司法試験を受験するには、「法科大学院を修了する」か、または「司法試験予備試験に合格する」かのいずれかである必要があります。司法試験予備試験は、「法科大学院修了程度の知識・能力があるかを判定する試験」で、予備試験に合格すれば、法科大学院を修了していない場合でも、司法試験の受験資格を得ることができます。ちなみに、司法試験の合格者数と合格率をみると、いずれも「予備試験の合格者」の割合が高く、予備試験の難易度がいかに高いかがうかがえます。
2022年度、晴れて司法試験予備試験に合格された皆さん、おめでとうございます。これから、司法試験に向けて、学習と受験準備を進めていかれることでしょう。また、これから予備試験を経て、司法試験にチャレンジするという方もいらっしゃることと思います。
今回は、司法試験予備試験・司法試験とはどのようなものか、合格するためにはどのような勉強法があるのかなどについて、ご紹介していきます。
司法試験予備試験の試験日や合格発表日は、毎年異なります。
2022年の司法試験予備試験の合格発表は、11月17日(木)に行われました。
なお、各年度の試験の実施日時・合格発表日等については、法務省の「司法試験予備試験」について掲載するWebサイト
(https://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji07_00026.html)で確認することができます。
ちなみに、2022年度の司法試験予備試験は、次の日程で行われました。
(1) 短答式試験
2022年5月15日(日)※合格発表日6月2日(木)
(2) 論文式試験
2022年7月9日(土),10日(日)※合格発表日10月20日(木)
(3) 口述試験
2022年11月5日(土),6日(日) (4)最終合格発表
2022年11月17日(木)
法務省より、2022年度の受験者数および合格者数は、次のように発表されています。
(1) 出願者 16,145人 (前年 14,317人)
(2) 欠席者 3,141人 (前年 2,600人)
(3) 受験者 13,004人 (前年 11,717人)
(4) 受験率 80.5% (前年81.8%)
司法試験予備試験は、法科大学院を修了しなくても司法試験を受験することができるように設けられた試験です。
司法試験を受験するために必要な「法科大学院修了程度の知識・能力があるかを判定すること」を目的とし、合格すると法科大学院修了者と同等の資格で司法試験を受験することができます。
なお、司法試験予備試験の概要は、次のとおりです。
受験資格の制限はありません。
司法試験予備試験は、「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」からなり、それぞれ科目が指定されています。
なお、司法試験予備試験の各試験における出題科目は、次のとおりです。
●短答式試験
・法律基本科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)
・一般教養科目(人文科学・社会科学・自然科学・英語)
●論文式試験
・法律基本科目(憲法,行政法,民法,商法,民事訴訟法,刑法及び刑事訴訟法)
・選択科目(倒産法,租税法,経済法,知的財産法,労働法,環境法,国際関係法(公法系)及び国際関係法(私法系)のうち受験者のあらかじめ選択する1科目)
・法律実務基礎科目(民事・刑事)
●口述試験
・法律実務基礎科目(民事・刑事)
各試験、科目の実施時間と配点は、次のように公表されています。
なお、短答式試験が合格基準にあたる点数を満たない場合は、論文式試験の採点は行われません。
●短答式試験
・短答式試験 民法/商法/民事訴訟法:1時間30分/各30点
・短答式試験 憲法/行政法:1時間/各30点
・短答式試験 刑法/刑事訴訟法:1時間/各30点
・短答式試験 一般教養科目:1時間30分/60点
●論文式試験
・論文式試験 憲法/行政法:2時間20分/各50点
・論文式試験 刑法/刑事訴訟法:2時間20分/各50点
・論文式試験 選択科目:1時間10分/50点
・論文式試験 法律実務基礎科目(民事・刑事):3時間/各50点
・論文式試験 民法/商法/民事訴訟法:3時間30分/各50点
●口述試験
・口述試験 法律実務基礎科目(民事・刑事):各20~30分/各63点
司法試験予備試験に合格したら、いよいよ司法試験合格を目指すことになります。
司法試験では、「論文式試験」と「短答式試験」を突破する必要があり、予備試験の合格から司法試験の合格に至るまでには、約1年かかります。
司法試験受験には、改めて願書を提出する必要があります。
願書の配布は毎年春ごろに行われるため、その年での合格を目指す場合は、早めにスケジュールを確認し、準備を進めましょう。
試験の日程や概要等については、法務省の「司法試験」について掲載するWebサイト(https://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index1.html)で確認することができます。
なお、法務省より告知されている2023年度の司法試験の実施日程、試験科目及び時間は次のとおりです。
2023年7月12日(水)
2023年7月13日(木)
2023年7月15日(土)
2023年7月16日(日)
2023年11月8日(水)
司法試験は、国内最難関といえる国家資格で、司法試験対策のために予備校に通うという受験者も少なくありません。
しかし、予備校の対策講座はどこも高額です。
最近では、動画配信などを活用した通信講座も提供されており、予備校に通うよりも比較的安価に受講することができます。
ここでは、スキマ時間を活用しながら、自分のペースで効率よく学習できる「通信講座」と知識の定着と実践的な学習に有効な「問題集」について、ご紹介していきます。
一般的な通信講座では、講義をスマホやPCで視聴できたり、分からないところはメールなどを利用して質問できたりするサービスが提供されています。
さらに、通信講座の場合、通勤通学などの移動時間や自宅でのちょっとした時間にスマホを開いて学習する、ということも可能です。
【アガルートアカデミー:司法試験・予備試験・法科大学院入試対策講座】
URL:https://www.agaroot.jp/shiho/
アガルートアカデミーは、オンラインでの講義配信を行う資格予備校す。
2022年度の司法試験合格者を636名輩出しています。
予備試験からの挑戦にも、法科大学院からの挑戦にも対応した司法試験対策講座が設けられています。
【スタディング:司法試験・予備試験講座】
URL:https://studying.jp/shihou/
スタディングは、効率的な学習方法により短期間で合格を目指す通信講座です。
使いやすいツールを目指し、AIを活用して復習するべき問題を選択・出題する機能や暗記ツールなど、スマホやタブレットさえあれば継続的に学習することができます。
【LEC:司法試験対策講座】
URL:https://www.lec-jp.com/shihou/upper/
LECは、43年の指導実績を誇る資格取得支援予備校です。(2022年12月現在)
初心者向けの入門講座から予備試験・法科大学院入試対策講座、司法試験対策など、有名講師の指導するさまざまな講座が設けられています。
【TAC・Wセミナー:司法試験 予備試験講座】
URL:https://www.tac-school.co.jp/kouza_shihou.html
TACは、40年以上の実績を誇る資格取得専門予備校です。(2022年12月現在)
蓄積した独自メソッドを活用し、予備試験用短期間での合格を目指す講座や単科講座、司法試験に向けた単科講座などが設けられています。
【伊藤塾:司法試験(予備試験/法科大学院入試)対策講座】
URL:https://www.itojuku.co.jp/index.html
伊藤塾は、1995年の開塾の国家資格を中心とした資格取得専門予備校です。
初心者向けの入門講座、予備試験・法科大学院入試対策講座、司法試験対策講座などが設けられ、2022年予備試験から司法試験に合格した約92%が伊藤塾生という実績があります。
過去問で傾向をつかんだり、模擬問題やサンプル問題で本番に備えた実践的な練習をしたりするためにも、問題集は手元に1冊は置いておくべきです。
目的に合った問題集を見つけて、活用しましょう。
【伊藤塾 合格セレクション:司法試験・予備試験 短答式過去問題集】
司法試験・予備試験合格のために必要な知識が身につく、令和3年度の問題までカバーした過去問題集です。
民法版(定価:4,840円)、刑法版(3,960円)、憲法版(3,300円)、商法(3,080円)など
【東京リーガルマインド LEC総合研究所 司法試験部:司法試験&予備試験 短答過去問題集】
司法試験と司法試験予備試験で出題された短答式試験問題とその解説が付いた過去問題集です。
定価:2,860円
【辰已法律研究所:司法試験&予備試験 短答過去問パーフェクト】
司法試験と司法試験予備試験で出題された短答式試験問題とその解説が付いた過去問題集です。
定価:4,500円
【民事法研究会:完全講義 法律実務基礎科目[民事]─司法試験予備試験過去問 解説・参考答案】
サンプル問題、司法試験予備試験過去問の解説と参考答案が付いた予備試験の過去問題集です。
定価:2,200円
【アガルートアカデミー:アガルートの司法試験・予備試験 総合講義1問1答】
司法試験・予備試験合格に必要なすべての知識を1問1答で掲載した問題集です。
民法(定価:2,970円)、刑事訴訟法版(定価:2,750円)、刑法版(2,750円)、民事訴訟法版(2,640円)など
法務省のWebサイトからダウンロードできる過去に実際に出題された問題、通信講座のテキストや問題など、多くの資料はPDFで配布されます。
また、移動時間のスキマ学習用に参考書や問題集の一部のページをスキャンしてPDF化したりするなど、司法試験対策では何かとPDFファイルの利用頻度が高くなります。
このようなときに役に立つのが、PDF編集ソフトです。
「PDFelement」は、PDFの作成・編集はもちろんのこと、PDFからの変換・結合・圧縮 署名・セキュリティ設定・OCR機能など、PDFに関する全ての編集機能を備えているオールインワンのPDF編集ソフトです。
なお、PDFelementは、次のURLからダウンロードすることができます。
PDFelementを使うと、分からなかったところに注釈を入れたり、他の参考書でコピーしたものを追加したりするなど、自分だけのオリジナルの資料を作ることも可能です。
問題集などの紙媒体をスキャナなどで読み込みPDF化したファイルは、画像ファイルとして扱われることになるため、編集作業を行うには高機能なPDF編集ソフトが必要になります。
PDFelementにはOCR処理機能が搭載されており、画像形式のPDFからテキストを認識し、レイアウトや書式を保持したままに編集可能な状態にすることができます。
ここでは、PDFelementを使用し、スキャンしてPDF化したファイルを編集可能な状態にする方法、さらに、編集可能なPDFに注釈を挿入する方法について、ご紹介します。
1.用紙をスキャンして作成したPDFファイルを開き、表示されている「OCRを実行する」をクリックします。
2.「OCR PDF」ダイアログボックスが開きます。
「オプションをスキャン」から「スキャンして編集可能テキストに変換」を選択し、ページ範囲、言語認識を設定したら、「適用」をクリックします。
3.「OCR処理」ダイアログボックスが開き、処理が開始されます。
4.スキャンされたPDFファイルが編集可能な状態で開きます。
1.PDFファイルを開きます。
2.「注釈」タブを開き、ツールを選択して、注釈を挿入します。
3.「注釈の一覧」をクリックすると、設定した注釈を一覧で表示することができます。
PDFelementは、PC(Windows/ iOS)、スマホ(Android/iPhone・iPad)、クラウドで使用することができます。
つまり、デバイスの環境や作業する場所を選ばずにPDFファイルの閲覧・編集・共有が可能。
PDFelementがあれば、インターネット環境が整っている場合はもちろんのこと、オフラインの環境でもデバイス内にPDFファイルを保存しておき、通勤・通学などの移動時間やスキマ時間などを有効に活用しながら学習することができるのです。
今回は、司法試験予備試験・司法試験とはどのようなものか、合格するためにはどのような勉強法があるのか、さらに、参考書や問題集などをPDF化した後の学習のためのファイルの活用方法について、ご紹介してきました。
司法試験は、トップレベルの難関国家試験で、合格には十分な学習時間が必要です。
特に、司法試験予備試験から司法試験合格を目指す方は、仕事を持っていたりするなど、学習時間を確保すること自体が難しい場合も多いでしょう。
そのような状況で資格取得を目指す場合に最も大切なことは、学習の効率化です。
ちょっとしたスキマ時間を有効に使うことはもちろんのこと、学習ツールや学習補助ツールなどを大いに活用して、余計な時間、手間、道具を省いたうえで快適に学習できる環境を作ることがとても重要です。
最近では、通信講座のテキストや問題集に付属する模擬問題など、PDFファイルで提供される教材が多くなっています。
PDFelementのようなPDF編集ソフトを活用し、コストを抑えながら、効率的に学習できる環境を整えて、是非、合格をつかみ取ってください。
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