はじめに
Visioは、既存の部品やテンプレートを使って、グラフィックを簡単に作成できるツールで、図面の作成や図を用いた資料作成など、さまざまなビジネスシーンで活用されています。しかし、Visioで作成したファイルは、Visioがインストールされている環境でしか開くことができないという難点があります。
そのようなときは、Visioファイルを汎用性の高いPDFファイルに変換すれば、環境を選ばず、簡単に共有することができるようになり、とても便利です。ここでは、拡張子「.vsdx」形式のVisioファイルをPDFファイルに変換できるツールとその方法について、ご紹介します。
目次:
Part1:Visio ファイル形式
Visioは、Microsoft社から販売されているビジネス用グラフィックス作成ツールです。Visioでは、「ステンシル」と呼ばれる部品やテンプレートを組み合わせて、フローチャート・グラフ・組織図・マインドマップ・タイムラインなど、ビジネスでよく使用される図を効率よく作成することができます。さらに、Visioを使えば、間取り図や電気回路図といった専門的な知識を要する図も簡単に作成することができます。
Visioのファイル形式は「.vsdx」で、基本的には、Microsoft Visioがインストールされていない端末では、ファイルを開くことができません。WordやPowerPointなどのOffice製品と連携する場合も、Visio上で操作する必要があります。
しかも、残念ながらVisioはOffice製品に標準的に組み込まれているソフトではないため、別途購入しなければなりません。しかし、無料ダウンロード可能なVisioの代替ソフトを使用すれば、PDF形式などに変換することで、Visioで作成した図の活用が可能になります。
Part2:VisioからPDFへ変換する方法
VisioファイルをPDFファイルに変換することで、Visioがインストールされていない端末でも編集作業が可能になります。ここでは、VisioからPDFへの変換が可能なソフトウェア「Edraw Max」と「Adobe Acrobat DC」、オンラインツールを使った変換方法についてご紹介します。
(1)Edraw MaxでVisioファイルをPDFに変換する方法
Edraw Maxは、Wondershare社の提供する作図ソフトです。Visioファイルを取り込んで編集したり、PDFファイルに変換したりすることができます。Edraw Max を使うと、Visioがインストールされていない端末でもVisioファイルを開き、編集やPDF変換が可能になります。
なお、Edraw Maxは、つぎのURLから無料でダウンロードすることができます。
https://www.edrawsoft.com/jp/edraw-max/>>
①Edraw Maxを起動し、「ファイル」タブを開きます。
②「開く」から「参照」をクリックして、目的のVisioファイルを開きます。
③開いたVisioファイルを必要に応じて編集します。
④Visio ファイルの編集が完了したら「ファイル」タブを開き、「名前を付けて保存」から「参照」をクリックして、PDF形式で保存します。
(2)Adobe Acrobat DCを使用して.vsdxをPDFに変換する方法
Adobe Acrobat DCは、アドビ社が販売するPDFファイルを作成・編集・加工・管理するソフトです。
1)Adobe Acrobat DCでPDF化
Visioがインストールされている端末であれば、Adobe Acrobat DCを使用して.vsdxをPDFに変換し、誰でも開ける配布資料にすることができます。
①「ファイル」タブを開き、「開く」から、目的のVisioファイルを開きます。
②開いたVisioファイルを必要に応じて編集します。
③Visio ファイルの編集が完了したら「ファイル」タブを開き、「名前を付けて保存」をクリックして、PDF形式で保存します。
2)VisioでPDF化
Visioで作成した図は、そのままPDFとして保存することも可能です。
①「ファイル」タブを開き、「エクスポート」をクリックします。
②「エクスポート」画面で「PDF/XPSドキュメントの作成」を選択します。
③「PDF/XPSドキュメントの作成」画面で「PDF/XPSの作成」を選択します。
④「名前を付けて保存」をクリックします。
⑤必要に応じて設定・保存場所を変更し、「発行」をクリックします。
(3)オンラインでVisioからPDFへ変換する方法
Visioがインストールされていない環境で、どうしてもVisioファイルを確認しなければならないようなとき、オンラインツールを使うと便利です。
VisioファイルからPDFファイルに変換できるオンラインツールは、Webブラウザーさえあればすぐに利用できるため、急ぎの時などとても便利です。ただし、ファイルをWeb上にアップロードする必要があるため、重要なファイルの場合は、十分に注意する必要があります。
1)PDF Mall:VSD to PDFコンバーター
PDF Mall が提供するVisioファイルを無料でPDFに変換することのできるオンラインツールです。
①PDF Mallの「VSD to PDFコンバーター」サイト(https://pdfmall.com/ja/vsd-to-pdf)を開きます。
②変換するVisioファイルを選択します
③「今すぐ変換」をクリックします。
④変換されたファイルをダウンロードします。
2)Aspose:visioコンバーター
Asposeが提供するVisioファイルを無料でPDFに変換することのできるオンラインツールです。
①Asposeの「visioコンバーター」サイト(https://products.aspose.app/diagram/ja/conversion/visio-to-pdf)を開きます。
②「ファイルをアップロードする」をクリックし、変換するVisioファイルを選択します
③名前を付けて保存で「PDF」を選択し、「変換」をクリックします。
④変換されたファイルをダウンロードします。
ほかの役に立つPDF編集ソフト「PDFelement」(PDFエレメント)もオススメです。以下のボタンをクリックして、無料体験版をダウンロードできますよ。
【まとめ】
今回は、Visioで作成した図をPDFファイルに変換し、活用しやすくする方法についてご紹介しました。本来、Visioがインストールされている環境でしか開くことができないvsdx形式のVisioファイルを変換できる代替ツールの利用は、急ぎで何とかしなければならないときなどにとても有効です。
また、Visioファイルを頻繁に扱わなければならないようなときは、「Edraw Max」のようなツールを導入することで、コストパフォーマンスよくデータ活用ができるようになります。是非、使ってみてください。
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