紙の書類やPDF文書をデータ化したいときに便利なOCRツール。無料で利用できるオンラインサービスから高精度な有料ツールまで、さまざまな選択肢があります。OCRツールによって認識精度や対応フォーマット、編集機能などが異なるため、目的に合わせて最適なツールを選ぶことが重要です。今回は、おすすめのオンラインOCRツールを徹底比較します。
OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)とは、画像データ内の文字を認識し、編集可能なテキストデータに変換する技術です。スキャンした画像やPDFから文字情報を抽出することができます。
OCRの主な活用シーンは以下のとおりです。
近年のOCR技術はAIの発展により精度が大幅に向上し、日本語の縦書きや手書き文字も比較的高い精度で認識できるようになっています。
OCRツールは数多く存在しますが、以下のポイントを基準に選ぶことで、自分の目的に最適なツールを見つけることができます。
無料オンラインツールは手軽に利用できる反面、認識精度や処理できるファイル数に制限があることが多いです。業務で定期的に使用する場合は、有料版の導入も検討する価値があります。
実用性、精度、使いやすさを総合的に評価したおすすめのオンラインOCRツールを紹介します。
HiPDFは手軽に使えるオンラインOCRサービスで、日本語にも対応しています。
・簡単操作:ブラウザ上でドラッグ&ドロップするだけで利用可能
・多言語対応:日本語を含む40以上の言語に対応
・高速処理:: アップロードから数秒で結果が表示される
・多形式対応:PDF、JPG、PNG、BMPなど多様なファイル形式に対応
・テキスト編集:認識後のテキストをオンラインで編集可能
基本機能は無料で利用可能ですが、OCR機能は有料プランへのアップグレードが必要です。
Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用できるOCR機能です。
・Googleドキュメントとの連携:画像をGoogleドキュメントで開くとOCR処理される
・無料で利用可能:Googleアカウントがあれば追加料金なしで使える
・クラウド保存:認識結果がGoogleドライブに自動保存される
・共有機能:認識したテキストを簡単に共有できる
・日本語対応:日本語の認識も可能だが精度はやや低め
専用のOCRツールと比べると精度や書式の維持に劣る場合があります。
シンプルなインターフェースが特徴のオンラインOCRサービスです。
・シンプル操作:直感的な操作でOCR処理が可能
・Googleドライブ連携:クラウドからファイルを直接読み込める
・プレビュー機能:認識結果をその場で確認できる
・多言語対応:日本語を含む30以上の言語に対応
・無料利用:基本機能は無料で利用可能
大量のファイル処理や複雑なレイアウトの文書には不向きです。
会員登録なしでも利用できる汎用的なオンラインOCRサービスです。
・登録不要:基本機能は会員登録なしで利用可能
・多言語対応:日本語を含む46言語に対応
・出力形式の選択:テキスト、Word、Excel、PDFなど様々な形式で出力可能
・バッチ処理:有料版では複数ファイルの一括処理が可能
無料版はファイルサイズが15Mbまで等の制限があります。制限解除は有料となります。
シンプルで使いやすいインターフェースが特徴のオンラインPDF変換・編集サービスです。
・直感的操作:わかりやすいインターフェースで初心者でも簡単に使用可能
・多機能: OCRだけでなくPDF編集や変換、圧縮なども可能
・クラウド処理:サーバー側で処理するため、端末の性能に依存しない
・スマホ対応:モバイルからも利用可能
・セキュリティ対策:アップロードしたファイルは自動的に削除される
基本機能は無料で利用可能ですが、高度な機能や大量処理には有料プランへのアップグレードが必要です。ページ数や処理回数に制限があります。
OCRツールには、ブラウザで利用するオンラインタイプとパソコンにインストールするデスクトップタイプがあります。それぞれの特徴を理解して適切に選びましょう。
メリット | デメリット |
・インストール不要ですぐに使える ・場所を選ばずどこからでもアクセス可能 ・パソコンのスペックに依存しない ・定期的なアップデートで常に最新機能を利用できる |
・インターネット接続が必須 ・ファイルのアップロードに時間がかかる場合がある ・セキュリティ面でのリスク(機密文書の取り扱い) ・無料版は機能制限がある場合が多い |
・オフラインでも利用可能
・大量の文書を高速で処理できる
・セキュリティリスクが低い(社内のみで完結)
・高精度の文字認識と豊富な編集機能
・定額料金で継続的に利用できる場合が多い
業務用途や機密性の高い文書を扱う場合はデスクトップ型、少量の個人利用ならオンライン型が適しています。
PDFelement(PDFエレメント)は総合的なPDF編集ソフトですが、内蔵のOCR機能も非常に高性能です。PDFelement のOCRの優位点は以下のとおりです。
・高精度の文字認識:AIを活用した高精度な文字認識エンジンを搭載
・一括処理機能:複数のPDFファイルを一度にOCR処理可能
・レイアウト保持:表や画像、段組みなどの書式を維持したまま変換
・編集の柔軟性:OCR後のPDFを自由に編集できる充実した機能
・様々な出力形式:Word、Excel、PowerPointなど多様なフォーマットに変換可能
・検索可能PDF:OCR処理後のPDFはテキスト検索が可能に
・日本語縦書き対応: 縦書き文書や特殊な日本語文書も認識可能
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
【スキャンPDF】 【OCR処理後】
【画像】 【OCR処理後】
業務で定期的にOCRを利用する場合、PDFelementのような高機能なデスクトップツールは作業効率を大幅に向上させることができます。
プライバシー保護 | マルウェアなし | 広告なし
OCRツールは用途や予算に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。簡単なテキスト認識なら無料のオンラインOCRでも十分ですが、業務利用や高精度な認識が必要な場合は有料ツールの方が適しています。特に日本語文書を扱う場合は、日本語対応の精度が高いツールを選びましょう。今回紹介したツールを参考に、自分の目的に最適なOCRツールを見つけてください。
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