近年、日本の建設業・土木業はさまざまな課題を抱えており、今後の発展に大きな妨げとなっています。
そこで必要となるのが、新しい考え方や技術の導入で、その大きな力となると考えられるのが「AI」です。
今回は、建設業や土木業におけるAIの必要性と活用法を解説するとともに、おすすめのAIツールをご紹介していきます。
目次:
Part 1. 建設業界の課題と現状
建設業界の持続可能な発展には、「作業の効率化」や「生産性の向上」が不可欠といえるでしょう。
しかしながら、日本の建築業界には、「労働力不足」「労働者の高齢化」「建築コストの高騰」「デジタル化の遅れ」など、さまざまな課題が存在しており、建設業界の持続可能な発展の妨げになっているといえます。
これらの現状を改善するためには、次に挙げるような取り組みが急務です。
・労働力の確保と育成
・コスト管理の強化
・デジタル化の推進や革新技術の導入
なかでも、コスト管理の強化、デジタル化や革新技術の導入などは、すぐにでも取り組むことのできる改善策であり、政府、企業などが一体となって取り組むべきだといえるでしょう。
Part 2. 建設現場のあらゆる場面でAIの活用法
近年のAIの発展は目覚ましく、さまざまな業界でその活用が進んでいます。
建設業界においても、AIの活用による建設現場の現状やさまざまな課題などの改善・解決が期待されています。
ここでは、建設現場のあらゆる場面におけるAIの活用法について、ご紹介していきましょう。
2-1 設計・施工におけるAIの活用
AIを活用することにより、設計・施工プロセスにおいて、次のようなメリットが期待できます。
・効率性の向上
設計要件に基づいた複数のデザイン案を自動生成したり、建物の構造強度や環境影響などを事前にシュミレーションしたりできるなど、人手や時間のかかる作業を効率的に進められます。
・コスト削減
過去のデータを分析し、新規プロジェクトのコスト管理や予算予測して、最適なコスト見積もり、資源の配分を実現できます。
・品質管理の強化
画像解析技術を利用し、施工現場の写真や映像を基に分析を行うことで、施工品質のチェックや欠陥を検出、検査の精度向上が期待できます。
・安全性の向上
労働者の行動や環境状況をリアルタイムで監視し、危険な状況を予測・警告することで、現場の安全監視を徹底することができます。
このように、設計・施工プロセスでのAI活用は、効率性とともに安全性をも向上できるだけでなく、品質管理を強化できるなど、建設プロジェクトの成功に大いに役立つと考えられます。
2-2 生産管理・品質管理におけるAIの活用
AIを活用することにより、生産管理・品質管理において、次のようなメリットが期待できます。
・リソースの管理
労働者の配置と動きを最適化したり、機材・資材の在庫を管理して適切なタイミングで発注したりできるなど、資源の不足や過剰在庫を防ぐことで、無駄なコストを削減できます。
・スケジュール管理
過去に実施された同様のプロジェクトのデータを分析し、現在のリソース状況を考慮した最適なスケジュールを作成することができます。
また、プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで監視することで、不具合や遅延を早期に発見・対処することが可能です。
・品質と安全の監視
温度、湿度、振動などの環境データを基に施工条件の適切さを評価したり、作業員の行動や現場の状況をリアルタイムに監視することで危険な状況を予測して事故を未然に防いだりすることができます。
さらに、これらを分析することで、施工プロセスの品質を監視することも可能です。
・リスク管理
過去のインシデント情報を基にリスクの早期発見と対策を講じたり、発生したリスクの要因を特定して適切な対応策を提案したりすることができます。
このように、生産管理・品質管理でのAI活用は、コストの削減や品質の向上、安全性の確保など、さまざまなプロセスでの改善や最適化が期待できます。
Part 3. 建設業界におすすめのAIツール
建設業でAIを有効に活用するためには、適切なツールを選ぶ必要があります。ここでは、建設業界におすすめの5種類のAIツールをご紹介していきましょう。
3-1 PDFelement
PDFelementは、Wondershare社が提供するPDF編集ソフトです。
【ChatGPT ・要約・リライト・校正・説明】を効率化!|Wondershare PDFelement
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
PDFの作成や編集はもちろんのこと、PDFの変換、分割・結合、OCR処理、ファイルの保護など、PDFに関するさまざまな処理を実行することができます。
さらに、搭載されているAIツールによる検索、PDFファイルの要約や翻訳なども可能です。
なお、建設業界におけるPDFelementの活用例には、次のようなものがあります。
・図面編集
・顧客や現場との間のファイル共有・保護・電子署名
・AIアシスタントの協力による技術提案書などの作成 など
3-2 光/Hikari
光/Hikariは、燈株式会社が提供する建設業向け業務支援AI秘書サービスです。
光/Hikari
建設業特化したAIサービスで、建設業の専門用語や文脈にフォーカスした回答の取得が可能です。
さらに、回答するAIが入力された質問やアップロード文書を無作為に学習することがないため、情報漏洩の心配もありません。
なお、光/Hikariの活用例には、次のようなものがあります。
・工事や設計に関する質問
・法規や基準、公共団体ごとの仕様書の確認
・過去工事や事故の事例の検索 など
3-3 図面バンク
図面バンクは、New Innovations社が提供するクラウド型図面管理システムです。
図面バンク
単に図面を保存・管理するだけでなく、図面保管数は無制限。
さらに、図面をUPするだけで図面をAIで自動解析し、図面管理システムを利用して必要な図面を素早く検索したり、類似図面を検索したりすることも可能です。
なお、建設業界における図面バンクの活用例には、次のようなものがあります。
・図面と関連資料を紐づけた保存
・AIによる図面自動解析や類似図面検索
・3Dデータのプレビュー など
3-4 mign
mignは、mign社が提供する建築・土木業界向けの生成AIソリューションです。
mign
AIやVR・ARなどの先端技術を活用し、建築・土木業界の専門的な回答の取得が可能です。
さらに、画像生成AIを利用し、効率的に建築・構造物の画像を生成することができます。
なお、mignの活用例には、次のようなものがあります。
・建築関連の法令についての質問
・簡単なキーワードからの建物の内観や外観の画像出力
・紙の請求書のデータ化(OCR)や過去文書を活用した書類の生成 など
3-5 Kizuku
Kizukuは、コムテックス社が提供する建設業向け施工管理アプリです。
Kizuku
AIにより施工報告書を施工写真が適合するかを確認したり、工事写真を工程ごとに振り分けて保存したりすることが可能です。
さらに、チャット形式でコミュニケーションにより、リアルタイムに意思疎通を図ることができます。
なお、Kizukuの活用例には、次のようなものがあります。
・現場ビデオ会議
・各現場にかかわる関係者間でのグループトークやデータのやり取り
・AIを活用した報告写真の適合チェックや工事別の写真振り分け など
Part 4. AIツールを利用する際の注意点
AIツールは、学習している情報によって得意分野が異なるため、選択する際には注意が必要です。
そのため、使用する具体的な目的や目標を明確し、適切なツールや使用方法の選択することが重要になります。
たとえば、建設業に求められる正確な知識や情報を取得したい場合には、「建設業に強い」AIツールを選びましょう。
さらに、建設業に強いAIツールであっても、的確に問い合わせ内容が指示されていない場合、信頼性の高い情報を取得することはできません。
そのため、問い合わせの仕方にも注意が必要です。問い合わせ内容を明確にするとともに、結果に誤りや偏りがないか確認しましょう。
まとめ
今回は、建設業や土木業におけるAIの必要性と活用法を解説するとともに、おすすめのAIツールをご紹介してきました。
これからの建設業や土木業の発展には、AIの導入は不可欠といえるでしょう。
建設業や土木業に特化したツールだけでなく、PDFelementのように主要な業務に必要となる機能にAI機能が付加されたツールなど選択肢も多く、目的に応じたAIツールが見つけやすくなりました。
適切なAIツールを導入することで、業務の効率化や生産性の向上を図っていきましょう。
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