はじめに
利用してる機器の機種やOSなど環境に依存することなく、ほとんどの人が閲覧できるPDFファイルは、汎用性が高く、さまざまなシーンで利用されています。また、情報資産となるテキストデータを守るために、パスワード設定や暗号化など、ファイルのセキュリティを強化する機能を追加できることから、PDFファイルを編集できるツールの需要も増えてきました。
この記事では、パソコンやスマホなどにインストールしなくても使える、オンラインのPDF編集ツールについて、それぞれの特徴を踏まえてご紹介いたします。ぜひ、あなたに最適なPDF編集ツールを見つけてください。
目次:
1.オンラインでPDF編集できるツール5選
(1) iLovePDF
(https://www.ilovepdf.com/ja)
iLovePDF は、ユーザーデータのセキュリティを守ることを最優先事項に掲げていて、アップロードするファイルはHTTPSにより暗号 化されるようになっています。また、ISO27001という組織が取り扱う情報資産を保護するために有効な認証も取得しているため、安全性に配慮してPDF編集を行うことができます。
(2)SmallPDF
(https://smallpdf.com/jp)
SmallPDFは、ユーザー登録をすることで7日間だけ無料お試しをすることができます。ツールの言語も24か国語に渡り、195か国に上る国の10億人以上のユーザーが利用する信頼性の高いツールです。
ISO 27001および法的なeIDASに準拠した安全な電子署名[eSign]や、携帯電話でスキャンしてPDFを作成する[PDFスキャナー]などの機能も用意されています。
(3)SodaPDF
(https://online.sodapdf.com/)
SodaPDFは、基本的なPDF変換や編集の機能はもちろん、電子署名機能も用意されており、法的拘束力のある署名を簡単に収集することができます。
(4)HiPDF
(https://www.hipdf.com/jp/)
HiPDFは、デスクトップ版のPDF編集ツール[PDFElement]を提供しているwondershare社のツールです。HiPDFのファイル転送は、最高レベルのSSLで暗号化され、利用後1時間たつと、アップロードしたすべてのファイルをサーバーから自動的に削除するなど、セキュリティ面にも配慮されています。
(5) LightPDF
(https://lightpdf.com/jp/)
LightPDFは、ユーザー登録をしなくても、ツールの利用回数や処理できるファイル数、ファイルサイズに制限なく使えるオンラインツールで、ほとんどの端末・ブラウザから利用可能です。広告表示もなく、ファイルに透かしも入りません。アップロードされたファイルを変換終了後にすべてサーバーから削除するなど、セキュリティ面も考慮されたオンラインツールです。
Chrome拡張機能も用意されており、インストールすると、ワンクリックでLightPDFにアクセスすることができ、すぐに利用可能な機能を選択して使い始めることが可能です。
2.オンラインPDF編集ツールの比較
(1) iLovePDF
iLovePDFは、オンラインでの利用はもちろん、外出先で手軽にPDFファイルを修正することができる[iLovePDF モバイルアプリ]やオフラインでファイルを修正することができる[iLovePDF デスクトップ]も提供されているため、まとめて導入すれば、さまざまな場面で比較的同じ操作でPDFの編集を行うことができます。
有料版:プレミアム(\525/月)
★ 使いかた
①iLovePDF のサイトにアクセスすると、わかりやすく使える機能がタイル状に表示されていますので、使いたい機能をクリックします。②例えば①で[PDF分割]をクリックすると、ファイルをアップロードする画面が表示されますので、編集したいファイルを画面上にドラッグ&ドロップします。
(2)SmallPDF
SmallPDFは、7日間だけ無料トライアルで利用することができます。無料トライアルにあたっては、アカウントの作成が必要で、1日に扱えるドキュメントの数が、最大2つという制限があります。メールアドレスとパスワードを設定し、届いたメールで認証を済ませると、利用できるようになります。
SmallPDFは、256ビットのTLS暗号化の使用や、ISO 27001・GDPR・CCPAに準拠するなど、セキュリティ面にも力を入れています。
有料版:チーム(¥825/月)、プロ(\1,013/月)
★ 使いかた
①SmallPDFのサイトにアクセスしてログインすると、下記のような画面が表示されます。
用意されているボタンから利用したい機能をクリックするか、[全てのツールを見る]をクリックして、必要な機能を選択します。
②例えば①で[PDF分割]をクリックすると、ファイルをアップロードする画面が表示されますので、編集したいファイルを画面上にドラッグ&ドロップします。
(3)SodaPDF
SodaPDFは、PDFファイルの保存場所に[Dropbox]や[GoogleDrive]なども指定できるため、どこからでもPDFファイルにアクセスして、利用することが可能です。
有料版:7日間(¥587/回)、無制限のアクセス(\352/月)
★ 使いかた
①SodaPDFのサイトにアクセスすると、下記のような画面が表示されます。
用意されているボタンから利用したい機能をクリックするか、上部メニューをクリックすると表示されるサブメニューから、必要な機能を選択します。
②例えば①で[変換]メニューをクリックし[分割]をクリックすると、ファイルをアップロードする画面が表示されますので、編集したいファイルを画面上にドラッグ&ドロップします。
(4)HiPDF
HiPDF には、OCR機能(有料版のみ)も用意されており、スキャンしたPDFや画像を、編集可能なWord、Excel、PowerPointファイルに変換することができます。また、電子書籍用のEPUB形式に変換することも可能です。
無料版には、1日に扱えるドキュメントの数が最大2つ、最大ファイルサイズ10MB、1ファイルの最大ページ数50ページという制限があります。
有料版:HiPDFプロ(¥675/月)、HiPDF Pro Plus(\889/月)
★ 使いかた
①HiPDFのサイトにアクセスすると、下記のような画面が表示されます。
用意されているボタンから、利用したい機能をクリックします。
②例えば①で[PDF分割]をクリックすると、ファイルをアップロードする画面が表示されますので、編集したいファイルを画面上にドラッグ&ドロップします。
(5) LightPDF
LightPDFは、WordやExcel、JPEGなどの画像データはもちろん、AutoCADで作成したDWG/DXF形式のデータもPDFに変換することができます。
★ 使いかた
①LightPDFのサイトにアクセスすると、下記のような画面が表示されます。
用意されているボタンから利用したい機能をクリックします。
②例えば①で[PDF分割]をクリックすると、ファイルをアップロードする画面が表示されますので、編集したいファイルを画面上にドラッグ&ドロップします。
3.オンラインツールのデメリット
オンラインツールのデメリットとして考えられることは、大きく3つあります。
- •まず1つめは、インターネットにつながっていないと使えない点です。接続環境がない時や、電波が届きにくい場所での利用が難しくなります。
- •2つめは、PDFの容量が大きい場合、アップロードやダウンロードに時間がかかる点です。パソコンのスペックやwifi環境によっては、ダウンロードやアップロード中にパソコンの動作も遅くなるなど、作業を進めにくくなる可能性もあります。
- •そして3つめは、利用するデータのセキュリティに関して、危険性が0ではないという点です。
オンラインのPDF編集ツールの場合は、PDFファイルをインターネット上のWEBサイトにアップロードして編集作業を行うため、少なからずデータ流出の危険性があることは理解しておく必要があります。
インターネット上には、多くの危険が潜んでいます。例えば、WEBサイトにアップロードしたファイルを第三者に盗み見られてしまったり、インターネット上で編集する際にウィルスに感染してしまったりする恐れもあります。実際に、ログイン情報を盗まれて悪用されたり、編集したファイルがウィルス感染させられたり、オンラインツールを使ったことによって情報が流出してしまったという事例もあります。
オンラインツールを利用する際は、例えば、「機密度が高いファイルはオンラインツールでは編集しない」「セキュリティに力を入れているツールだけ利用する」など、自分なりのルールを決めて利用するツールを選択し、デメリットも理解した上で、上手に利用することが大切です。
【まとめ】
いかがでしたか。
オンラインツールは、インストール不要で手軽に利用できる分、デメリットもありますが、デメリットを理解した上で使えば、とても便利なツールです。
ツールによって、少しずつ出来ること出来ないことが異なりますので、自分に合ったツールを見つけて、活用しましょう。そのためにも、実際に体験利用してみることをオススメします。
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