はじめに
会計報告書は、自治会や学校のPTAなどの特定の団体が活動内容に関して収支報告をする書類です。主に自治会や学校のPTA、サークル活動などメンバーから集めた会費や補助金を元手に活用します。その際、打ち上げや営業活動で使用した経費を正確にまとめることが可能です。しかし、会計報告書は単式簿記で書き方を知りたい方が多いはずです。会計報告書はサークルの打ち上げやイベントなどで支払ったお金の入出金を記録する役割があります。本記事では、会計報告書を作成する上で、書き方と重要ポイントを詳しくご紹介していきます。
目次:
1.会計報告書とは?
会計報告書とは、ある特定の期間における収支についてまとめた書類のことです。会計報告書は一定の団体が期末に1年間の収支状況を報告するために組織全体に情報を共有することができます。
例えばサークルや打ち合わせと称した集まりで、メンバーから経費として集めた共有財産で飲食代4千円を支払ったとします。支払った金額の収支や打ち合わせ内容、共有財産の残高を会計報告書に記載すると、メンバー間でいくら使ったか明確に把握することが可能です。
会計報告書は主に学校のPTAや自治会などの任意団体が使われることが多く挙げられます。自治会では、清掃活動や住民が楽しめるイベントの運営などが含まれていて、集めた会費を会計報告書に記載して報告することが不可欠です。
会計報告書は団体の打ち合わせで使用した経費を把握するのに大切な書類です。
2.会計報告書の書き方
会計報告書は、自治体やサークル活動などのコミュニティ団体のルールによって書き方が異なります。特定の団体が1年間どのような活動を行ってきたかのお金の流れを知ることに使用されます。そのため、団体がこれまでの収入と支出を明確にするために会計報告書の適切な書き方を確認することが大切です。ここからは、会計報告書の書き方についてそれぞれ解説します。
・年度
年度は会計報告期間として該当となるのでいつからいつまでの期間なのかを記載することが大切です。
・収入と支出の内訳を記載する
年度を記載したら、活動内容の収入と支出の内訳を記載しましょう。収入の内訳では例えば、会費や備品費などが当てはまり、支出の内訳は、会議費や打ち上げ費などが該当します。
・収入の部と支出の部
収入の部と支出の部は、活動内容が「収入」なのか「支出」なのかがわかるように記入しましょう。これらの項目に分けて書くと、活動内容で支出した額と収入の額が把握しやすくなります。
・予算実績と差異がないか確認する
活動内容の収支と支出を記載したら、必ず差額が出るケースがあります。会計報告において、予算実績の差額を分析することが重要です。あらかじめ金額を用意していた場合は、予算通りに運営ができているのか把握する必要があります。
3.会計報告書の重要ポイント
会計報告書は、自治体の活動で使用した備品費や飲食代など収支報告をするために重要な書類です。
自治体や特定の団体が活動を行う場合、会計報告書の重要ポイントを押さえると経費の支出がスムーズになります。
ここからは、会計報告書の重要ポイントについてそれぞれご紹介します。
・一般会計
一般会計とは、福祉や教育などの市町村の基本的な計算を行う会計です。一般会計は租税収入や印紙収入などを発行して、その中から社会保障や公共事業、教育関係などに必要な金額が経費として支出されます。市税や寄附金は市民から受ける金銭による寄附も一般会計に該当します。自治体や町内会といった団体のお金の出入りは、基本的に一般会計から始まるのがポイントです。
・勘定科目
勘定科目とは、町内会や特定の団体が費用を「何に使ったのか」を明確に記録するために必要な分類項目です。収入でいえば会費、支出でいえば通信費や備品費など何に使ったのかの部分を具体的に記載する必要があります。勘定科目は本来、会社が取引で発生するお金の流れに対して何に使われたのか、収益の増減を示すために使用されることが多いです。
・前年度繰越金
会計報告書の書き方は、前年度の収支計算書の次年度繰越金と金額が同じである必要があります。前年度繰越金とは、会計年度が終了し、前年度へ引き継いだ金額です。前年度繰越金は本来、事業経営で一会計期間に損益計算の利益を計算する場面に使われます。
・特別会計
特別会計とは、自治体が特定の事業やイベントを行う際に収入と支出を明確にする会計区分です。特別会計を使用する場面は、特定の活動に補助金を使う活動や年金保険料などに使われるケースがあります。町内会での特別な活動の収支は特別会計と書き分けて区別します。
4.無料で会計報告書のひな形・テンプレートをダウンロードできるサイト
特定の団体の活動で会計報告書を作る場面があったとき、インターネットでテンプレートをダウンロードすることができます。
ここからは、無料でダウンロードできる会計報告書のテンプレートについて詳しくご紹介します。
Freee会計
Freee会計とは、会計帳簿の作成から転記の作業を簡単に作成できるサイトです。Freee会計は、40種類以上のテンプレートを選ぶことができ、書類を作成することができます。
フォームに沿って入力するだけで、リアルタイムで反映されるので会計報告書に誤りがないかプレビューで確認することができます。
Freeeはデータがクラウド上に保存され、追加と訂正が瞬時に反映されるので保存漏れを防ぐことができるのもFreee会計のメリットです。
紙媒体での会計業務を減らし、経理業務の効率化を上げたい方におすすめです。
マネーフォワードクラウド会計
マネーフォワードクラウド会計とは、クラウド上で売上や経理業務を自動入力・作成を行うサイトです。
マネーフォワードクラウドは、これまで手入力だった業務を自動入力によって細かな作業を効率化することができます。
また、テンプレートが100種類以上あって、会計報告書や仕訳帳などさまざまなビジネスシーンに合わせたテンプレートを無料でダウンロードができます。
会計報告書のテンプレートは必要項目に色が塗ってあるので会計業務を行う方が入力しやすくなるのもメリットです。
経理で勘定科目の設定や前期と当期の数値を自由に変更・追加することできるのでシンプルにカスタマイズができます。
SmartSheet
SmartSheetは、クラウド型でレポート作成やプロジェクト管理を行うサイトです。SmartSheetはプロジェクト管理をサポートする機能が中心ですが、経理や税務などのテンプレートも提供しています。
テンプレートの貸借対照表や会計報告書などExcel形式でテンプレートを無料でダウンロードができます。
経理業務で使用用途に合わせてテンプレートを選べるので会計業務をシンプルに行いたい方におすすめです。
5.会計報告書に関するよくある質問
続いて会計報告書に関するよくある質問についてご紹介します。
Q.会計報告書を作成する目的は何ですか?
A.会計報告書を作成する目的は、収支や資金繰りの状況を共有するためです。会計報告が行われていない場合、経費の流れが分からなくなり、コミュニティに所属するメンバーから不審感を募らせることにつながります。このような問題が起こらないようにするために、会計報告書を作成する必要があるのです。
Q.会計報告書の作成で気を付けなければならない点は何ですか?
A.会計報告書を作成する際は、「単式簿記」と「複式簿記」のどちらかを選択する点です。もし、複式簿記を選択した場合は、貸借対照表と損益計算書の作成を行う必要があります。自治会で小さなイベントを活動した際、継続した収益事業を行っていれば法人税の確定申告を行う必要があるので注意してください。
まとめ
本記事では、会計報告書の書き方と重要ポイントについてご紹介しました。会計報告書は、サークルや自治会などの団体で、一定期間に発生した経費を記録した書類です。
会計報告書を作成する目的は、特定の団体が次期に問題なく運営できるかなどの共有財産の状況を把握することです。特に町内会や自治会では、清掃活動やお祭りなどのイベントといった活動をしている場合、会計報告書の提出が必要となります。
会計報告書を記載する際、テンプレートを使用することで手作業のミスを減らすことができます。テンプレートはインターネット上から無料でダウンロードすることができ、自動計算付きで使用することが可能です。
経理業務で会計報告書の書き方について気になる方はぜひ、参考にしてみてください。
役に立ちましたか?コメントしましょう!