印鑑廃止の機運が高まるなか、データ上で簡単に押印できる電子印鑑への関心が強まっています。電子印鑑を作ってくれるサービスは数多くあり、その一つが「Web認印」です。この記事では、Web認印を使った電子印鑑の作り方を紹介します。
目次:
Part 1. そもそもWeb認印とは?
Web認印とは、白舟書体という企業が提供している電子印鑑作成サービスです。白舟書体とは、フォント制作や印鑑の製造販売、印章事務用品の販売などを主力事業としている企業です。白舟書体は、フォント制作会社としてシヤチハタ株式会社に印影用フォントを提供しています。このような実績がある白舟書体が提供するWeb認印なら、印鑑然とした見た目の電子印鑑が作れます。
Web認印最大の特徴は、無料で名字の認印が作れることです。多少使用可能な範囲に制約はありますが、社内で使う書類に押す印鑑として十分な機能を持つ電子印鑑が作れます。また、Web認印はソフトをダウンロードしなくても使えるウェブツールなので、「電子印鑑を作りたい」と思ったときにすぐ作成できるのも魅力です。Web認印には名字の上位10,000姓が収録されているので、よほどの珍名さんでもない限り、電子印鑑が作れるようになっています。
Part 2. Web認印でWord・Excel・PDFで使える電子印鑑を作る方法
Web認印で電子印鑑を作るのはとても簡単で、Web認印のページに表示されている項目を順に埋めていくだけです。具体的には以下のような手順で作成します。
1,Web認印のページを開きます。http://www.hakusyu.com/webmtm/
2,「名字」の項目に電子印鑑を作りたい名字を入力します。
3,「書体」の項目から、電子印鑑の書体を選択します。選択肢には「古印体」と「印相体」の二種類があります。古印体は、印鑑に使われる書体のなかでも特に読みやすいため、認印に使われることが多い書体です。一方の印相体は、太めの線を使って印鑑の枠内に隙間なく文字を収める書体です。一見するとなにが書いてあるかわからず複製しにくいので、認印よりも実印や銀行印に向いています。どちらの書体にするか迷ったら、誰の認印かわかりやすい古印体を選ぶと良いでしょう。
4,「太さ(直径)」を選択します。選べるのは「10.5mm」「12.0mm」「13.5mm」の三種類です。
5,「色」の項目で電子印鑑の色を決めます。「朱」「赤」「紅」の三種類から選択可能です。「朱」はオレンジがかった赤、「赤」は鮮やかな赤、「紅」はダークトーンの赤です。
6,最後に、画面下にある「作成」のボタンを押して作った電子印鑑を出力します。万が一、「入力された「?」は収録されていません」という表示が出た場合、入力した名字はWeb認印に登録されていないので、Web認印を使って電子印鑑を作ることはできません。
Web認印では、作成した電子印鑑をPNG画像とPDFの二種類でダウンロードできます。ダウンロードは、表示された電子印鑑を右クリックし、「名前を付けて画像を保存」を選択することで可能です。PNG画像の場合は、画像をデスクトップやフォルダにドラッグ&ドロップすることでもダウンロードできます。
もし、Web認印の作成ボタンを押しても電子印鑑が表示されない場合には、ブラウザのポップアップブロック機能で表示がブロックされている可能性があります。ブラウザの設定を変更し、ポップアップを許可してから再度表示させてみてください。また、一部のブラウザではWeb認印で作った電子印鑑が表示されないようです。ポップアップブロックを解除しても電子印鑑が表示されない場合には、別のブラウザを使って再度Web認印にアクセスし、電子印鑑を作成し直してみましょう。
作った電子印鑑は、画像としてWordやExcelに貼り付けて使用できます。PDF文書に電子印鑑を貼り付けたい場合には、PDF編集ソフトである「Adobe Acrobat DC」やPDF閲覧ソフトである「Adobe Acrobat Reader DC」で、ダウンロードした電子印鑑をスタンプとして登録します。また、PDF文書に電子印鑑を貼り付けたい場合は、電子印鑑もPDF形式でダウンロードしておきましょう。
Part 3. Web認印を使えば簡単に社内で使える電子印鑑が作れる!
Web認印を活用すれば、電子印鑑が簡単にそして素早く作れてしまいます。Web認印で作った電子印鑑は、社内におけるさまざまな業務で活躍するでしょう。パソコン上で作った書類に押印が必要なとき、従来の印鑑であれば、わざわざ書類を印刷して押印しなければなりませんでした。その書類が、もともと印刷することが前提であったなら問題ありませんが、印刷する必要がなかった書類であった場合、印刷という無駄は作業が発生したことになります。しかし、電子印鑑があればデータのまま押印できるので、業務を効率化できるのです。
ただし、Web認印で作成できる電子印鑑にも弱点はあります。それは、印鑑として法律上の効果を持たないことです。なぜなら、Web認印で作成できる電子印鑑の画像は、電子署名の定義や効果を規定した電子署名法の定める電子署名に当たらないからです。また、Web認印では作成した電子印鑑の商業使用も禁止しています。したがって、Web認印で作った電子印鑑は個人や社内での利用に限定されます。
→関連記事:電子文書を作成するために必要な電子印鑑の特徴や作成方法
Part 4. Web認印で電子印鑑を作って業務を効率化しよう!
Web認印は社内で使える電子印鑑が無料で作れるウェブサービスです。Web認印で作れる電子印鑑は用途が限定されていますが、社内業務の効率化には大きく寄与するでしょう。電子印鑑の導入を考えている方は、有料サービスを申し込む前に一度Web認印を試してみてください。
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