はじめに
Q:PDFファイルにパスワードを設定したいのですが、どうすればいい?
皆さんは、情報漏洩やセキュリティ対策として、PDFファイルにパスワードを設定したいと思った事はありませんか?特にPDFは、機密性の高い文書を取り扱う際に広く活用されているため、パスワードを設定し、データを保護したいという方は多いと思います。
PDFはPortable Document Format(ポータブル・ドキュメント・フォーマット)の略です。文章などを印刷ページと同じ様態で保存できるため、電子書類としての役割を持っています。メールに添付したりweb上で配布したりすることが可能なため共有しやすく、紙の消費をおさえることも可能です。紙のコストをおさえる上に管理の効率化も目指せます。利便性が高い反面、情報流出のリスクがあるためセキュリティをしっかりと管理することが必要です。関係のない第三者に情報が流れないようにするためにはPDFファイルにパスワードを設定します。パスワードを設定すればパスワードを知っている人だけに情報を開示するなど制限をかけることが可能です。
なのでこの記事では、Microsoft WordやPDFelementなどのツールでPDFを安全に使用するためにパスワードを設定する無料方法を6つ解説します。
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目次:
Part 1. PDFにパスワード設定・PDF保護のご紹介|3つのポイント
① なぜpdfファイルにパスワードを設定する必要があるのでしょうか?
そもそもなぜpdfファイルにパスワードを設定する必要があるのでしょうか?PDFの用度によって様々ですが、設定する主な理由として以下の点が挙げられます。
・セキュリティ強化
・特定のユーザー間のみでの共有・閲覧
・第三者によるデータ改ざんや情報漏洩の防止
あらかじめパスワードを設定しておくと、情報漏洩などの脅威からPDFのデータを守ることができます。
② PDF保護ソフトでパスワードをかけるのが可能でしょうか?
PDFファイルを受け取る機会が結構あります。そして案外多い頻度でPDFパスワードが設定されていたりします。Eメールに添付されてくる場合、通常はPDFが添付されているEメールとは別メールで、パスワードが送信されてきます。
ネット上で探してみると、PDF保護ソフトのご紹介、といったウェブページが結構見つかります。そのようなソフトを使って簡単にファイルを暗号化することができます。
③ 文書を開くパスワードと権限パスワード
PDFの中にパスワードが二種類あります。それは文書を開くパスワードと権限パスワードです。
・文書を開くパスワード:PDFファイルを開くときに、保護されたPDFというようなメッセージが表示されます。パスワードを入力しないとファイルを開くするのができません。つまり、PDFファイルを開くときにパスワードの入力を求める場合、それがオープンパスワードです。別の人がPDFを開けないために、オープンパスワードを設定するのが多いです。
・権限パスワード:PDFファイルを開いてから、PDF中のコンテンツ(テキスト、画像など)を変更・コピーすることことができなくて、権限パスワードを求められます。つまり、権限パスワードをかけると、PDFを閲覧できますが、PDFを編集、変更、印刷、コピーなどに制限がかけられます。権限パスワード入力してから、制限を解除できます。
Part 2. PDFファイルにパスワードを設定する方法6選|対策
① PDFelementでPDFファイルにパスワードを設定する方法
PDFelementは、高度なUIを実現していて、スムーズにPDFの編集、保護、OCRなどを行う事ができます。特にPDFの保護機能では、一括墨消しやパスワードの一括設定など、便利で強力なツールが用意されています。 「PDFelement」を使ってパスワードや利用制限のついたPDFファイルを作成する手順をご紹介します。先に下記のボタンから無料ダウンロードしてください。
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ステップ 1:パスワードを設定したいPDFファイルを開く
PDFファイルを開くには、メイン画面の「PDFを開く」をクリックして、パスワードを設定したいPDFファイルを選択します。 また、ドラッグ&ドロップすることでPDFを開くこどもできます。
ステップ 2:PDFに文書を開くパスワード、権限パスワードを設定
「保護」タグをクリックすると、セキュリティツールバーに入ります。セキュリティ・パスワードという設定ウインドウを開き、文書を開くパスワードと権限パスワード、という2つのパスワード設定項目があります。
・PDFに文書を開くパスワードをかける
PDFに文書を開くパスワードを設定したい場合は、「文書を開くパスワード」のオプションを選択して、「パスワード」枠に入力します。 「保存」をクリックすると、パスワード設定のダイアログボックスが閉じます。
・PDFに権限パスワードをかける
権限利用許可パスワードでは印刷の解像度指定や、変更可能な操作を限定する項目があります。まずは「権限パスワード」のオプションを選択して、パスワードを入力します。
「印刷設定」オプションで「印刷不可」、「低解像度の印刷が可能」、「高解像度の印刷が可能」が設定可能です。
「変更設定」オプションで「変更不可」、「ページの挿入、削除、回転が可能」、「フォームの入力と署名の追加が可能」、「注釈、フォームの入力、及び署名の追加が可能」、「ページの抽は禁止されてるいる」が設定可能です。
「保存」ボタンをクリックして、PDFパスワード設定が完了します。
ステップ 3:暗号化したPDFを保存する
画面左上の保存アイコンをクリックして、PDFファイルの保存先とファイル名を設定して、「保存」をクリックします。そうすると、暗号化したPDFが作成されました。
ヒント:
ファイルを開こうとすると、[○○.pdfは保護されています。指定した方法で文書を開く、パスワードを入力する]というメッセージが表示されて以降の操作はできなくなっています。ここで保護されたPDFファイルのパスワードを入力すると、保護されたPDFを開くことができます。
ファイルを開く後編集したい場合は、[本文書は保護されています。編集を可能にするには許可パスワードを入力してください。]というメッセージが表示されて以降の操作はできなくなっています。ここで保護されたPDFファイルの権限パスワードを入力すると、保護されたPDFを編集することができます。
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② Microsoft WordでPDFにパスワードをかける無料方法
無料でMicrosoft Wordでもパスワードをかけるのが可能です。(*無料のOffice WordでPDFにオープンパスワードを設定することができますが、権限パスワードを設定することができない。)
ステップ 1: WordファイルをPDF形式にエクスポート
パスワードをかけたいWordファイルを開いて、メニュバーの「ファイル」をクリックして、「エクスポート」→「PDF/XPSの作成」をクリックします。
ステップ 2: PDFのパスワードを設定する
ダイアログボックス内の「オプション」をクリックして、「PDFのオプション」の「ドキュメントをパスワードで暗号化する」を選択して、「OK」をクリックします。
「PDFドキュメントの暗号化」メニューでパスワードを入力して、「OK」をクリックします。
ステップ 3: Wordから暗号化のPDFを作成
ステップ②が完了後、ダイアログボックス内の「発行」をクリックして、PDFを作成します。
いま設定したパスワードを入力して、PDFを開くことができます。
③ Adobe Acrobatを用いたパスワード設定
Adobe社から販売されている「Adobe Acrobat Pro DC」を利用して、PDFファイルにパスワードを設定する方法を紹介します。
AcrobatでPDFファイルにパスワードを設定する際には、まずPDFファイルを開きます。「ファイル」メニューから「プロパティ」を選択し、「セキュリティ」タブをクリックしてください。セキュリティ方法の項目の中から「パスワードによるセキュリティ」を選びましょう。次に「文書を開くときにパスワードが必要」のチェックボックスにチェックを入れます。パスワードを入力し設定すると、確認のために再度パスワードの入力を求められます。その後、PDFファイルを上書き保存すればパスワード設定の完了です。
PDFに権限パスワードを設定する方法
PDFファイルを共有する場合には、ファイルを開くことができるパスワードと印刷や編集の制限をかけることができる制限パスワードの2種類があります。
制限パスワードを利用すれば、PDFファイルを共有しているユーザーがファイルを編集することもできますし、逆に編集不可にすることも可能です。制限パスワードを設定する場合には、まずPDFファイルを開きます。「ファイル」メニューから「プロパティ」を選択し、「セキュリティ」タブをクリックしてください。セキュリティ方法の項目の中から「パスワードによるセキュリティ」を選びましょう。ここまでは前項のパスワード設定と手順は同じです。
次に「文書の印刷および編集を制限。これらの権限設定を変更するにはパスワードが必要」のチェックボックスにチェックを入れます。印刷や編集の許可についてそれぞれ許可・不許可の設定をしましょう。「権限パスワードの変更」のチェックボックスにチェックを入れ、パスワードを入力し決定します。権限パスワードの確認を求められるので再入力し、PDFファイルを上書き保存すれば完了です。具体的なステップは以下をご覧ください。
ステップ1:ソフトの起動
まずは、PCを立ち上げて、デスクトップ・メニューから「Acrobat Pro DC」を起動します。
ステップ2:パスワード設定を開く
画面上部の「ツール」から「保護」→「暗号化」をクリックして、「パスワードによる暗号化」を選択します。 そうすると、パスワードの設定画面が表示されるので、オプション項目の「文書のすべてのコンテンツを暗号化」にチェックを付けます。
ステップ3:「文書を開く」パスワードを設定する
「文書を開く」項目の「文書を開くときにパスワードが必要」にチェックを付け、「文書を開くパスワード」を入力します。 ※入力時は、右のパスワード強度メーターが「強(深緑色)」もしくは「最強(薄緑色)」なるように、パスワードを設定してください。
ステップ4:「権限」パスワードを設定する
続けて、「権限」項目から「文書の印刷および編集を制限」にチェックを付けて、「権限パスワード」を入力します。 後は、画面右下の「OK」をクリックして、設定を保存します。
PDFパスワード設定を解除する方法
PDFにパスワードを設定した後に、パスワードが不要になるケースがあります。共有するPDFをユーザー同士で自由に印刷したり、編集したりする必要性が発生した場合などです。一度パスワードを設定したPDFファイルは、パスワード設定を解除しなくてはいけません。
PDFパスワード設定を解除する方法は、まず解除したいPDFファイルにパスワードを入力して開きます。「ファイル」メニューから「プロパティ」を選択し、「セキュリティ」タブをクリックしてください。セキュリティ方法の項目の中から「セキュリティなし」を選びましょう。
パスワード解除の確認のため「この文書からセキュリティを削除してよろしいですか?」というメッセージが表示されますので、「OK」をクリックします。最後にファイルを上書き保存すればパスワード解除完了です。
注意点としてはパスワードを解除するためには一度ファイルを開く必要があるので、パスワードを入力しなくてはいけません。パスワードが判明している場合には問題ありませんが、パスワードが不明だったり忘れてしまった時には解除が困難になります。パスワードの管理や取り扱いには十分注意してください。使用しているPDFファイルが多ければ多いほど、パスワードの数も多くなるため適切なパスワード管理が必要です。
またパスワードを設定する場合には、誕生日や名前など分かりやすいものや同じパスワードを使いまわすのは避けましょう。一度パスワードが流出してしまうと他のファイルも危険です。安全性を高めるためにはアルファベットの大文字と小文字、数字を組み合わせましょう。また6桁以下の短いパスワードはブルートフォースアタックという方法でパスワードを突破される危険性があります。設定したパスワードはメモを取るのが簡単で確実な方法ですが、メモをなくしたりメモを他の人に見られたりしないように注意しなくてはいけません。まれに設定したパスワードを書きうつす際に間違えて書いてしまうミスも見られます。後からパスワードがわからなくなって、ファイルの解除ができなくなり後悔することがないようにしてください。
→関連記事:
PDFにパスワード設定!パスワードを使ってPDF閲覧者に対し印刷や編集の可否などの権限を付与する方法
Adobe Acrobat(アドビ アクロバット)を用いてPDFをパスワードで保護する手順を解説する!
④ Macの「プレビュー」アプリでPDFにパスワードをかける
この方法を使うと、元からPDFのファイルにも後からpdfに変換したファイルにもパスワードを設定して保護することが可能です。
1.プレビューアプリで保護したいPDFファイルを開きます。
2.ファイル、プリントの順にクリックします。
3.画面左下のドロップダウンリストから「PDFとして保存」を選択します。
4.画面が変わるので、「セキュリティオプション」をクリックします。
5.「書類を開くときにパスワードを要求」にチェックを入れ、「パスワード」と「確認」のところに同じパスワードを入力してください。
6.「OK」をクリックすると、パスワードのかかったPDFファイルが生成されます。
この時、パスワードなしのファイルを残しておきたい人はファイル名を変更して保存するように注意しましょう。
⑤ ZIP圧縮でPDFにパスワードを設定する
ファイルにパスワードを設定するには「ZIPに圧縮する」というのが有効です。ZIPファイルに圧縮する際にもパスワードを設定することが可能ですので、PDFファイルを多量にやり取りする際、それぞれにパスワードを設定するよりも手軽に利用できます。 当然ながらファイル容量の削減にも一役買っていますので大変おすすめです。Windows標準搭載の圧縮機能ではパスワードを設定することが出来ませんので、別途フリーの圧縮ソフトが必要です。様々な圧縮形式に対応している「7-Zip」を例にして、ZIPファイルにパスワードを設定する手順を見ていきましょう。
ステップ 1
7-Zipのセットアップが完了すると右クリックメニューに「7-Zip」が追加されますので、圧縮したいファイルを右クリックし「圧縮」を選択してください。
ステップ 2
そうすると「ファイル圧縮」という画面が開きます。ここで圧縮形式を指定し、パスワードを設定することが出来るわけです。
ステップ 3
まずは、「書庫形式」を確認しましょう。この項目で、ZIPや7Z等の様々な形式を選択できるのですが、特にこだわりがなければZIPにしておくと良いでしょう。ZIP以外の形式は、解凍ソフトがないと解凍できないため、やり取りする環境によっては不便になってしまいます。
ステップ 4
続いて暗号化の項目でパスワードを入力してください。暗号化形式も変更しないほうが利便性の観点でおすすめです。
ステップ 5
入力すべき項目は以上ですので、内容を確認し「OK」をクリックしましょう。あとは圧縮が完了するのを待つだけです。
→関連記事:
zipファイルが圧縮できない場合の対処法
⑥ 初心者でも簡単!オススメのオンラインPDF保護ツール4選
PDFファイルにパスワードを設定するには、PDF編集ソフト「Adobe Acrobat Pro DC」を利用して行うのが一般的です。 しかし最近では、無料でPDFにパスワードを設定できる「オンライン保護ツール」と呼ばれるものが登場しています。 ここでは、オススメのオンライン保護ツール4選を紹介します。
1) Hipdf を利用してPDFを暗号化
「Hipdf」は、無料でPDFの編集や保護が行えるオンラインツールです。無料オンラインサービスの代表格として有名なツールで、登録等せずに1ステップでパスワードを設定する事ができます。操作は非常にシンプルなので、初めてPDFを利用する際にオススメです。 完全無料のPDF保護サービス「Hipdf」公式サイトで、PDF保護画面を開きます。
PDFファイルをPDF暗号化画面にアップロードし、PDFを開くパスワードを入力欄に入力し、青い「暗号化」ボタンをクリックすれば、PDF保護作業が完了します。
2) Smallpdf
こちらも「Hipdf」と同様、無料でPDF保護などが行えるオンラインツールです。128ビットのASE暗号により、わずか2回のパスワード入力で、高度な保護が可能です。また、保護以外にも、PDFの変換・圧縮・回転などをドラッグ一つで行う事ができます。
3) PDFProtect
その名の通りPDFの保護に特化したオンラインサイトです。 英語表記ではありますが、複雑な操作を一切せずに簡単にパスワードを設定できます。 更に本サイトでは、暗号化の強度を「ハイ」と「ロー」の2つから選択できるので、用度に合わせた調節が可能です。
4) CubePDF
「CubePDF」は、仮想プリンター形式で利用できる無料PDFソフトです。 安定した操作性が特長で、初心者でも簡単にPDFの作成やパスワード設定を行う事ができます。 また、その他にフォーム入力の制限や文書プロパティの設定、ダウンサンプリングといった多彩な機能も収録しています。
まとめ
PDFファイルは、簡単にほかのユーザーと共有できるファイル形式として人気です。共有する際にはファイルにパスワードを設定してセキュリティ対策を行いましょう。パスワードの設定と解除は簡単な操作で行えますので上手に活用してください。
PDFは非常に便利なファイル形式ですが、中身が重要なデータや書類の時は情報漏洩対策を万全にしないと危険です。パスワードをかけることは有効な対策の一つです。「PDFelement」(PDFエレメント)「Adobe Acrobat Pro DC」などのソフトなら簡単に用途に応じたパスワードをかけることができますし、そのセキュリティ強度も判定してくれます。また、もし無料でPDFパスワードを設定したい場合は、ぜひ紹介したオンライン保護ツールを利用してみましょう。
セキュリティの観点からパスワードを設定することは重要ですので、日頃から色々なものにパスワードを設定することを意識してみてください。
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