はじめに
Q:PDFファイルを公開したり配布したりする際には、個人情報などの機密情報が含まれないよう配慮することはありませんか?
A:ファイルを保護してプロテクト(電子データのコピーや改ざんなどを防止)したりすることで、情報漏洩を防ぐことができます。
PDFファイル内に記載された機密情報や見せたくない情報は、Adobe Acrobat Pro DCまたはPDFelement(PDFエレメント)の[墨消し]という機能を使うことで、閲覧できる内容を制限することができます。
➬Microsoft Office、画像、テキストなど合計17種類のファイル形式に対応。
➬レイアウトと書式を崩さずに、各形式に合わせた高度設定も可能。
➬互換性あり!他のファイル形式からPDFまで直接作成/変換可能。
目次:
1.PDFファイルを公開する前に消すべき機密情報とは?
私たちが守るべき「機密情報」には、どんなものがあるのでしょうか。
個人情報、顧客情報、給与情報、昇格や評価に関する情報、仕入先情報、ID/パスワード情報、システム構成、企画書、仕様書、契約書、請求書など、主に社内秘・社外秘などのように秘密情報として扱われている情報や、一般に公開されていない情報が[機密情報]にあたります。
これらの情報が含まれる文書をPDFで共有したり、ホームページなどで公開したりするときは、機密情報の部分を隠す必要があります。
例えば、次のような場合が考えられます。
・契約書の内容を確認してもらうときに、金額情報だけを隠す
・報告書を渡す際に、文書内に記載しているお客様情報を隠す
・申告書を提出する際に個人情報にあたる部分を隠す など
文書内の機密情報を確認し、該当する部分を隠すことで、あなた自身の信頼にもつながります。
2.[黒塗り]と大違い!PDFファイルを[墨消し]する必要性は?
機密情報を隠す方法としてよく使われるのが[黒塗り]と呼ばれる方法ですが、[黒塗り]と[墨消し]には、次のような大きな違いがあります。
黒塗り
・黒色で塗りつぶした下の文字は残っている
墨消し
・黒色で塗りつぶした下の文字と
・関連するデータも削除する
例えば、下記のような、Wordで作成した文書の赤枠部分について、それぞれ[Wordの蛍光ペン][Wordの図形(四角)][Wordのテキストボックス]を使って、黒塗りを設定します。
さらにPDFとして保存した後、PDF編集アプリケーションの[墨消し機能]を使って墨消しを設定します。
それぞれ、見た目は同じような黒塗りですが、黒塗り部分をそれぞれ選択してコピーし、メモ帳に張り付けてみると、下記のようにPDFアプリの[墨消し機能]を使った場合だけ、下の文字が消えていることがわかります。
このように、[黒塗り]だけでは、守るべき情報が守られず、情報漏洩につながってしまうことがあるため、[墨消し]機能を搭載したPDF編集アプリケーションを使うことで、ファイル内の機密情報を守ることができます。
3.Adobe Acrobat Pro DCを使って墨消しする方法
まずは、PDF編集アプリケーションとして有名なAdobe Acrobat Pro DCでの墨消し方法をご紹介します。
【Step 1】Adobe Acrobat Pro DCで、墨消ししたいPDFファイルを開きます。
【Step 2】[ツール]タブをクリックし、[墨消し]をクリックします。
【Step 3】墨消ししたい文字をドラッグで選択します。
【Step 4】[適用]ボタンをクリックします。
4.PDFelementを使って墨消しする方法
つぎに、Wondershare PDFelement(PDFエレメント)を使って墨消しする方法をご紹介します。
PDFelementでは、テキスト、図形、テキストの一括墨消しなど、多彩な方法で、簡単に墨消しを行うことができます。
(1)テキストを墨消しする
【Step 1】PDFelementで、墨消ししたいファイルを開きます。
【Step 2】[保護]タブをクリックし、[墨消しをマーク]をクリックします。
【Step 3】墨消ししたい文字を選択します。
【Step 4】[墨消しを適用]をクリックします。
(2)画像を墨消しする
【Step 1】PDFelementで、墨消ししたいファイルを開きます。
【Step 2】[保護]タブをクリックし、[墨消しをマーク]をクリックします。
【Step 3】墨消ししたい画像を囲むように範囲選択します。
【Step 4】[墨消しを適用]をクリックします。
(3)ページ全体を墨消しする
【Step 1】PDFelementで、墨消ししたいファイルを開きます。
【Step 2】[保護]タブをクリックし、[墨消しをマーク]をクリックします。
【Step 3】ページ全体が選択しやすいよう、表示倍率を変更します。
【Step 4】ページ全体を囲みます。
【Step 5】[墨消しを適用]をクリックします。
(4)テキストを一括で墨消しする
【Step 1】PDFelementで、墨消ししたいファイルを開きます。
【Step 2】[保護]タブをクリックし、[検索&墨消し]をクリックします。
【Step 3】画面左側に検索ボックスが表示されます。一括墨消ししたい文字を入力し、虫眼鏡のボタンをクリックします。
検索結果が表示され、文書内の該当箇所がハイライトされます。
【Step 4】検索結果の最初の検索文字左側の□にチェック(✓)を入れると、文書内の該当する文字がまとめて選択されます。
【Step 5】[すべてのマークを適用]ボタンをクリックします。
One Point!
ハイライトされた文書内の文字をクリックすると、右側に表示されるプロパティ画面で、
墨消しの色を変更したり、墨消し部分に文字を載せたりすることも可能です。
まとめ
いかがでしたか?
Adobe Acrobat Pro DCやWondershare PDFelementの[墨消し]機能を活用して文書内の機密情報、個人情報を守ることで、安心してPDFファイルを公開できるようになります。
特にWondershare PDFelementは、Adobe Acrobat Pro DCに比べると、価格的にもリーズナブルで、墨消し機能もしっかりしていておススメです。
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