は国に認められた誇らしい仕事です。また、個人から法人までの「人」に寄り添った、なくてはならない仕事です。

もし、この記事を読んで税理士を志す人がいたら幸いです。