Microsoft Publisher(パブリッシャー)は、グラフィックデザインや印刷物の作成に特化したソフトウェアです。デザインやレイアウトが簡単に行えるため、初心者でも手軽にプロフェッショナルな仕上がりを実現できます。この記事では、Microsoft Publisherの概要や機能、価格、使い方等について詳しく紹介します。これからPublisherを始めようと考えている方々にとって、役立つ情報が満載です。
目次
Microsoft Publisher(パブリッシャー)とは?
Publisherの概要
Microsoft Publisherは、Microsoftが提供するデスクトップパブリッシング(DTP)ソフトウェアです。主に、ニュースレター、チラシ、ポスター、パンフレット、名刺などの印刷物を作成するために使われます。直感的な操作が可能で、デザインのスキルがなくても、視覚的に魅力的なコンテンツを作成することができます。
・対象ユーザー:中小企業のマーケティング担当者、個人のデザイナー、趣味でデザインを行いたい方々
・特長:多彩なテンプレート、簡単なレイアウト調整、豊富なデザインツール
Microsoft Publisherは、使いやすいインターフェースでありながらも高度な機能を備えており、印刷物を作成するための強力なツールです。
Publisherでできること
Microsoft Publisherでできることは非常に多岐にわたります。以下のような作成物を簡単に作成できます。
・ニュースレターやチラシの作成
・名刺やポストカードのデザイン
・カレンダーやバナーのデザイン
・パンフレット、カタログ、ダイレクトメールの作成
・製品パッケージやラベルのデザイン
これらの作成物において、テキストや画像を自在に配置でき、デザインの自由度が高いことがMicrosoft Publisherの大きな魅力です。また、豊富なテンプレートが用意されており、デザインの幅が広がります。
Microsoft Publisherの基本情報
Publisherの価格と購入方法
Microsoft Publisherは、単独で購入することもできますが、買切り型のOffice、あるいはOffice 365(現Microsoft 365 Copilot)の一部として利用することが一般的です。Microsoft 365のサブスクリプションに加入すると、PublisherをはじめとするさまざまなOfficeアプリケーション(Excel、Word等)を利用することができます。
・買切り型 Microsoft Office Home & Business 2024:¥39,582
・Microsoft 365個人プラン:¥2,130/月、¥21,300/年
・Microsoft 365ファミリープラン(1~6ユーザー): ¥2,740/月、¥27,400/年
・単体購入:Microsoft Publisher単体での買切り購入 ¥6,599
Publisherのインストール方法
Publisherをインストールする方法は、主に以下の2つです。
①Microsoft 365からインストール:Microsoft 365を購入後、Microsoftアカウントにログインし、Officeアプリケーションのインストールを行います。その中にPublisherが含まれている場合は、自動的にインストールされます。
②単体購入からインストール:MicrosoftのオンラインストアなどからPublisherを購入し、プロダクトキーを使用してインストールします。
インストール後は、ソフトウェアを起動するだけで、すぐに使用を開始できます。
Microsoft Publisherの使い方
Microsoft Publisherの使い方は直感的で、初心者でも簡単に使えるように設計されています。ここでは、基本的な操作方法に加えて、より高度な機能やデザインテクニックについても紹介します。以下では、Publisherの使い方を段階的に説明します。
Publisherの起動と画面構成
Publisherを起動すると、メイン画面には「新規作成」や「最近使用したファイル」などが表示されます。ここでは、具体的な画面構成について説明します。
・スタート画面:新規作成を選ぶと、テンプレートの一覧が表示されます。用途に応じて、名刺、フライヤー、ポスター、ニュースレターなどのテンプレートを選び、そのまま作業を始めることができます。
・メニューリボン:画面上部に表示されているリボンには、テキストや図形の挿入、レイアウト調整、デザインの変更など、必要なツールが並んでいます。各タブをクリックすることで、関連するツールが表示されます。
・作業エリア:テンプレートを選ぶと、作業エリアにそのテンプレートが表示されます。このエリア内で、テキストや画像の挿入、レイアウトの調整を行います。

Publisherの基本的な操作
次に、Publisherを使って実際にデザインを作成するための基本的な操作方法について詳しく見ていきましょう。
(1)テンプレートの選択
Publisherには、さまざまな用途に応じたデザインテンプレートが豊富に用意されています。例えば、名刺、ポスター、カレンダー、チラシなど、業種や目的に合わせたデザインを選ぶことができます。テンプレートを選択すると、そのデザインに合わせてページが自動的に作成され、すぐに編集ができる状態になります。
(2)テキストの追加
テキストボックスを挿入して、文章を入力できます。フォントやサイズ、色なども簡単に変更でき、テキストの配置や行間、文字間隔などを調整することが可能です。例えば、タイトルとサブタイトルを異なるフォントで設定したり、強調したい部分に太字やイタリックを使用することができます。

(3)画像の挿入
画像を挿入するには、リボンの「挿入」タブから「画像」を選び、PC内に保存された画像を挿入します。画像を挿入した後は、サイズ変更やトリミング、回転、影の追加など、画像の編集も可能です。また、画像の周りにテキストを配置することもできます。

(4)オブジェクトの配置とレイアウト
Publisherでは、さまざまな図形や線、アイコン、シェイプを使って、ページ内のオブジェクトを自由に配置できます。これにより、ページのレイアウトを調整し、視覚的にバランスの取れたデザインを作成することができます。また、レイアウトガイドやグリッドを表示させることで、オブジェクトを正確に配置しやすくなります。

(5)色の変更とカスタマイズ
テンプレートの色を変更したり、カスタムカラーを選んだりして、独自のデザインを作成できます。カラーパレットやグラデーションを使って、デザインに深みを与え、視覚的に魅力的な印刷物を作成することができます。

(6)ページ設定の変更
作成したページのサイズや向きを変更することができます。例えば、A4サイズから名刺サイズ、横向きから縦向きに変更することが可能です。また、ページの余白を調整して、より多くの情報をレイアウトに収めることもできます。

より高度なデザイン機能
Publisherには、以下のような、より高度なデザイン機能も備わっています。
・テキストの効果:文字に影や輪郭を付けて、目を引くデザインに仕上げることができます。
・色の調整:カスタムカラーやグラデーションを使用して、デザインの個性を引き立てます。

・ドロップキャップ機能:先頭の文字だけ大きく表示する、ドロップキャップ機能が豊富です。

これらの機能を駆使することで、プロフェッショナルな印刷物を作成することができます。
Publisherに関するよくある質問と回答
Q. Publisherはいつサポート終了しますか?
A. Microsoftの公式ウェブサイトによると、Publisherは2026 年 10 月以降はMicrosoft 365 には含まれなくなり、サポートされなくなります。以降はWordやPowerPoint、Designerなどにその機能が移行される模様です。
Q. Publisherの代替ソフトウェアは?
A. Microsoft Publisherの代替となるソフトウェアには、以下のようなものがあります。
・Adobe InDesign:より高度なデザイン機能を持つ業界標準のパブリッシングソフト
・Canva:オンラインで簡単に使えるデザインツール。テンプレートも豊富
・Scribus:オープンソースのデスクトップパブリッシングソフトウェア

【Adobe InDesign】 【Canva】 【Scribus】
Q. PublisherはMacでも使えますか?
A. Macユーザー用にMicrosoft 365 for Macがあり、ExcelやWord、PowerPoint等は使えますが、データベース作成ソフト「Access」と、DTPソフト「Publisher」はMacに対応していません。
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まとめ
Microsoft Publisherは、デザイン初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに対応するデスクトップパブリッシングソフトウェアです。直感的な操作で、名刺やポスター、チラシなどの印刷物を作成でき、豊富なテンプレートとツールを使って独自のデザインを生み出すことができます。しかしながら2026 年 10 月以降はサポートされなくなりますので、代替手段を考えておく必要があります。