英語論文を読む必要があるけど、専門用語が多くて理解するのに時間がかかる…そんな悩みを抱えていませんか。研究や勉強で英語論文翻訳が必要な場面って、意外と多いですよね。
英語論文翻訳の作業は、今ではAI技術の発展により驚くほど簡単になりました。専用ツールを使えば、難解な学術論文も短時間で日本語に変換できます。また、翻訳の精度も年々向上しています。
今回は、無料で使える英語論文翻訳ツール6選を、それぞれの特徴とメリットを比較しながら詳しく紹介していきます。
英語論文の翻訳は、研究のあらゆる場面で欠かせません。大学や企業の研究開発、医療分野などでは、最新の知見を得るために英語論文の読解が必要です。
しかし、専門用語が多い論文を原文で読むのは大きな負担です。翻訳ツールを使えば、その負担を減らし、研究効率を大幅に高められます。
また、近年はAI技術の進化により、文脈を理解した自然な翻訳が可能になりました。単なる直訳ではなく、意味を踏まえたスムーズで読みやすい日本語に変換でき、専門分野でも高精度な翻訳が実現しています。
英語の論文を翻訳できるツールが様々ありますが、今回は英語論文を翻訳するツールを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
自分の使用目的に合ったツールを選ぶことで、効率的な研究活動ができます。
翻訳ツールを選ぶ上で最も大切なのが翻訳精度です。学術論文には専門用語が多く含まれるため、一般的な文章とは異なる翻訳能力が求められます。
専門分野に特化した翻訳モデルを持つツールは、その分野の用語を正確に翻訳できる傾向があります。医学、工学、経済学など、自分の研究分野に強いツールを選ぶと良いでしょう。
文脈を理解した翻訳ができるかどうかも重要です。同じ単語でも文脈によって意味が変わる場合があるため、前後の文章を考慮した翻訳ができるツールが望ましいです。
論文は様々なファイル形式で提供されるため、多様な形式に対応したツールを選ぶことが便利です。
PDF形式は学術論文で最も一般的なファイル形式です。PDFに対応したツールを選ぶことで、ダウンロードした論文をそのまま翻訳できます。特にスキャンされたPDF(画像として保存されたPDF)も翻訳できるツールは、古い論文を扱う際に重宝します。
Word形式に対応していると、編集しながら翻訳を確認できるメリットがあります。テキスト入力による段落単位の翻訳機能があれば、論文の一部分だけを素早く翻訳することも可能です。
翻訳ツールの使いやすさは、日常的に利用する上で無視できない要素です。
シンプルなインターフェースを持つツールは、初めて使う場合でも迷わず操作できます。ファイルをドラッグ&ドロップするだけで翻訳が開始できるような直感的な操作性があると便利です。
翻訳結果の表示方法も大切です。原文と翻訳文を並べて表示できる機能があれば、元の文章を参照しながら内容を確認できます。翻訳した文章をコピーしやすい、ダウンロードしやすいといった機能も、実用性を高めます。
無料で使える英語論文翻訳ツールを6つ厳選して紹介します。それぞれの特徴を理解して、あなたの研究スタイルに合ったツールを見つけてください。

Google翻訳Googleが提供する無料の翻訳サービスで、世界中で最も広く利用されている翻訳ツールの一つです。シンプルで直感的なインターフェースにより、初心者でもすぐに使いこなせます。
PDFはもちろん、Word・PowerPoint・PNGなどさまざまな形式のファイルに対応しており、変換作業をせずに論文翻訳が完了します。さらに、完全無料で回数制限もないため、コストを抑えたい方に最適です。
一方で、専門用語の翻訳精度はやや不安定で、OCR(文字認識)の精度も高くありません。そのため、スキャンした論文では正確に翻訳されない場合があります。
それでも、手軽さと無料で使える点は大きな魅力です。論文の概要を素早く把握したい時や、短文の翻訳には十分な性能を発揮します。

PDFelementWondershare社が提供する高性能PDF編集ソフトで、AIによる英語論文翻訳機能を搭載しています。特にPDF形式の英語論文翻訳に特化しており、研究者や専門職に人気の高いツールです。
高度AIアルゴリズムを採用しており、論文文脈を正確に理解した自然な日本語に翻訳します。さらに、「プロフェッショナル翻訳モード」では、医学・工学・経済学などの専門分野に対応し、専門用語も的確に処理します。
また、高精度OCR(文字認識)技術を搭載しており、スキャンされた論文や古い資料の文字も正確に認識して翻訳可能です。
翻訳機能は「全文翻訳」と「部分翻訳」の2モードから選べ、必要な箇所だけを柔軟に翻訳できます。さらに、原文と翻訳文を並べて表示できるため、翻訳前後の内容の確認や比較もスムーズです。
一方で、PDFelementは翻訳専用ソフトではなく、PDF形式のみ対応しています。Wordや他のファイル形式を翻訳する際は、事前にPDFへ変換する必要があります。
総合的に見て、PDFelementはスキャンされた古い英語論文や専門性の高い研究資料を精確に翻訳したい方に最適なツールです。AIの文脈理解とOCR技術を組み合わせた、実用性と精度の両立が魅力です。
PCとスマホでPDFelementを使って英語論文を翻訳する手順はコチラヘ

DeepL翻訳はドイツの企業が開発した翻訳サービスで、翻訳精度の高さで定評があります。特に学術的な文章の翻訳と英日翻訳に優れています。
また、DeepLは翻訳の自然さと正確さで高い評価を得ています。論文の内容を正確に理解したい場合や、引用する際の翻訳には特におすすめです。
注意点として、無料版では文書翻訳に月3回までの制限があります。頻繁に論文を翻訳する必要がある場合は、この制限がネックになる可能性があるでしょう。

ChatGPTはOpenAIが開発した対話型AIで、翻訳機能も優れています。論文翻訳だけでなく、内容の要約や解説も依頼できる点が特徴です。
ChatGPTは論文を読みながら「この部分の意味をもっと詳しく説明して」といった使い方ができます。理解を深めながら読み進めたい方におすすめです。
一方で、ChatGPTは翻訳専用ツールではないため、手動でプロンプト(指示文)を入力する必要があります。入力したプロンプトによって翻訳結果が異なるため、初心者には使いこなしが難しい面があります。
翻訳内容の正確性を原文と照らし合わせて確認する必要がある点にも注意が必要です。

みんなの自動翻訳@TexTraは国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が提供する無料翻訳サービスです。専門分野別の翻訳エンジンを搭載している点が特徴です。
専門分野に特化した翻訳エンジンを選べるため、自分の研究分野に合った精度の高い翻訳が期待できます。日本の研究者向けに開発されているため、日本語の学術表現にも適しています。
また、対訳形式で翻訳を進められますので、論文翻訳前後の確認もカンタンに実現します。
ただし、インターフェースがやや古く、ファイルアップロード機能が限定的であることです。基本的にテキスト入力による翻訳となるため、大量の論文を効率的に処理したい場合には不向きです。

ReadableはPDFで書かれた英語論文の翻訳に特化したオンラインサービスです。翻訳前の原文(英語)と翻訳後の訳文(日本語)を画面上で並べて表示できる点が特徴です。図や数式を含むPDF論文のレイアウトを崩さずに翻訳でき、翻訳スピードも速いです。
翻訳された日本語を読みながら、いつでも瞬時に元の英語表現を確認できるため、AI翻訳が不自然な場合や、専門用語の微妙なニュアンスを原文で確かめたい場合に便利です。
欠点としては、Webサービスのためオフライン環境での利用ができない点が挙げられます。無料プランでは翻訳できるファイル数やページ数に制限があるため、大量の論文を処理する場合は有料版の検討が必要になります。
PDFelementを使った具体的な英語論文の翻訳方法を、PCとスマホの両方で解説します。実際の操作手順を理解することで、すぐに使い始められます。
PDFelementを使ってPCで英語論文を翻訳する手順を説明します。論文全文を効率的に翻訳できます。
PDFelementソフトを起動し、翻訳したい英語論文のPDFファイルを開きます。
サイドバーの「AI」>「PDF翻訳」をクリックして、PDF版論文翻訳の設定画面に移動します。
翻訳元の言語(英語)と翻訳先の言語(日本語)を選択します。論文全文を翻訳する場合はすべてのページを選択してください。翻訳の詳細設定では、翻訳タイプと表示形式を自由に指定します。
なお、原文と翻訳文を並べて表示させたい場合は「オリジナルテキストを含む(見開きページ表示)」を有効にします。

すべての設定が完了したら、「翻訳開始」ボタンをクリックします。すると、AIが論文の翻訳を開始します。
翻訳が完了すると、原文と翻訳文を並べて表示します。翻訳結果を確認しながら、必要に応じて保存やコピーを行ってください。

これからはPDFelementを使って英語の論文を翻訳する時の豆知識を紹介していきます。

古い論文や紙をスキャンしたPDFは、画像として保存されているため通常の方法では翻訳できません。PDFelementのOCR機能を使えば、画像内の文字をテキストデータに変換してから翻訳できます。
「ツール」メニューから「OCR」を選択し、言語を英語に設定してOCR処理を実行してください。処理完了後、通常通り翻訳機能を使用できるようになります。

論文の特定の段落や章だけを翻訳したい場合は、部分翻訳機能が便利です。翻訳したい箇所をマウスでドラッグして選択し、右クリックメニューから「選択部分を翻訳」を選択してください。
選択した部分だけが翻訳され、時間を節約できます。
スマホで英語論文を翻訳すると、外出先や通勤中など場所を選ばずに論文を読めるようになり、とても便利です。
PDFelementのモバイル版アプリを使えば、PCと同様に英語論文を翻訳できます。
App StoreまたはGoogle Playストアから「PDFelement」アプリをダウンロードしてインストールします。
アプリを起動し、翻訳したい英語論文のPDFファイルを開きます。
ツールバーの「AIツール」>「PDF翻訳」をクリックして、翻訳設定画面に入ります。
その後、ターゲット言語や翻訳モードなどを設定し、論文を翻訳します。

翻訳が完了すると、スマホの画面で翻訳文を読むことができます。必要に応じて翻訳結果をデバイスに保存したり、クラウドに同期したりできます。
スマホでの翻訳は画面サイズの制約がありますが、通勤時間や移動中に論文を読み進められる利便性があります。
英語論文の翻訳は、適切なツールを選ぶことで誰でも簡単に行えます。無料で使えるGoogle翻訳から、高機能なPDFelement、精度の高いDeepLまで、様々な選択肢があります。
PDF形式の論文を扱う機会が多い方には、PDFelementがおすすめです。スキャンされた古い論文もOCR機能で翻訳でき、部分翻訳にも対応しているため、研究活動の効率を大幅に向上させられます。
自分の研究分野や使用頻度に応じて最適なツールを選ぶことで、英語論文の理解が深められるでしょう。AI翻訳技術を活用することで、言語の壁を越えた研究活動が可能になります。
この文書または製品に関するご不明/ご意見がありましたら、 サポートセンター よりご連絡ください。ご指摘をお待ちしております!
役に立ちましたか?コメントしましょう!