はじめに
あなたはXMLファイルをご存知でしょうか? 一見、HTMLと似た形式ですが、その目的や用途が異なります。
以下では、XMLの特徴、XMLとHTMLの違い、XMLファイルをPDFに変換する方法、XMLファイルをPDFに変換するメリット及びその際の注意点等を説明します。
目次:
1.XMLの特徴
XML(Extensible Markup Language)は、テキストベースのマークアップ言語であり、データを記述するための規格化された形式で、以下のような特徴を持っています
①XMLは要素やタグがツリー構造で階層的に組織されています。これにより、データの関連性や階層的な関係を表現することができます。
②XML文書では、タグを用いて要素を定義します。タグは通常、開始タグ <tag> と終了タグ </tag> のペアで表現され、要素の開始と終了を示します。
③ 要素には属性を付与することができます。属性は要素の追加情報や特性を表現します。
④ XMLは拡張可能なマークアップ言語であり、ユーザー独自のタグや構造を定義することができます。
⑤XMLはプラットフォームやプログラム言語に依存せず、異なるシステム間で共通のデータ形式として利用できます。
2.XMLとHTMLの違いとは?
XMLとHTML(HyperText Markup Language)は、両者ともマークアップ言語であり、テキストベースの文書を構造化するために使われますが、いくつかの重要な違いがあります。主な違いは以下です。
①目的と用途
XMLはデータの構造化と表現に主に焦点を当てていて、データの記述、伝達、交換、保存に用いられます。一方HTMLはウェブページの構造や表示を定義するためのマークアップ言語であり、ウェブコンテンツの表示と相互リンクを可能にします。
②構造
XMLは自由にカスタマイズ可能な要素や属性で構成され、データの階層的な構造を表現しますが、HTMLは特定の要素や属性の規則に従い、ウェブページの構造やコンテンツの表現を定義します。
③タグと要素
XMLのタグは自由に定義でき、独自の要素や属性を作成することができますが、HTMLはあらかじめ定義されたタグ(例 <html>, <body>, <div>, <p>)を使用し、これらのタグによって定義された要素でコンテンツを構成します。
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3.XMLファイルをPDFに変換する方法とは?
XMLファイルをPDFに変換する方法をいくつか紹介します。メモ帳で開くと、このように表示されるファイルを利用します。
3.1 WindowsでXMLファイルをPDFに変換する方法
ここではMicrosoft Word を使う方法を説明します。(Excelでも同様です)
①Microsoft Wordを開き、「ファイル」メニューから「開く」 を選択してXMLファイルを開きます。
②ファイルを編集し、必要に応じてスタイルやレイアウトを調整します。
③「ファイル」メニューから 「名前を付けて保存」 を選択し、保存形式をPDFに指定して保存します。
3.2 MacでXMLファイルをPDFに変換する方法
ここではNCH Doxillion文書ファイル変換ソフトを使った変換方法を説明します。(Windows版もあります)
①Doxillion文書ファイル変換ソフトを起動し、「ファイル」または「フォルダ」をクリックし、XMLファイルを選択して「開く」をクリックします。
② 出力先フォルダ選択し、出力フォーマットを「pdf」に設定し、「変換」をクリックします。
3.3 オンラインツールでXMLファイルをPDFに変換する方法
XMLファイルをPDFに変換できるオンラインツールを以下に紹介します。オンラインツールを使えば、パソコン(Windows/Mac)でもスマホやタブレット(iOS/Android/他)でも、インターネットにつなげば、簡単にXMLファイルをPDFに変換することができます。
(1)onlineconvertfree.com XMLをPDF変換
①オンラインツールのページを開き、「ファイルを選んでください」ボタンを押してPCからXMLファイルを選択するか、XMLファイルをドラッグ & ドロップします。
②「変換する」ボタンをクリックします。
③「ダウンロード」ボタンをクリックすると、ブラウザにPDFが表示されます。
(2)2PDF.com
①オンラインツールのページを開き、「ファイルを選択」ボタンを押してPCからXMLファイルを選択するか、XMLファイルをドラッグ & ドロップします。
②「コンバート」ボタンをクリックします。
③下の方に小さく表示される「DOWNLOAD」ボタンをクリックします。
オンラインツールはこの他にもいくつかありますが、XMLファイルによってはまともに変換されなかったり、ダウンロードページがウィルスチェッカーにはじかれたりということもあるようです。
3.4 PDF をXMLファイルに変換する方法
PDFelementでは逆に、以下の手順でPDFをXMLファイルに変換することができます。
①「PDF変換」ボタンをクリックし、変換するPDFファイルを選択して「開く」をクリックします。
②変換ダイアログが表示されるので、出力フォーマットで「XML」を指定し、ファイル名、出力先フォルダを設定して「OK」をクリックします。
4.XMLファイルをPDFに変換するメリット
XMLファイルをPDFに変換することで、データの可視化、共有、印刷、セキュリティの強化などさまざまな利点を得ることができます。
① 印刷可能なフォーマットへの変換
XMLファイルをPDFに変換することで、データを印刷や共有に適した形式に変換することができます。
②見栄えとレイアウトの維持
XMLはデータの構造や意味を表現するための言語であり、直接表示するためのものではありません。一方で、PDFは視覚的に見栄えの良いフォーマットであり、レイアウトを維持してコンテンツを表示できます。
③横断的な利用と共有
PDFは様々なプラットフォームやデバイスで利用できる標準化されたフォーマットであり、異なる環境でもコンテンツを共有するのに適しています。
④セキュリティと制御
PDFにはセキュリティ機能が組み込まれており、アクセス制限や暗号化、デジタル署名などのセキュリティ対策を施すことが可能です。
⑤電子文書としての利用
PDFは電子文書として利用されることが多く、電子書籍やレポート、マニュアルなどの作成に適しています。
⑥ バージョン管理
PDFはバージョン管理が容易で、特定のバージョンのファイルを保持しておくことができます。これにより、過去のデータの保存やアーカイブがスムーズに行えます。
5.XMLファイルをPDFに変換する際の注意点
XMLファイルをPDFに変換する際には、以下の点に注意する必要があります。
①データの適切な構造化
XMLファイルはデータを構造化するためのものなので、変換前にXMLデータが適切に構造化されていることを確認します。XMLの構造が適切でない場合、PDFへの変換が失敗する可能性があります。
② スタイリングとレイアウトの検討
XMLからPDFへの変換では、データのみでなく、適切なスタイリングやレイアウトも考慮する必要があります。適切なスタイルやレイアウトを設定することで、読みやすく魅力的なPDFファイルを生成できます。
③フォントの管理
XMLデータをPDFに変換する際には、適切なフォントを選択してフォントの埋め込みを行うことが重要です。これにより、異なる環境でPDFを閲覧した際にもフォントの整合性が保たれます。
④画像やリンクの取り扱い
XMLには画像やリンクなどの要素が含まれることがあります。これらの要素をPDFに適切に変換するための手順を確立しておくことが重要です。
⑤データの損失の防止
XMLデータには多くの情報が含まれているため、PDFに変換する際に必要な情報が損失しないように注意する必要があります。特に、重要なデータや構造が適切に保持されているか確認することが重要です。
まとめ
ここでは、XMLの特徴、XMLとHTMLの違い、XMLファイルをPDFに変換する方法、XMLファイルをPDFに変換するメリット及びその際の注意点等を説明しました。
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