2024年10月1日より実施された郵便料金の改定は、これまでにない大幅な値上げといっても過言ではありません。
当然、郵便を利用する企業のコスト増加は避けられず、ビジネスに与える影響も大きいといえるでしょう。
人件費や燃料の高騰への対応も求められる今、郵便料金の値上げへの対策も急務です。
そこで今回は、郵便料金の値上げがビジネスに与える影響を解説するとともに、その対策方法についてもご紹介していきます。
日本郵政株式会社は、2024年10月1日(火)より郵便料金の改定を行いました。その背景として挙げられる要素は、大きく次の2つです。
・電子(デジタル)化の進展などによる郵便物数の減少
・人件費や燃料費などのコストの増加
ビジネスでのメール利用の増加やSNSの普及による年賀状等の利用者の低下など、郵便事業における昨今の「電子化の進展」の影響は避けられず、郵便物数は2001年度をピークに大きく減少しており、今後もその傾向は続いていくものと考えられます。
それと同時に、「人手不足」さらには「働き方改革」などへの対応に伴う「配達員の不足」や「人件費の増加」という別の課題も抱えることとなり、2021年10月2日(土)からは土曜日の配達が休止され、サービスの低下も余儀なくされています。
加えて、近年の燃料費の高騰といった「コストの増加」はあらゆる業界で見られる傾向で、郵便事業も例外ではありません。
このような背景から、今回の郵便料金の改定では、「安定的な郵便サービスの提供の維持」を目的として「料金の引上げ」が実施されることになりました。
今後も「電子化の進展」「コストの増加」は避けられず、郵便事業はますます厳しいものになるといえるでしょう。
今回の郵便料金の改定では、郵便種別ごとに約15~35%の値上げが行われており、郵送の機会が多い企業にとって大幅なコスト増になることが予想されます。
なお、郵便種別ごとの料金とその引き上げ率は、次のとおりです。
種類 | 重量 | 料金(引き上げ率) |
定形郵便物 | 25g以下 | 84円→110円(約30%引上げ) |
定形郵便物 | 25g超50g以下 | 94円→110円(約15%引上げ) |
定形外郵便物(規格内) | 50g以下 | 120円→140円(約15%引上げ) |
定形外郵便物(規格内) | 50g超 | 約30%引上げ |
通常はがき | 63円→85円(約35%引上げ) | |
速達 | 約15%引上げ | |
特定封筒郵便物 (レターパックおよびスマートレター) |
約15%引上げ | |
第三種郵便物および第四種郵便物 | 据え置き | |
2023年10月に料金改定を行った書留など | 据え置き |
実際には、企業などが一度に大量の郵便物を発送する際に適用される「割引措置」があるため、必ずしも引き上げ率どおりのコスト増になるとはいえません。
しかしながら、次の表にあるとおり、割引措置の適用には大量の発送が必要です。
種類 | 適用送付数 |
第一種郵便物(手紙) | 最低1,000通以上 |
第二種郵便物(はがき) | 最低1,000通以上 |
第三種郵便物 | 最低2,000通以上 |
広告郵便物 | 1回で2,000通以上 |
区分郵便物 | 1回で2,000通以上 |
バーコード付き郵便物 | 1回で1,000通以上 |
郵便区内特別郵便物 | 同時に100通以上 |
(日本郵便「大口・法人向け料金の計算」https://www.post.japanpost.jp/business/discount/index.html)
このように、今回の郵便料金の値上げは、ビジネスに大きく影響を与えるとともに、郵便離れに拍車をかける可能性もあります。
そうなれば、物価の上昇も重なり、今後さらなる値上げも考えられるでしょう。
今回の郵便料金の引き上げにより、単純計算で約15~30%のコストの増加が見込まれることになります。
そのため、特に郵便による発送が多い企業などでは、郵便料金値上げに対応するための何らかの対策が必要となるでしょう。
ここでは、郵便料金値上げに対応するための4つの対策を提案します。
郵便料金値上げに伴うコスト削減を検討する場合、まずは送付先を絞り込み、郵便物の絶対数を減らすことを検討すべきでしょう。
郵便物をどのくらいの数まで絞り込むかは、これまでの実績や割引措置なども考慮する必要があります。
送付先の絞り込みが困難だったり、さらなるコスト削減が必要だったりする場合には、郵便物の種類の変更を検討しましょう。
例えば、送付物を封書から圧着はがきに変更することで、1枚当たりの郵便料金を削減することが可能になります。
カタログなどの印刷物の発送は、封書(定形や定形外)ではなく、レターパックやゆうメール(特定封筒郵便物)といった引き上げ率の低い方法に変更することで、コスト削減につながる場合があります。
また、一括で大量に発送することによる割引措置の適用を利用したり、重量を減らして1通当たりのコストを抑えたりするなどの努力も必要です。
その他、送付物により発送方法を変えたり、郵便以外の業者を検討したりするのも有効な対策といえます。
コスト削減において最も有効な方法は、「紙で送る」必然性のない送付物の電子化、ペーパレス化です。
これまで紙で発行や管理をしていた帳票(請求書・納品書など)やご案内などを電子メールやSMS(ショートメッセージサービス)利用して送付したり、DMの代わりにSNSやWebサイトなどで発信したりすることにより、郵便料金などの配送コストだけでなく、印刷コストも削減することができます。
PDFには、紙で印刷されたものと同じレイアウトで保存できる、端末やOSを問わずに閲覧することができるといった特徴があり、ビジネス書類の多くがPDFで電子化され、やり取りされています。
このような点からも、紙で発行・管理されていた書類の電子化にはPDFが有効です。
なお、紙の資料を電子化する際には、「PDFエレメント」のようOCR機能を搭載した高機能なPDF編集ソフトの導入をおすすめします。
PDFエレメントは、PDFの作成・編集はもちろんのこと、結合・変換・圧縮・保護・OCR機能などPDFに関する全ての編集機能、さらに、AIツールを活用した翻訳・要約・校正などの機能をも備えたWondershare社が提供する高機能なPDF編集ソフトです。
搭載されたOCR機能により、紙の書類をスキャンして作成したPDFファイルの編集も可能。
また、開いたPDFを簡単にメールで送信したり、共有したりすることもできます。
さらに、PDFエレメントは、高機能にもかかわらずコストパフォーマンスがよいのも特徴のひとつ。コスト削減を目的とした電子化にも十分に対応可能です。
今回は、郵便料金の値上げがビジネスに与える影響を解説するとともに、その対策方法や有効なツールについてご紹介してきました。
郵便料金の大幅な値上げが実施された今、これまでのやり方からの転換がコスト削減の大きなポイントといえます。
以前に比べ、デジタルインフラが大きく整備されているだけでなく、PDFエレメントのようなコストパフォーマンスの良いツールも増え、初期投資を抑えながら社内の電子化を進めることも可能です。
さらに、郵便料金などの配送コストだけでなく、用紙・印刷・保管に要するコストも抑えることができることからも、電子化は最大のコスト削減策といえるでしょう。
今後、さらなる値上げも予想されます。是非、十分な対策を講じましょう。
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