はじめに
システム提案書(RFP)とは、システム開発や導入の際に顧客からの要望や機能を実現したい内容を取りまとてた提案依頼書です。RFPは、業務委託において発注者から受注者に提示する上で重要な書類です。発注者や社内とやり取りする上で導入の目的や課題が明確でないと相手に伝わりづらくなります。本記事では、システム提案書の書き方と重要ポイントを踏まえてご紹介していきます。
目次:
1.システム提案書とは
システム提案書(RFP)とは、システム開発や導入の際にシステムに必要な要件や実現したい業務等を示す提案依頼書です。
システム提案書は、プロジェクトの要件や目標、予算、スケジュールなどを詳細に記述し、提案者に対して具体的な提案を行うように求める役割を果たします。
システム構築をSlerや発注者先のIT担当者などに依頼する際に、自社システムの現状を見つめ直し、課題を共有することができるのが特徴です。
システム提案書を適切に作成することで、Slerやベンダーから自社でも気付かなかったシステムの課題を明確に可視化することができます。
2.システム提案書の書き方
システム提案書の書き方は、自社が解決したい課題やプロジェクトを実施する動機を記載することが大切です。
システム提案書に必要な情報をまとめておくと、各企業に対して情報共有がスムーズになります。
・概要・発注者の基本情報
・Webサイト制作 プロジェクトの提案依頼書
・株式会社〇〇 担当者〇〇
・現状の課題・目的を明確にする
【例】
・ホームページの情報が古くなっていて、新しいデザインにリニューアルしたい
・2023年度5月中に採用サイトをリニューアルしたい
システム提案書を進めるにあたって自社が抱えている課題を記載します。プロジェクトで自分だけでなく、取引先やチームメンバーなどに読む項目なので、正確に伝わるように書くのが大切です。
・予算
プロジェクトでシステム開発やWebサイトのリニューアルには予算が必要です。
提案依頼先に予算を提示する際は、体制や工数などを想定して提案内容を作成します。
予算を決める際は、幅を広すぎず、必要な予算の額を具体的に記載しましょう。
【例】
・300万円までに押さえたい
・予算は200万円~250万円
ホームページをリニューアルしたい場合、サイトの規模や要素によって開発費用が大きく変わってきます。
自社の予算を検討し、提案先企業に上限は300万円のように予算を明確することが大切です。
上限額を明確にすると、予算内でできること・できないことを区分分けして提案することができます。
3.システム提案書の重要ポイント
システム提案書は自社や相手の課題を解決するために業務改善やプロジェクトの予算・目標設定の提案を行うことができます。
しかし、システム提案書を作成する上で、解決までの方向性を明確に作成することが重要です。
計画もなしに方向性や目的を明確にしていない提案書は、顧客にとって「何を解決したいのか」という課題が伝わりづらくなります。
システム提案書の重要ポイントを作成する上で重要ポイントを詳しく解説していきます。
・提案書の目的を常に意識する
システム提案書を作成する重要ポイントの一つは、提案書の目的を常に意識することです。提案書は本来、相手方の課題を解決策として提示し、採用してもらうこととなります。顧客から提案を採用してもらうには、課題と解決策を明確な内容を作成することが重要です。課題と解決策が間違っていると、その解決のための提案が的外れになってしまいます。特にシステムの導入では、どのような費用対効果があるか具体的に考える必要があるため、しっかり目的を明確に決めるようにしましょう。
・予算に見合った依頼を行う
システム開発や導入の提案書を作成する際は、現場でシステム開発の予算の範囲内であるかチェックすることが大切です。新しいシステムの導入を検討している場合、業務改善が目的のためにシステム開発を依頼したとしても、想定以上に工数がかかったり開発コストがかかる可能性があります。このような問題が起こらないように情報システム部門とシステム開発会社と相談するようにしましょう。
・スケジュールや納期が適切かどうか
システム提案書を作成する上で、社内やベンダーで決めた開発スケジュールに無理がないかどうか確認することが重要です。システム開発・導入において規模が大きくなればなるほど、開発工数や予算が大きくなります。そのため、システム開発を行う上で、進捗や必要な作業の抜け漏れをしないためにスケジュール管理を行うことは大切です。
4.無料でシステム提案書のひな形・テンプレートをダウンロードできるサイト
システム開発を行う上で、オンラインでシステム提案書のひな形・テンプレートをダウンロードすることができます。
ここからは、システム提案書のひな形・テンプレートをダウンロードできるサイトについて詳しく解説していきます。
Bizocean
Bizoceanは、ビジネス書式のテンプレートや書き方を提供しているビジネス書式サイトです。Bicoceanは2.8万点以上もの書式やテンプレートを無料で利用でき、システム提案書や企画書などのテンプレートを無料でダウンロードすることができます。テンプレートを作成することが初めてな方でも、書類を作る手間を大幅に削減することができるので業務効率を上げることができます。
MISOKA
MISOKAとは、ビジネスで必要な見積書や提案書といった文書を作成・管理するクラウドサービスです。MISOKAは作成した文書を一元管理することができ、部署や社内のチームメンバーとの共有が円滑化ができるのが特徴です。文書にはテンプレートがあり、入力した情報をプレビュー画面で確認することができるため、書類作成の時間を短縮することができます。料金プランは無料プランから始めることができ、見積書や提案書の作成が無制限で作成することができます。MISOKAは無料で書面の作成を短縮したい方におすすめです。
Canva
Canvaは、オンラインでテンプレートを選べる無料のデザインツールです。Canvaでは、無料プランでさまざまな提案書のデザインテンプレートから自社に合ったデザインを選ぶことができます。Canvaのテンプレートはプレゼン向きのものが多く、一連の流れをテキストで自由に入力ができるのが特徴です。作成した提案書はWordやPowerPointなどでダウンロードすることができるので使いやすさを重視したい方におすすめです。
5.システム提案書に関するよくある質問
Q.RFPとRFIはどちらを先に提案した方がいいですか?
A.システム提案を行う上で、RFIから複数のベンダーの情報から条件に合った提案を選び、RFPにて具体的な提案をしてもらいます。システム開発で開発する目的・ゴールは何なのかをまずRFIから情報を収集することが必要です。
Q.RFPを作成にかかる費用はいくらですか?
A.RFPを作成する上で、かかる費用は30万〜60万円かかります。 また、期間は1〜2週間程かかるため、要件定義から社内会議など加えると費用は変動する可能性はあります。システム開発を検討している場合、社内の要望を聞き、必要な業務を踏まえて依頼することが大切です。
まとめ
本記事では、システム提案書の書き方と重要ポイントについてご紹介しました。
RFPはシステム開発を自社の現状の課題や目標を明確にするために重要な書類です。
RFPを作成するのに、プロジェクトの目的・予算・スケジュールをしっかり明確に記載することが大切です。
なぜこのプロジェクトを行うことになったのかやスケジュール・予算を具体的に記載することで取引先との認識の違いを防ぐことができます。
システム開発でRFPの書き方について分からない方はぜひ、参考になってみてください。
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