外出先などで急ぎの仕事が発生したとき、あなたはどうしますか?
多くは、自分のPCの前に戻ってきてから作業をするでしょう。しかし、外出先でも手軽にスマホを使ってPDFからエクセルに変換できたのなら、仕事の作業効率に役立つはずです。
今回紹介するのは、iPhone(iOS)でPDFからエクセルに変換できるツールであるPDFelement for iOSと、HiPDFの使い方とその方法をまとめて紹介します。移動中でもPDFをExcelに変換でき、ビジネスの現場でおおいに役立つはずです。
目次:
iPhoneでPDFをExcelに変換する主な2つの方法
スマートフォンでPDFをExcelに変換する方法には主に二つのアプローチがあります。一つは専用のアプリを利用する方法、もう一つは無料のオンラインサイトを利用する方法です。それぞれどういうことなのか解説します。
方法1:専用アプリを利用する(オフライン・高機能)

デスクトップとモバイルで対応可能のPDFエレメント
iPhone(iOS)専用のアプリをスマートフォンにインストールして使用します。
この方法のメリットは、インターネット接続がなくてもファイルを変換できる点と、操作が直感的で迅速な点です。また、セキュリティが高く、ファイルが端末内で処理されるため、外部に漏れる心配が少ないのがメリットといえるでしょう。
デメリットとしては、アプリによっては高機能なものが有料である点や、端末のストレージを消費する点が挙げられます。今回は例としてPDFelement for iOSを使った利用法を紹介します。
方法2:オンラインサイトを利用する(インストール不要・手軽)

HiPDFのホームページ
インターネットブラウザを通じて、オンラインでPDFをExcelに変換するサービスを利用します。
この方法のメリットは、アプリのインストールが不要であるため、すぐに使用を開始できる点です。また、多くのサービスが無料で提供されているため、コストを気にせず利用できます。
デメリットは、インターネット接続が必要であること、そしてプライバシーやセキュリティの面で不安が残る点です。ファイルをアップロードするため、機密性の高い文書の取り扱いには向いていない場合があります。今回は例としてHiPDFを使った使用法を紹介します。
これらの方法を選ぶ際には、使用環境、セキュリティの要求、利便性のバランスを考慮することが重要です。
【解決策】PDFからExcelへの変換がうまくいかない原因と対処法
iPhoneでPDFをExcelに変換しようとした際に「レイアウトが崩れる」「文字化けする」「そもそも変換できない」といった問題に直面することは少なくありません。
これは、変換元のPDFファイルの状態や、使用しているツールの特性が原因であることがほとんどです。
ここでは、代表的な3つの問題とその原因、そして具体的な解決策を詳しく解説します。
原因1:レイアウトが大きく崩れる
PDFの表や図が、Excelに変換したらバラバラになってしまった…という最もよくある失敗例です。
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原因: PDFは見た目を固定する形式、Excelはセル単位でデータを管理する形式です。この構造的な違いから、特に複雑な表、複数の段組み、多くの画像を含むPDFを変換する際に、ツールがレイアウトを正しく解釈しきれずに崩れが発生します。
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対処法:
- 高精度な変換ツールを試す:PDFelementのような高機能アプリは、レイアウトの再現性が非常に高い変換エンジンを搭載しています。一度失敗したファイルでも、別のツールで試すと成功する可能性があります。
- 変換前にPDFをシンプルにする: もし可能であれば、PDFelement の編集機能を使い、変換の妨げになりそうな装飾や不要な画像をあらかじめ削除してから変換すると、精度が向上することがあります。
- オンラインツールの設定を確認する:HiPDFなどのオンラインツールでは、変換オプションが用意されている場合があります。設定を変えて再度試してみましょう。

原因2:文字化けしてしまう
変換後のExcelファイルを開いたら、日本語が意味不明な記号の羅列になってしまったケースです。
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原因: PDFファイルが特殊なフォント(文字の形)を使用している、またはPDF作成時にフォント情報がファイルに埋め込まれていないことが主な原因です。変換ツールがそのフォントを認識できず、文字を正しく表示できなくなります。
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対処法:
- OCR(光学文字認識)機能を使う: この問題に最も有効なのがOCR機能です。OCRは、ファイル内の文字を画像として読み取り、それをテキストデータに再変換する技術です。これにより、元のフォント情報に依存せず、見たままの文字を抽出できます。PDFelement にはこの強力なOCR機能が搭載されています。
- 別のツールで試す: 文字化けもツールとの相性があります。一つのツールでダメでも、HiPDF のような別のツールで試すと、正常に変換できることがあります。
原因3:スキャンされたPDF(画像)で変換できない (OCR機能の紹介)
スキャンして作成したPDFや、写真から作ったPDFがうまく変換できないケースです。
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原因: スキャンされたPDFは、見た目は文字が書いてあっても、データ上は一枚の「画像」として扱われています。そのため、テキスト情報を抽出する通常の変換機能では、文字を認識することができません。「iphone エクセル pdf 変換できない」と検索するユーザーの多くがこの問題に直面しています。
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対処法: この問題を解決できる唯一の方法が、前述のOCR(光学文字認識)機能です。
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OCRとは?: PDF上の画像に含まれる文字の形を解析し、編集可能なテキストデータに変換する技術です。これにより、単なる画像だったPDFから文字情報を抜き出し、Excelのセルに入力できるようになります。
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具体的な手順:
- PDFelement for iOS (アプリ)の場合: スキャンされたPDFを開き、変換機能を選択すると、多くの場合OCR処理を実行するか尋ねられます。指示に従ってOCRを実行すれば、テキストが認識された状態のPDFが生成され、その後に高精度なExcel変換が可能になります。
- HiPDF (オンライン)の場合: ファイルをアップロードした後、OCR設定を有効にするオプションが表示されることがあります。(※この機能は有料プランの場合が多いです)この設定をオンにしてから変換を実行してください。
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スキャンした書類やレシートなどをExcel化したい場合は、「OCR機能があるかどうか」を基準にツールを選ぶことが最も重要です。
専門のアプリでPDFをエクセルに変換する方法
PDFの変換方法がわかったところで、まずは専用のアプリでの操作手順を紹介します。
おすすめはPDFelement for iOSです。iOSデバイス上でPDFをExcelに変換する手順は以下の通りです。

PDFエレメント | PDFファイルをMicrosoft形式の文書に変換可能
まず、App StoreからPDFelementをダウンロードしてインストールします。その後、次の手順に従ってファイルの変換を行います。
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1.アプリを開き、「ファイルを開く」をタップして、変換したいPDFファイルを選択します。 |
この手順により、PDFファイルはExcel形式に効率的かつ正確に変換されます。変換後のファイルはすぐに編集可能であり、さらには他のアプリへの共有やクラウドへのアップロードも簡単です。PDFelementを使えば、ビジネスシーンでの急なファイル変換ニーズにも迅速に対応できるため、非常に便利でしょう。
アプリなしでPDFをエクセルに変換する方法
アプリをインストールせずにPDFをExcelに変換する場合、HiPDFなどの無料オンライン変換サイトを利用するのが便利です。以下はHiPDFを使用してPDFをExcelに変換する手順です。

HiPDFでエクセル変換の画面
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1.まず、ブラウザでHiPDFのウェブサイトにアクセスします。 |
変換プロセスが完了すると、新しいExcelファイルが生成され、「ダウンロード」ボタンが表示されます。このボタンをクリックして変換されたファイルを保存します。
HiPDFを利用することで、どんなデバイスからでもアクセス可能で、迅速にPDFをExcelファイルに変換できます。インストール不要で利用できるため、急な変換ニーズにもすぐに対応できるのが大きなメリットです。
ただし、ドラッグ&ドロップはスマホ上では操作が難しいと覚えておきましょう。ファイル選択で使用できるファイルは「Dropbox」「OneDrive」「Box」の3種類のため、変換するファイルはどれかに入っている必要があります。
変換ツールの選び方と注意事項

PDFからExcelに変換するツールを選ぶ際は、いくつかの重要な点を考慮する必要があります。まず、変換するからには精度が重要です。数値データやテーブルが多いPDFファイルの場合、レイアウトやフォーマットが正確に保持されるかどうかを確認しましょう。次に、使用するツールの使いやすさも考慮に入れるべきです。直感的なインターフェースと簡単な操作手順があるツールを選ぶと、作業の効率が大きく向上します。
また、セキュリティも非常に重要です。特にオンラインツールを使用する場合、アップロードしたデータがどのように扱われるか、プライバシーポリシーを確認しておきましょう。機密性の高い情報を含むドキュメントの変換には、信頼性の高いツールを選ぶことが重要です。
さらに、変換ツールが提供するサポートやアフターサービスも重要な選択基準といえます。技術的な問題が発生した場合や、操作方法に不明点がある場合に迅速かつ適切に対応してくれるかどうかも大切な確認事項です。これらの点を踏まえ、自分のニーズに合った変換ツールを選ぶことが、効率的で安心なデータ処理を実現する鍵となります。
まとめ
iOSデバイスでPDFをExcelに変換する場合、アプリを使って変換する場合とブラウザから変換する方法を紹介しました。どちらも便利さを享受する一方で、精度やセキュリティ、サポートなど、ツールの信頼性に関する確認が非常に重要です。
変換ツールを選ぶ際は、使い勝手と精度はもちろん、そのセキュリティ機能とプライバシー保護の詳細を確認し、安全に利用しましょう。信頼性の高いPDFelementとHiPDFで、仕事の効率化を高めてください。




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