紙の書類は、電子化することで、パソコンやスマホで修正や編集ができるようになったり、簡単にデータ共有できるようになったりするなど、活用範囲が広がります。
特に、PDFファイルで保存できると、重要な書類からページ数の多い書籍まで取り扱うことも可能です。
今回は、スマホやパソコンを利用して紙の書類をPDF化する方法をご紹介していきます。是非、目的や環境に合った方法を見つけてください。
書類をPDF化することには、データの「活用」「管理」「共有」、また、「コスト」や「環境」に対してなど、さまざまな点にメリットがあります。
具体的には、次のようにまとめることができます。
PDF化した書類は、OCR機能を利用してテキスト化することで、検索したり、編集したりすることができるようになります。
これにより、書類を複製したり、一部を編集して活用したり、膨大な資料のなかから目的の情報を瞬時に検索したりするなど、データの活用や作業の効率化が可能です。
さらに、PDF化された書類は、外出先でもデバイスやクラウド経由で閲覧したり、編集したりすることができるため、紙の書類のように持ち歩く必要がなく、紛失リスクも軽減されます。
PDF化した書類は、パスワードを設定するなど、セキュリティを強化することができるようになります。
たとえば、アクセス権限を設定することで、編集や印刷を許可するメンバーの制限も可能です。
さらに、PDF化することで、クラウドや外部ストレージへのバックアップが可能になり、災害時の書類の喪失リスクを最小限に抑えることができたり、長期間の保存による品質の劣化を防ぐことができたりします。
PDF化した書類は、メールやクラウドストレージなどを利用して簡単に他のメンバーと共有することができるため、物理的なやり取りが不要になり、時間とコストが削減されます。
さらに、PDF編集ソフトを活用すれば、簡単に注釈やコメントを加えられるようになるなど、メンバー間での効率的なディスカッションが可能です。
また、PDFファイルは電子署名にも対応しており、書類をデジタル化することで契約書や同意書などの署名プロセスが迅速になり、取引や契約をスムーズに進めることができます。
紙の書類をPDF化することで、書類を保管するためのスペースが不要になります。
オフィスの占有範囲を大幅に削減できるため、オフィス環境が整い、コストの削減にもつながります。
さらに、紙の消費を減らすことにより、印刷コストや用紙、インクなどのコスト削減も可能です。
紙の使用を削減することは、森林資源の保護や廃棄物削減など、環境保護への貢献にもつながります。
書類のPDF化は、iPhoneやAndroidなどスマホでも可能です。
ここでは、iPhoneやAndroidで書類をPDF化する3つの方法をご紹介していきます。
スキャンアプリを使うと、スマホのカメラ機能を利用して文書をスキャンし、スキャンした画像をPDFとして保存することができます。
また、OCR機能のあるスキャンアプリを使えば、PDF内のテキストを検索したり、ファイルを編集したりすることも可能です。
ここでは、3種類のスキャンアプリをご紹介します。
▼PDFelement
主な機能 | PDFの閲覧・編集・変換・OCR・署名・保護・注釈・共有など |
特徴 | ・使用しやすいインターフェース ・OCR機能でのテキストデータ化が可能 ・AI機能による要約、リライト、校正、翻訳、文法チェック、AIコンテンツ検出が可能 |
対応OS | ・macOS、Windows ・iPhone/iPad(iOS)、Android ・クラウドプラットフォーム |
価格 | ・プロ版マルチプラットフォーム1年プラン:7,280円 (税込) ・プロ版マルチプラットフォーム 永続ライセンス:9,980円 (税込) |
主な機能 | ・写真や書類のスキャン ・テキストの編集 ・画像の修正や加工 ・マーカーや注釈機能での書き込み ・データの共有 など |
特徴 | ・境界線検出機能で文書の境界を自動的に検出 ・AIを利用した鮮明なスキャン ・OCR機能で文字データへの変換が可能 |
対応OS | iPhone/iPad(iOS)、Android |
価格 | 無料(月額1,080円の有料「Scan premium」プランあり) |
vFlat Scanは、本のように曲がってしまう対象物をスキャンしても真っ直ぐな画像にすることができるスキャンアプリです。
スキャンする文書や本のページの周りを自動的に認識し、曲面を自動補正することで、きれいにトリミングされた画像として保存することができます。
さらに、2ページスキャンやスキャン対象の自動認識機能を搭載したvFlat Scanを使うことで、本や大量の書類をすばやくスキャンすることが可能です。
主な機能 | ・自動で画像を最適化 ・影やノイズの除去 ・スキャン対象を認識した自動撮影 など |
特徴 | ・スキャンエリアや曲面の自動補正 ・2ページスキャンが可能 ・OCR機能によるテキストの抽出 |
対応OS | iPhone/iPad(iOS)、Android |
価格 | 無料(月額500円、年額3,000円の有料プランあり) |
Googleドキュメントにアップロードすると、PDFに変換して保存することができます。
なお、「Google ドキュメント」で画像をPDF化する手順は、次のとおりです。
▼GoogleドキュメントでPDF化
1)「Googleドキュメント」を開き、新しいドキュメントを表示します。
2)「挿入」をタップし、「画像」から「カメラから」を選択します。
3)書類をスキャンします。
4)右上の「:」をタップし、「共有とエクスポート」を選択します。
5)一覧から「名前を付けて保存」を選択します。
6)「名前を付けて保存」画面から「PDF ドキュメント(.pdf)」を選択し、「OK」をタップします。
7)スキャンした画像がPDF化されます。
iPhoneやiPadなど、iOSを搭載したデバイスにプレインストールされている「メモ」アプリを使用して、写真をPDF化することができます。
なお、「メモ」アプリで写真をPDF化する手順は、次のとおりです。
▼iPhone「メモ」アプリ「書類をスキャン」でPDF化
1)「メモ」アプリを開きます。
2)新しいメモ画面を開き、「カメラ」から「書類をスキャン」をタップします。
3)書類を自動または手動でスキャンし、「保存」をタップします。
4)「共有」をタップし、保存したい場所にアップロードします。
5)指定した場所にPDFデータとしてアップロードされます。
パソコンで書類をPDF化する場合には、あらかじめ書類をスキャンしておく必要があります。
ここでは、パソコンで書類をPDF化する2つの方法をご紹介していきます。
職場や自宅に設置されているコピー機や専用スキャナーなどを使って書類をスキャンすれば、画像ファイルやPDFファイルとして保存することができます。
PDF編集ソフトを使えば、画像形式で保存したファイルをPDF化したり、画像として保存されたPDFをテキストに変換したりすることも可能です。
スマホのカメラ機能やスキャンアプリなどを使って書類をスキャンし、パソコンでアクセスできるようにすれば、WordやGoogleドキュメントなどを使ってPDF化することができます。
PDF編集ソフトを使ってPDF化すれば、PDFの編集も可能です。
PDFelement(iOS版)を使用して書類をスキャン(撮影)してPDF化する手順は、次のとおりです。
▼スマホでPDF化
1)スマホでPDFelementを起動します。
2)画面右下のプラス(+)ボタンをタップします。
3)「スキャン」をタップします。
4)画面がカメラに切り替わります。
被写体に照準を合わせると自動的にスキャンされます。
5)スキャンが完了したら「保存」をタップします。
PDFelement(Windows版)では、あらかじめスキャンした画像ファイルをPDF化する方法と、パソコンにスキャナーを接続してスキャンしたデータをPDF化する方法の2種類があります。
ここでは、あらかじめスキャンした画像ファイルをPDF化する手順をご紹介します。
▼パソコンでPDF化
1)PDFelementを起動します。
2)「PDF作成」から「ファイルの作成」を選択します。
3)「開く」ダイアログボックスが開きます。
PDF化するファイルを選択し、「開く」をクリックします。
4)選択した画像ファイルが開くと同時に、PDFファイルに変換されます。
5)「上書き保存」または「名前を付けて保存」します。
書類をPDF化することのメリットのひとつが、編集作業が簡単になることが挙げられます。
スキャンしてPDF化されたデータは画像として保存されているため、実際に編集するためには、OCR機能を利用してテキストが認識できるようにしなければいけません。
その際にポイントとなるのが、スキャンした画像の鮮明さです。
画像に含まれるテキストを正確に認識させるためには画像の鮮明さは不可欠で、スキャンする際は、「解像度」「カラーバランス」「コントラスト」などを適切に設定するよう注意しましょう。
今回は、スマホ(iPhone・Android)やパソコンで書類をPDF化する方法について、ご紹介してきました。
紙の書類のデータ化には、多くのメリットがあります。そのため、可能な限り美しく、正確にPDF化できるよう、スキャンの際の設定には注意しましょう。
また、PDF化した書類を編集したり、活用したりする機会が多い場合は、PDFelementのようなPDF編集ソフトを選択するなど、PDF化の方法は、目的や環境に合ったものを選択しましょう。
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