はじめに
労働者派遣法とはどんな法律なの?
そんな疑問にお答えします。
労働者派遣契約に関して詳しくお伝えします。
記事を読んで、役に立てていただければ幸いです。
目次:
1. 労働者派遣契約とは?
労働者派遣契約についてまずは記します。
労働者派遣契約は俗に派遣といわれる雇用形態です。
派遣先企業と派遣元企業が契約を締結して派遣スタッフを派遣元企業から受け入れることです。
派遣スタッフは就業先での指揮管理責任者に業務の指示を受けることとなります。
また、労働者派遣事業を行うには厚生労働省の正式な許可が必要です。
派遣と同じような労働形態で、請負や出向もありますが派遣との違いを踏まえて話していきます。
請負
発注元企業が請負企業に対して成果物を完成、納品することを契約します。
発注元企業から労働者への指揮命令は発生せず、納品物に労働の報酬が発生します。
契約期間が定められていないことや、労働法が適用にならない点が派遣との違いです。
出向
自社の社員を別の企業に移動して業務をさせることを言います。
派遣と違うのは、出向先企業と労働者が雇用契約を締結するという点です。
また、雇用期間について法律で定められておらず中には5年や10年と同じ企業で出向社員として労働する場合もあります。
給与の支払いは出向元となり、出向先の勤務成績を考慮して額が算定されます。
主に、社員のスキル育成や社外での知識を吸収して成長させるのが目的です。
2. 労働者派遣契約書の書き方
労働者派遣契約書については、労働者派遣契約を行うにあたって従うべき事項が記載されています。
派遣先企業と派遣元企業の間では基本契約と個別契約の2つの契約を締結します。
基本契約
派遣先企業と派遣元企業の間での共通する契約です。
具体的には
労働者派遣に遵守する条項
業務料金の支払い条件
個人情報の守秘義務
機密保持、損害賠償、契約解除に関する事項
知的所有権の帰属
などです。
個別契約は派遣労働者1人1人に対して個別に決められる契約のことです。
派遣料金(残業した場合、深夜料金を含む)
就業事業所の名称、場所
組織単位
業務内容
業務内容に関する責任の程度
派遣期間
就業時間ならびに休憩時間
就業日
指揮命令者
安全及び衛生
派遣先責任者、指揮命令者、苦情処理担当者
主に上記の事項を契約内容として定めています。
個別契約においては、出張に関することや貸与物に関すること等が含まれることもあります。
2021年の労働者派遣法の改正によりこれらの契約書類を電子化することが解禁になりました。
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3. 労働者派遣契約の重要ポイント
労働者派遣契約では禁止事項がいくつもあります。
項目別に記します。
特定業務の派遣
港湾輸送業務
建設業務
警備業務
医療業務
上記の業務については、各業務に関する法律で派遣労働が禁止されています。
ただし、派遣先への職業紹介を予定して派遣する「紹介予定派遣」や産前産後休暇のため不足している人材の代替要員としての派遣は認められています。
離職労働者の1年以内の受け入れ
同一企業で正社員などの形態で直接雇用を締結していた場合については制限があります。
離職してから1年以上経過しないと派遣労働者として労働してはいけません。
特定行為の禁止
派遣スタッフは派遣会社に雇用されています。
雇用の安全性を維持するため、派遣先企業からの派遣スタッフを特定することはできません。
特定行為として具体的に、以下の行為は禁止されています。
事前面接の実施
年齢・性別を限定する
個人情報の提供
3年を超える期間での派遣受け入れ
派遣労働者が派遣労働を締結する場合、3年を超えて受け入れることはできません。
ただし、同一事業所、同一部署での雇用と決められていて別の部署で受け入れることはできます。
また、派遣労働者が派遣会社と無期雇用派遣契約を締結している場合は別です。
二重派遣禁止
ある派遣会社に雇用されている派遣スタッフを別の派遣会社と雇用契約を締結して派遣先企業に派遣することはできません。
賃金からの紹介料が発生することで差し引きした額が減ったり、責任の所在があいまいになることを防ぐ目的です。
日雇い労働の禁止
労働者派遣法では、日雇い派遣は原則禁止されています。
ただし、業務の性質上単発での勤務が望ましいとされる業務や、学生や高齢者の労働者の場合は例外として認められます。
契約外の業務
派遣契約では、労働者の業務内容が定められています。
例えばただの事務作業とそれに付随する業務となっているのに現場での作業をするなど当てはまらない業務をすることは違法です。
部署間の異動
原則として同じ企業内の部署を超える移動は禁止されています。
契約書に記載されている就業場所、所属部署で勤務します。
契約にない出張
業務での出張は契約になければしてはなりません。
以上のことが禁止事項として定められており、これらに反する行為をすると罰則が下されます。
違反した事項によって罰則は異なりますが、懲役、罰金が科されることとなります。
違法なことがあっては自社の社員や派遣スタッフへの社会的信用が損なわれます。
そのようなことがないよう、コンプライアンスに即した契約をしましょう。
4. 無料で労働者派遣契約のひな形・テンプレートをダウンロードできるサイト
労働者派遣契約に関する業務を始めるという方へ。
労働者派遣契約書を無料でダウンロードできるサイトをご紹介します。
参考にしていただければ幸いです。
茨城労働局のホームページ
https://jsite.mhlw.go.jp/ibaraki-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/roudousha_haken/hourei_seido/entry_example.html
契約書だけでなく、労働者の派遣元管理台帳や就業条件明示書、定食費の通知、意見徴収、変更通知も用意されています。
JACMOのホームページ
https://www.jacmo.org/model/2012/02/01-13.php
bizoceanのホームページ
https://www.bizocean.jp/doc/category/81/?page=2
派遣労働契約書だけでなく、直接雇用や出向の契約書も揃っています。
テンプレート・フリーBizのホームページ
https://template-free.biz/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%80%85%E6%B4%BE%E9%81%A3%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%9B%B8%E3%81%AE%E6%96%87%E4%BE%8B%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8801/
人事、庶務、経理に関するテンプレートが満載です。
東京労働局のホームページ
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/riyousha_mokuteki_menu/mokuteki_naiyou/haken_part/youshikirei.html
テンプレートbankのホームページ
https://www.templatebank.com/category/worker-dispatch-contracts
技術者の派遣に関するテンプレートです。
他にも、社内文書、社外文書、請求書、研修関連のカテゴリーが揃っています。
まとめ
労働者派遣契約についての記事を読んでいただきありがとうございました。
労働者派遣契約法は何度も改正があって複雑になってきています。
また、最近では正社員との格差をなくすための働きもあり、今後更にあり方が変わる見込みです。
労働者派遣契約についての電子化についても触れました。
契約書などを、電子ファイルにて締結することが今後増えてくる見込みです。
派遣契約について、理解を深めていただけたら幸いです。
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