紙の書類や画像に含まれる文字をデジタルデータとして取り込みたい時に欠かせないのがOCRソフトです。最近では無料で使えるツールから、高精度な有料ソフトまで様々な選択肢があります。
本記事では、PCで使えるおすすめのOCRソフト6選を無料・有料に分けてご紹介し、選び方のポイントやテキスト化の手順まで詳しく解説します。
OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)ソフトとは、画像やPDFファイル内の文字を自動的に認識し、編集可能なテキストデータに変換するツールです。紙の手書き文字や印刷された文字を読み取って、内容を編集したり、検索したりできるようになります。
企業の書類デジタル化、名刺管理、レシート整理など、様々な場面で活用されており、業務効率化に大きく貢献しています。
無料のOCRソフトでも基本的な文字認識機能は十分に活用できます。
以下では、コストを抑えながらOCR機能を試してみたい方におすすめの3つのツールを紹介します。
GoogleドライブはGoogleが提供するファイルを編集・保存・共有・管理できるクラウドサービスです。最も手軽に利用できるOCRツールの一つで、PDFファイルをドライブにアップロードし、Googleドキュメントで開くだけで自動的にOCR処理が実行されます。
特別なソフトウェアのインストールが不要で、ブラウザさえあれば利用可能です。印刷された文字の認識精度は高く、日常的な文書のデジタル化には十分な性能を提供します。
詳細 |
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特徴 |
Googleアカウントがあれば無料で利用可能、クラウド上での処理 |
対応ファイル形式 |
PDF、JPEG、PNG、GIF、BMP |
対応言語 |
日本語、英語、中国語など50以上の言語 |
OCR精度 |
印刷文字は高精度、手書き文字は限定的 |
処理速度 |
インターネット環境に依存 |
品質 |
基本的な文字認識には十分 |
デメリット、注意事項 |
オフライン利用不可、出力形式がGoogleドキュメント形式に限定 |
Microsoft OneNoteは、ノート作成ツールとしても有名ですが、優秀なOCR機能も搭載しています。画像内の文字を自動認識し、検索可能なテキストとして保存できます。手書き文字の認識精度も高く、会議のメモや手書きノートのデジタル化に最適です。
Office 365との連携により、Word、Excel、PowerPointとシームレスに連携できる点も大きなメリットです。
項目 |
詳細 |
特徴 |
Windows標準搭載で即座に利用可能、ノートアプリとの統合 |
対応ファイル形式 |
JPEG、PNG、BMP、TIFF、PDF |
対応言語 |
多言語対応(50言語以上) |
OCR精度 |
高精度 |
処理速度 |
高速(ローカル処理) |
品質 |
テキストのみ抽出 |
デメリット、注意事項 |
出力がテキストのみでレイアウト情報が失われる |
LightPDFは、25種類の無料のオンラインツールを提供しており、変換、OCR、PDFの編集、さらにAI文章要約、文書とのAIチャットもできます。ブラウザ上で動作するため、OSを問わず利用でき、モバイル端末からもアクセス可能です。
セキュリティ面でも SSL暗号化による安全な通信を実現しており、機密文書の処理にも安心して利用できます。月額制の料金体系で、使用頻度に応じてプランを選択できる柔軟性があります。
項目 |
詳細 |
特徴 |
PDF編集機能との組み合わせによる包括的な文書処理 |
対応ファイル形式 |
PDF、JPEG、PNG、BMP、TIFF、WebP |
対応言語 |
30言語以上(日本語含む) |
OCR精度 |
中程度(速度重視) |
処理速度 |
高速(クラウド処理) |
品質 |
レイアウト保持 |
デメリット、注意事項 |
無料版では処理回数や機能に制限、オフライン利用不可 |
有料のOCRソフトは、無料版と比較して以下のようなメリットがあります。
・高精度なOCR処理技術
・豊富な編集・変換機能
・充実したカスタマーサポート
・バッチ処理などの効率化機能
・セキュリティ機能の強化
これらのメリットにより、業務効率化やプロフェッショナルな用途での利用に最適です。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
PDFelementは、Wondershare社が開発・販売するオールインワンPDF編集ソフト で、PDF作成・変換・編集などの総合的な機能を提供します。
AI機能やOCR機能も搭載しており、永久ライセンスも選択でき、料金がリーズナブルな点が特徴です。
詳細 |
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特徴 |
高精度OCR + 豊富なPDF編集機能、バッチ処理対応 |
対応ファイル形式 |
PDF、JPEG、PNG、BMP、TIFF |
対応言語 |
日本語、英語、中国語など25言語以上 |
OCR精度 |
業界最高水準の認識精度 |
処理速度 |
高速処理、大量ファイルのバッチ処理可能 |
品質 |
レイアウト保持、フォント認識機能搭載 |
デメリット、注意事項 |
OCR機能はプロ版でのみ利用可能 |
PDFelementを使って画像やPDFに対してOCR処理を実行し、テキストを認識する手順はコチラヘ
Foxit PDF Editorは、中国のFoxit社が開発するPDF編集ソフトで、1年間無料で使用可能な製品版があります。PDFファイル編集におけるツールが豊富に搭載されており、OCR機能も含まれています。
項目 |
詳細 |
特徴 |
1年間無料試用可能、PDF編集がメインでOCR機能も含む |
対応ファイル形式 |
PDF、スキャン画像 |
対応言語 |
PDF、スキャン画像 |
OCR精度 |
やや劣る |
処理速度 |
中程度 |
品質 |
レイアウト保持 |
デメリット、注意事項 |
日本語と英語同時設定時の認識問題あり、手書き文字の認識が不得意 |
読取革命は、ソースネクストが一般消費者向けに販売している光学文字認識ソフトで、パナソニックソリューションテクノロジーが開発した日本語文字認識エンジンとABBYY社製の英語OCRエンジンを搭載しています。
法人を中心に多くのユーザーから支持されており、OCRに特化したソフトウェアです。
項目 |
詳細 |
特徴 |
OCRに特化した専門ソフトウェア |
対応ファイル形式 |
PDF、JPEG、BMP、TIFF |
対応言語 |
日本語・英語中心 |
OCR精度 |
高精度 |
処理速度 |
高速 |
品質 |
レイアウト保持、手書き文字対応 |
デメリット、注意事項 |
日本語・英語中心で多言語対応が限定的 |
OCRソフトを選ぶ際は、以下のポイントを総合的に検討することが重要です。
・日本語文書中心なら日本語特化ソフトを選択、多言語対応が必要な場合は対応言語数を確認
・手書き文字認識の必要性を検討
・印刷品質や文書レイアウトとの適合性
・処理するファイル形式の確認(PDF、画像等)
・大量ファイル処理時のバッチ機能の有無
・処理速度と品質のバランス
・同時処理可能なファイル数
・Word、Excel、PowerPointなど目的の出力形式
・他のソフトウェアとの連携性
・クラウドサービスとの同期機能
・データの互換性と移行の容易さ
・オンライン処理 vs オフライン処理
・機密文書処理時のセキュリティ要件
・予算と使用頻度のバランス
・無料版の機能制限と有料版のメリット比較
これらの要素を総合的に評価し、自分の用途に最適なソフトを選択しましょう。
PDFelementを使った具体的なOCR処理の手順を詳しく説明します。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
PDFelementを起動し、「ファイルを開く」から画像またはPDFファイルを読み込みます。
サイドバーから「ツール」>「スキャンの強化」をクリックします。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
必要に応じて強化のオプションを選択し、適用します。
サイドバーの「ツール」から「OCR処理」をクリックして、OCR処理の設定画面が表示されます。
OCR設定画面で認識言語、ページ範囲を設定します、そして、「適用」ボタンをクリックしてOCR処理を開始し、認識結果を確認します。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
認識結果を確認できましたら必要に応じて編集しましょう。「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択して保存します。
この手順により、高精度なOCR処理を効率的に実行できます。スキャンの強化は、認識精度を格段に向上させるので、特に日本語文書や古い文書の場合、この前処理が決め手となることが多いです。
OCRソフトは、紙文書のデジタル化や業務効率化に欠かせない重要なツールです。適切なOCRソフトを選択することで、文書処理の効率化と生産性向上を実現できます。
まずは無料版で基本機能を試し、必要に応じて有料版への移行を検討しましょう。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
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