はじめに
Q:PDFとPDF/Aの違いについて教えてほしいです。また、PDFをPDF/Aに変換する方法も解説してくれると助かります
この記事は、上記の悩みを抱えている方が対象。
PDF/Aは長期間の保存に適したPDFファイルの一種で、通常のファイルよりもセキュリティが強化されています。
つまり、重要度の高い文書などの保存に適したフォーマットです。
この記事では、そんなPDF/Aにおける様々な情報をまとめました。PDFをPDF/Aに変換する方法についても詳しく解説しているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
目次:
1.PDF/Aとは
PDF/Aは、長期間のアーカイブに適したPDFの一形式です。通常のPDFファイルとは異なり、フォントや色情報などが文書内に埋め込まれるため、いつ閲覧しても同じ表示が保証されるPDFファイルといえるでしょう。
また、オーディオ、ビデオなどの外部コンテンツやJavaScriptの埋め込みが許可されていないため、セキュリティが強化されている側面も見られます。
さらにPDF/AはISOで標準化されているので、政府機関や企業などでの公式文書保存に用いられることが多いです。
したがってPDF/Aは、内容が何十年後も変わらず閲覧できる特徴をもった、安定した文書保存に最適なフォーマットといえます。
1-1. 規格
PDF/AはISO 19005に基づく規格で、最大の特徴は長期間の文書保存に特化していることです。
また、PDF/Aの規格にはいくつかのバージョンが存在し、PDF/A-1、PDF/A-2、PDF/A-3などがあります。
各バージョンはそれぞれ異なる機能や互換性をもっているのも特徴です。
1-2. 準拠
PDF/Aの準拠をあげるなら、それは文書の長期保存を保証することを第一に考える必要があります。
これには以下の使用を制限しなければなりません。
● 文書内のすべての情報(フォント、画像など)を埋め込む
● JavaScriptや外部リンクなどは埋め込めない
このようにPDF/Aはいくつかの規則があります。
1-3. 確認方法
PDF/Aの準拠を確認するには、Adobe Acrobatなどの専門ツールを使用するのが一般的です。
これらのツールはPDF/Aの規格に合致しているかを検証できるほか、問題があれば改善することができます。
ただし、すべてのPDF編集ツールが準拠の確認に対応しているわけではありません。ツールで確認を実行したい場合は、事前にチェックができるかどうか確かめておきましょう。
1-4. 一般的なPDFファイルとの違い
一般的なPDFファイルとPDF/Aとの主な違いは、長期保存に特化した設計になっているかどうかです。
PDF/Aは外部リソースへの依存を排除し、すべてを文書内に埋め込む仕様になっています。したがって、どれだけの月日を経ても元の表示が保たれる仕組みです。
一方の一般的なPDFは外部コンテンツやスクリプトが許可されており、より多様な機能を持っています。しかし、長期保存には不向きです。
このようにPDF/Aと一般的なPDFの違いは、長期保存に適しているかどうかで区別できます。
→関連記事:
PDF/XファイルをPDFファイルに変換する方法>>
2.PDFをPDF/Aに変換するメリット
PDFをPDF/Aに変換するメリットは以下のとおりです。
1.長期保存の保証
PDF/Aは長期保存のためのワールドスタンダードです。将来的にも同じ表示が保証されるので、文書の保存やアーカイブに適しています。
2.外部依存性の排除
PDF/Aは外部リンクやフォントへの依存を排除し、ファイル自体に必要な情報をすべて含んでいます。これにより、他のシステムや環境でも同じ表示を実現することが可能です。
3.法的要件の満足
一部の法的・業界規制では、文書の長期保存が求められることがあります。PDF/Aはその要件を満たすための標準として認められるケースがあるため、法的なコンプライアンスを守るのに役立つといえるでしょう。
4.フォントの埋め込み
PDF/Aでは使用するフォントの情報もファイル内に埋め込むため、特定のフォントがインストールされていないシステムでも、元のデザイン通りに表示されます。
5.安定したアクセシビリティ
PDF/A規格にはアクセシビリティの向上も求められており、視覚障害者などが利用するスクリーンリーダーとの互換性も考慮されています。
このようにPDFをPDF/Aに変換する行為は、上記を重視する場合に有効です。
3.PDFをPDF/Aに変換する方法
PDFファイルをPDF/Aに変換して、長期保存に特化させたいと考えている方は少なくないでしょう。そんなときは、PDF編集のプロフェッショナルツール「PDFelement」がおすすめです。
PDFelement はPDF編集のオールインワンソフトなので、編集から変換までを1本で完結することができます。
<PDFelementの特徴>
特徴 | 詳細 |
編集機能 | テキスト、画像、リンクの編集がかんたん。さらにはフォントの変更やサイズ調整も自由に行えます。 |
変換機能 | PDFファイルをPDF/A、Word、Excel、PowerPointなどに変換可能。画像形式への変換もサポートしています。 |
フォーム作成・記入 | PDFフォームの作成、編集、記入がかんたん。自動フォーム認識機能も搭載しています。 |
セキュリティ機能 | パスワード保護、暗号化、デジタル署名などのセキュリティ対策が取ることができます。 |
OCR機能 | スキャンした文書や画像内の文字を認識し、編集可能なテキストに変換するOCR機能が搭載されています。 |
AI機能 | ChatGPTと連動したAI機能を使用可。PDFファイル内の文書を要約・リライト・校正することができます。 |
このようにPDFelement を使用すれば、PDFファイルをPDF/Aに変換できるだけでなく、高度な編集も可能になります。
ここではPDFelement をつかってPDFファイルをPDF/Aに変換する手順をまとめました。いますぐにファイルの変換が必要な場合は、ぜひ参考にしてみてください。
<PDFelementでPDFファイルをPDF/Aに変換する手順>
PDFelementでPDFファイルをPDF/Aに変換する手順は以下のとおりです。
|
以上で変換作業は完了です。
PDFelementをつかえば、PDF/Aへの変換があっという間に完了します。
また、PDFファイル内に修正すべき点があった場合は、いつでも自由に編集することが可能です。重要なファイルを扱う場合は重宝するソフトなので、興味がある方はぜひ無料で試してみてください。
4.PDF/Aファイルを扱う場合の注意点
PDF/Aファイルは長期保存に適したフォーマットです。したがって、取り扱う場合は、以下のポイントに注意しましょう。
1.編集の制限
PDF/Aは将来の閲覧を保証するために、特定の内容が固定されていることがあります。これは一部の編集機能が制限されることを意味するので、編集が必要な場合は事前に済ませておく必要があるでしょう。
2.外部リンクの制限
PDF/Aは外部リンクやJavaScriptなどの埋め込みを許可していない場合が多いです。これらの機能を必要とする場合は、通常のPDFファイルの使用を検討してみてください。
3.準拠の確認
PDF/Aファイルを作成する際は、規格に準拠しているか確認しましょう。準拠していない場合は、長期間の保存に支障が出る可能性があります。
4.フォントの埋め込み
PDF/Aではフォント情報も埋め込まれます。したがって、特定のフォントに依存する表示が可能です。しかし、これによってファイルサイズが大きくなることもあるので、保存や送信に関しては注意しましょう。
5.使用するソフトウェア
PDF/Aを適切に扱うためには、PDF/Aの規格に対応したソフトウェアの使用が推奨されます。規格に準拠していないソフトウェアでは、表示が正しくない場合があるため注意が必要です。
PDF/Aファイルは一般的なPDFファイルと異なる特性を持つため、上記の注意点を理解しておく必要があります。
PDF/Aを効果的に活用するためにも、要点はインプットしておきましょう。
5.PDF/AファイルにおけるQ&A
PDF/AファイルにおけるQ&Aをまとめました。知識を広めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Q1:PDF/Aに変換できない
A:PDF/Aに変換できない場合は、使用中のツールまたはデバイスに不具合が生じしている可能性があります。
ツールに関しては再起動・アップデートを行いましょう。
デバイスに関しては再起動を試してみてください。
これらを試しても変換ができない場合は、使用中のツールサポートに問い合わせることをおすすめします。
Q2:変換はオンラインツールを使ってもOK?
A:変換すること自体は問題ありません。しかし、無料のオンラインツールはファイル内の機密情報が洩れる可能性があります。
こういったリスクを回避するには、オフラインで信頼度と実績がともなった専用ソフトを利用するのがベストといえるでしょう。
6.まとめ
PDF/AとPDFから変換する方法について解説しました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
● PDF/Aは長期保存に特化したフォーマット
● 重要度の高いファイルはPDF/Aでの保存が最適
● PDF/Aへの変換は信頼と実績のあるソフトを利用すべき
現在はPDFをPDF/Aに変換するツールが豊富ですが、すべてが安全に利用できるわけではありません。
PDFに機密情報などを含む場合は、安全が確保されたPDFelementの使用をおすすめします。
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