自分のスキルの確認や評価向上のために、資格取得を目指すビジネスマンは多いでしょう。現在、ビジネススキルをはかる資格には、さまざまなものがあります。そこで、今回は、ビジネスで重要なポイントとなる「文書作成」おいて、優れた人材を育成することを目的として実施されている資格「ビジネス文書検定」について、ご紹介していきます。
ビジネスで使用される文書には、良く使用される言葉遣いや定型句などが存在します。普段はあまり気にせずに使用していると思いますが、正確な知識を踏まえたビジネス文書の形式への理解、ビジネス文書作成に必要な技術の習得度などを測る資格が、ビジネス文書検定です。
それでは、ビジネス文書検定の試験内容や資格費用、合格方法などについて、詳しく解説していきましょう。
目次:
一、ビジネス文書検定試験とは
「ビジネス文書検定」とは、実務に役立つビジネス文書の作成能力や技能を評価することを目的として、公益財団法人「実務技能検定協会」が実施する民間資格のひとつです。ビジネス文書検定では、「表記技能」「表現技能」「実務技能」という3つの要素の習得が求められます。
・表記技能:文字を読みやすく、正しく書けるかどうかや正しい感じの使い方が身についているか。
・表現技能:ビジネスで多く使用される定型句、丁寧な言葉遣いや言い回しの使い方や正しいビジネス文書の形式が理解できているか。
・実務技能:一般的な社内文書、業務用の社外文書などを正確に作成することができるか。
ビジネス文書検定では、これらの技術の習得度を1級から3級の3段階で評価しており、受験する級によって、試験範囲や形式が異なります。
<ビジネス文書検定の出題形式>
ビジネス文書検定の出題形式は、2級と3級は、選択問題です。なお、1級のみ、選択問題の他に、実技(ビジネス文書の作成)があります。
<ビジネス文書検定の各級のレベル>
ビジネス文書検定の各級で求められるスキルは、以下のとおりです。
・3級:文書作成の知識と技能の基本が身についており、上司の指示に従って文書の作成がきる
・2級:文書作成の知識と技能の全般が身についており、単独で文書の作成ができる
・1級:文書作成の知識と技能が十分に身についており、必要に応じて適切に指導することができる
なお、出題範囲の詳細と評価の基準については、次のURLの資料で確認することができます。
「ビジネス文書技能審査基準」 ⇒ https://jitsumu-kentei.jp/file/bb.pdf
<ビジネス文書検定の試験時間と合格ライン>
ビジネス文書検定の試験時間は、以下のとおり受験する級によって異なります。
・3級:120分
・2級:130分
・1級:140分
なお、表記技能、表現技能、実務技能の各領域にて、それぞれの得点が60%以上で、合格となります。近年のビジネス文書検定の合格率は、3級が約80%、2級が約70%、1級が約30%です。
<ビジネス文書検定の試験日程と受験料>
ビジネス文書検定は、例年7月と11月の年2回実施されています。申込は約3カ月前に開始され、受付期間は約2カ月です。
試験の概要や申し込み方法の確認、実際の申し込みなどは、次のURLから行えます。
「ビジネス文書検定」公式サイト ⇒ https://jitsumu-kentei.jp/BB/index
なお、受験料は、以下のとおり受験する級によって異なります。
・3級:2,800円
・2級:4,100円
・1級:5,800円
二、ビジネス文書検定試験の過去問
ビジネス文書検定の過去問集として、公益財団法人実務技能検定協会から出版されている「ビジネス文書検定 実問題集」が販売されており、オンライン書店や電子書籍ストアからの購入も可能です。また、過去に実際に出題された問題(「表記技能」「表現技能」「実務技能」各分野の一部)と解答解説については、次のURLに掲載されています。
「問題を解いてみよう」 ⇒ https://jitsumu-kentei.jp/BB/example/contents
3級:例)「実務技能」郵便ポストに投函できる郵便物は?
次の中から,郵便ポストに投函できる郵便物を二つ選び,番号で答えなさい。
(1) 現金書留
(2) 簡易書留
(3) 速達にした普通郵便
(4) 料金別納にした郵便物
(5) 料金受取人払の郵便物
正解:( 3 )( 5 )
三、ビジネス文書検定試験の合格方法
ビジネス文書検定は、いずれの級を受験する場合でも、公益財団法人実務技能検定協会が出版する公式テキストと問題集を使い、独学で学習することになります。
学習期間は、1カ月前後が一般的なようです。テキストとして各級の「ビジネス文書検定 受験ガイド」、過去問集として各級の「ビジネス文書検定 実問題集」を購入しましょう。とにかく、暗記、暗記が基本です。
また、過去問集などを活用して、試験そのものにも慣れておきましょう。
まとめ
日頃の業務で自然に培われたビジネスマナーや文書作成技術の能力を測るとともに、足りない知識を補う上でも、ビジネス文書検定の資格取得は良い機会となるでしょう。
ビジネス文書のジャンルは多岐にわたるため、さまざまな知識が必要となります。たとえば、稟議や議事録など、定型的な書式が多く、頻繁にやり取りされているはずの文書でも、1から作るとなると一気に不安になる、ということはありませんか?
しかし、文書の本質が理解できていれば、稟議や議事録も簡単に作成することができるだけでなく、他のメンバーのためのテンプレートにしたり、さらにPDFファイルで保存しておけば、配布したり、自由に使ってもらったりすることも可能になります。また、PDF編集ソフトがあれば、社外から送付されたPDFファイルを知識に基づいて編集することもできます。
代表的なPDF編集ソフトの1つである「PDFelement」は、PDFの作成・編集はもちろんのこと、PDFからの変換・結合・圧縮 署名・セキュリティ設定・OCR機能など、PDFに関する全ての編集機能を備えており、セキュリティへの考慮が必要な社外秘の文書なども簡単に作成することができます。さらに、PDFelementは、次のURLからダウンロードすることも可能です。
是非、ビジネス文書作成の知識と技能を高めるとともに、PDF編集ソフトを活用し、高いスキルが要求される重要な文書の作成が任せられるよう、スキルアップしていきましょう。
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