はじめに
Adobeが提供する「Acrobat Reader」は、PDFファイルにおける一般的な編集を可能としたフリーソフト。世界中に数えきれないほどのユーザーをもつ、信頼と実績を兼ね備えたPDF編集ソフトの定番です。
そんなAcrobat Readerはデスクトップ版とスマホ版がリリースされているため、ユーザーが日々使用するデバイスに合わせて使用できます。
機能面は多岐に渡りますが、この記事ではAcrobat Readerを使ったPDF図形挿入についてまとめました。
〇 この記事でわかること
- Adobe Acrobat Readerの特徴
- Adobe Acrobat ReaderでPDFに図形挿入する方法
- Adobe Acrobat Reader以外に優秀な図形挿入ソフトとその使い方
- PDFに図形挿入・追加するソフトのおすすめはどれなのか?
Acrobat Readerはフリーソフトながら非常に優秀ですが、この記事ではさらに優れた機能をもつPDF編集ソフトについても紹介します。
確実なPDF編集ソフトを導入したい方はぜひチェックしてみてください。
目次:
1.Adobe Acrobat Readerとは
Adobe Acrobat Reader(アドビ アクロバットリーダー)は、大手ソフトウェア会社Adobeが提供する無料のPDFファイル編集ソフト。
特徴は次のとおりです。
- ①:ほぼすべてのファイル形式をPDFに変換できる
- ②:スキャンによって取り込んだ文書を検索可能にできる
- ③:PDFファイルの加工と編集ができる
- ④:オンライン上でPDFファイルの編集ができる(モバイル版アプリ)
- ⑤:PDFファイルを保護できる
Adobe Acrobat Readerはフリーソフトでありながらも、PDFファイルの編集におけるベーシックな部分を網羅しています。よって、高度な編集を必要としないケースであれば、これひとつで十分とも言えるでしょう。
ちなみに有料版である「Acrobat Pro」を使用すれば、さらに高度なPDFファイル編集が可能になります。無料版との性能を比較した表は次のとおりです。
Adobe Acrobat Reader 無料版 |
Acrobat Pro DC 有料版 |
|
印刷 | できる | できる |
注釈と追加 | できる | できる |
署名機能 | 有 | 有 |
PDFの作成 | できない | できる |
PDFを word/Excel形式に 書き出し |
できない | できる |
パスワード設定 | できない | できる |
署名FB | できない | できる |
このように無料版のAcrobat Readerはあくまで完成しているPDFファイルの編集に効果を発揮するソフト。PDFを作成したりパスワード保護をしたい場合は、有料版のAcrobat Proを購入する必要があります。
とはいえ、Acrobat Readerはこの記事の本題である「PDF図形挿入」が可能です。その手順については次項で詳しく解説します。
2.Acrobat ReaderでPDFに図形を挿入・追加する方法
それではAcrobat ReaderでPDFファイルに図形を挿入・追加する方法を解説します。
具体的な手順は次のとおりです。
- ①:Adobe Acrobat Readerを開く
まずはAcrobat Reader を起動して、図形を挿入あるいは追加したいPDFファイルを開きます。
- ②:注釈ツールを選択する
次は画面上部にあるメニューから「注釈」を選択します。
- ③:図形を選ぶ
注釈ツールが上部メニュー下に表示されるので、そこから図形アイコンの「Drawing Tool]」を選択。その後は挿入したい図形を選びます。
- ④:図形を描画する
図形を選んだら図形挿入範囲を指定しましょう。図形はカーソルを押しながらドラッグで描画できます。
- ⑤:図形の挿入完了
図形の挿入および追加が完了したら画面左上にある「保存」アイコンをクリックします。
- ⑥:保存先を指定する
すると「名前を付けて保存」のダイアログボックスが表示されるので、保存したい場所を指定します。
- ⑦:名前を付けて保存
あとは任意のファイル名を入力し、保存ボタンをクリックします。
以上で図形を挿入したPDFファイルの保存は完了です。
難しい操作は必要としませんし、図形の描画と挿入はほぼ直感的におこなうことができます。ただし、描画ツールの扱いに慣れていない人からすると、操作のコツを掴むまでに時間がかかるかもしれません。
なお、Acrobat Readerに用意されている描画ツールは無料でありながら充実している印象。フリーソフトであることを考えれば、ハイパフォーマンスなPDF編集ソフトと言っていいでしょう。
ただし、描画ツールへのこだわりがある場合は別のソフトを利用した方が賢明。次項ではPDFファイルへの図形挿入と追加に定評のあるWondershare「PDFエレメント」について詳しく解説していきます。
3.Wondershare「PDFエレメント」でPDFに図形を挿入・追加する方法
Wondershare「PDFエレメント」は、PDFファイルを編集するためのツールが盛りだくさんのオールインワンソフト。そのボリュームとクオリティは、PDF編集ソフトのなかでもピカイチです。
そんなPDFエレメントの特徴は次のとおり。
- テキスト・画像・写真・図形を自由に追加できる
- テキストのサイズ・フォント・色の編集がかんたん
- 直接リンク挿入や透かし編集もできる
- ファイルの変換・結合・圧縮・署名ができる
- OCRや翻訳もできる
PDFエレメントで図形を挿入・追加する手順は次のとおりです。
- PDFエレメントを起動し、図形を挿入・追加するPDFファイルを開く
まずはPDFエレメントを起動しましょう。次に図形を挿入もしくは追加したPDFファイルを開きます。ファイルを開く際は赤枠の「PDFを開く」をクリックしてもいいですし、PDFファイルをドラッグ&ドロップしてもOKです。
- PDFファイルに図形を挿入・追加する
次はPDFファイルに図形を挿入・追加します。まずは「注釈」タブをクリックしましょう。
- 図形ツールを選択し、描画する
図形アイコンを選択すると、お好みの図形を描画できます。 用意されている図形は長方形をはじめ、多角形、楕円、雲形、線、矢印、スタンプなど多種多様。位置やサイズは自由に変更できます。 - ファイルを保存して完了
PDFに図形を挿入し終えたら「ファイル」を選択し、保存しましょう。
PDFエレメントは図形挿入や追加ができるだけでなく、さまざまな描画機能を使用することができます。これについては次項で解説するので、気になる方はチェックしてみてください。
4-1 PDFエレメントの描画機能
PDFエレメントに搭載されている描画機能は次のとおり。
- マークアップツールを使って自由に描画できる
- メモやテキストのコメントを追加できる
- ハイライト、下線、特定のテキストを消すことができる
- 直筆サインを作成・保存できる専用ツールが搭載されている
- 操作性が素晴らしく動作が軽い
上記5つの描画機能はその他ソフトと比較しても質が高いです。テキストではそれを表現することが難しいので、ぜひ次の動画をチェックしてみてください。
〇 PDFエレメントの描画機能
PDFエレメントは図形挿入や追加に長けたPDF編集ソフトと言っても過言ではありません。注釈ツールが非常に優秀なので、PDFに図形挿入したい場合は第一基準にするといいでしょう。
4.SmallpdfでPDFに図形を挿入・追加する方法
続いては人気のPDF編集ソフト「Smallpdf」でPDFに図形挿入または追加する方法について解説します。
具体的な手順は次のとおりです。
- Smallpdfを起動する
まずはSmallpdfを起動します。 - 「ファイルを選択」からPDFファイルを開く
図形を挿入・追加したいPDFファイルを開きます。 - 右上のメニューから図形ツールを選択する
お好みの図形を選択しましょう。 - PDFファイルに図形を描画する
あとは自由に図形を描画・追加します。図形のサイズはドラッグによって変更可能です。 - 図形を挿入し終えたらファイルを保存
図形の挿入および追加が完了したら、メニューの「ファイル」から保存しましょう。これでPDFに図形挿入は完了です。
Smallpdfはシンプルなインターフェイスになっているので、操作がかんたんで快適です。どこまでもスマートなPDF編集ソフトなので、軽いソフトを求めている方にはピッタリだと思います。
まとめ:PDF編集ソフトは「PDFエレメント」で決まり
Adobe Acrobat Readerは無料ながらも多機能なPDF編集ソフトですが、図形挿入は非常にシンプルな内容となっているので本格的な編集を求める方には不向きです。
一方で図形挿入などの描画機能に長けたWondershare「PDFエレメント」は、注釈ツールの充実はもちろん自由度がきわめて高いと言えます。図形以外の描画ツールも非常に優秀です。
〇 PDFエレメントの描画ツール
- 手書き
- メモ
- タイプライター
- テキストボックス
- エリアハイライト
- スタンプ
- サインなどを作成するための専用描画ツール
PDFエレメントの機能はこれだけではありません。PDF編集ソフトとしても完璧なスペックを誇っています。
〇 PDFエレメントの機能
- テキスト・画像・写真・図形を自由に追加できる
- テキストのサイズ・フォント・色の編集がかんたん
- 直接リンク挿入や透かし編集もできる
- ファイルの変換・結合・圧縮・署名ができる
- OCRや翻訳もできる
もちろん上記の機能もそれぞれハイパフォーマンス。その他ソフトを寄せ付けないスペックなので、PDF編集におけるオールインワンソフトを探している方は検討するといいでしょう。
なお、PDFエレメントは無料で試用できます。正規品をいきなり購入するのはちょっと・・・と言う方は、ぜひ試用版をダウンロードしてみてください。
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