はじめに
購買契約書とはどのように締結されるもの?
契約に関する書類作成にお困りという方へ。
購買契約について、書き方や留意するべき点をお伝えします。
この記事を読んで、参考にしていただければ幸いです。
目次:
1. 購買契約書とは?
購買契約書とは、ある者からある者へ商品を売買する際に作成する契約です。
当事者間で約束が成立すれば契約書がなくても契約は成立します。
しかし、所有権移転に関することや引き渡しに遅延が生じたなどトラブルが発生するリスクがなくはありません。
そこで、具体的な条件などを定義して両者間でトラブルがあった時に証拠としておくために契約書を作成します。
購買契約書については、引き渡すものの対象が不動産、動産かで少し内容が異なります。
不動産と動産はものの性質が異なるため、契約書に印紙が必要などの規定が違うのです。
今回は動産に関する契約についての記事です。
企業間でも、個人間でも適用される購買契約書の書き方について記します。
具体的な内容を次の見出しから見ていきましょう。
2. 購買契約書の書き方
購買契約書に記載する事項はどんなものがあるのでしょうか。
主に記載する項目を説明と共に挙げていきます。
基本合意
契約においての売主、買主がそれぞれ誰かということと、売買契約書である旨
目的物
売買の目的となる物の商品数、個数
代金
代金の額や支払期日、支払方法
納品日時、場所
商品を引き渡す納入期日と場所
検査
商品の検査についての定め
所有権移転時期
所有権が移る時期
基本的には引き渡し時か代金支払い時となります
遅延損害金
代金が期日まで支払われなかった際損害賠償金が課されるときの遅延損害金の利率
瑕疵担保責任
商品に欠陥、不良があった場合の対応
契約解除
売主、または買主に契約違反があった場合に契約解除できる旨
協議
契約書に記載がない事態が生じた場合、2者間の話し合いで解決する旨
合意管轄
トラブルが発生したときに、審理する機関の定め
また、2者間での商品の取引が継続的に行われる場合は売買契約については商品売買基本契約書と商品売買個別契約書に分けて契約を行います。
その場合、基本契約書には上記の項目のうち共通していることを記載します。
基本契約書と個別契約書の関係、個別契約にて定める事項、成立時期を記します。
基本契約書は契約におけるひな形の役割を果たします。
個別契約においては、共通項目になっている項目については基本契約で定められています。
各契約においての商品の数量や種類などを簡便に記すのみです。
3. 購買契約書の重要ポイント
商品を売買する時に交わす購買契約書について、注意するべき点をお伝えします。
項目別に、理由と共に見ていきましょう。
当事者間の公平性を遵守する
売買契約というものは、売主と買主の間での対等な関係の下に成立します。
契約書というものは当事者の一方から相手に対して提示されるものです。
売買契約に関する責任やイレギュラーな事案への記載内容について2者間での認識が食い違うことがないようにすることが肝要です。
契約不適合責任の対策をする
契約不適合とは、引き渡しが行われた商品に欠陥や数量不足、商品違いが発覚することです。
売主が買主に対してどのような責任をとるかを明確にする必要があります。
契約不適合責任については、商法第526条にて基本的な事項が定められています。
2020年に改正があり現行の規定になりました。
改姓前は瑕疵担保責任というもので、内容も現行における責任の所存の規定が異なります。
原則、売主が責任を取るというのが現行の内容です。
具体的に言うと、契約自体が無効となり商品の売買は行われません。
ですので、契約解除に関する事項が必須となります。
また、契約不適合の事例においては良品との交換では損害の埋め合わせが行われないことから交換、修理という条件では対応できないという場合もあります。
損害賠償についての規定も必ず契約に記しましょう。
また、法律上契約不適合の通知は売主が買主に商品を引き渡してから6カ月以内にすることとなっています。
その期間を経過した後は不適合についての訴えはできません。
あくまで、契約書に期間の定めがない場合であって、契約にて明確に期間を決めておくことが大事です。
具体的に条件内容を定義する
売買契約においては、トラブルのないように取引を行うことが目的です。
引き渡し、所有権の移転時期、目的物など当事者間で詳細を取り決めしましょう。
購買契約書について、電子契約にての契約が認められたことをご存じでしょうか。
従来の紙ベースでの契約と違い、スマートな取引が実現します。
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4. 無料で購買契約書のひな形・テンプレートをダウンロードできるサイト
購買契約書を今すぐほしいという方へ。
WEB上で無料で購買契約書のテンプレートをダウンロードできるサイトをご紹介します。
MicrosoftOfficeのホームページ
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/pipc/template/result.aspx?id=13277
注文書と売買契約書のセットになっています。
マネーフォワードのホームページ
https://biz.moneyforward.com/contract/templates/195/
弁護士監修の売買契約書を提供しています。
その他通知書や誓約書などもあります。
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https://www.sign.plus/ja/contracts/sales-contract-agreement-template
契約ウォッチのホームページ
https://keiyaku-watch.jp/download/02004_sales_agreement_hinagata/
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https://libertybell-law.com/biz/basic-transaction-contract-template
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5. 購買契約書に関するよくある質問
購買契約書について、よくある質問をいくつかあげます。
合意があれば契約書は必要ありませんか?
前述したように契約というものは、口頭でも成立します。
なので、売主と買主の間で何をいくらで購入するという売買契約が成立したら絶対必要ということはありません。
ただし、口頭だけでは契約の内容があいまいになり不合理な結果を招くことも考えられます。
そのために購買契約書を作成することを推奨します。
購買契約書のタイトルに決まりはあるのですか?
タイトルに決まりはありません。
契約書はあくまで合意した内容が重要であります。
内容に即したタイトルをつけるのが適当とされます。
購買契約書に甲、乙の表記は必要ですか?
特に必要とはいえません。
購買契約書を始め多くの契約書においては、当事者のことを甲、乙と表記することが一般的ですが特に決まりはありません。
まとめ
購買契約書に関する記事を読んでいただきありがとうございました。
売買契約において、契約に関する取り決めを曖昧にせず明文化することがお互いの公平性を守る要となります。
また、売買契約においてのポイントも記しました。
適正な商品売買契約を行って、フェアな取引をしましょう。
役に立ちましたか?コメントしましょう!