はじめに
「ChatGPTで外国語の論文を翻訳しようと思っているのですが、やり方がわからずに困っています。具体的にどういう手順を踏んだらいいでしょうか?」
この記事は上記の悩みを抱えている人が対象。
結論から言うと、ChatGPTを他言語翻訳エンジンとして使用するには以下の手順がインプットする必要があります。
- ChatGPTについて理解する
- 外国語の論文をテキスト化する
- テキスト化した論文をChatGPTで翻訳する
- 必要であれば修正などを行う
この4ステップで他言語翻訳が実現します。
「言葉にすると簡単そうですが、実際にやってみると難しそうなイメージがあります。そもそも外国語の論文をテキスト化するにはどうすればいいんですか?」
外国語の論文をテキスト化する方法はいくつかありますが、もっとも簡単で精度が高いのはPDF編集のオールインワンソフト「PDFelement」を使用することです。
「PDFelement?具体的にどんなことができるソフトなんですか?」
PDFelementはPDFファイルに注釈を入れたり書き換えができる他、OCR機能を使用することで論文などの文書をテキスト化できます。さらにChatGPTと連携したAI機能を搭載しているので、文書のリライトや校正なども可能です。
「それは便利ですね!ぜひChatGPTとPDFelementをつかった論文の翻訳方法について教えてください。」
この記事では、ChatGPTとPDFelementを有効活用した論文の翻訳方法についてまとめました。初心者の方にもわかりやすく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次:
Part1:ChatGPTについての基本情報
論文の翻訳をおこなう前に、ChatGPTの基本情報をインプットしましょう。ChatGPTがどういった特徴をもっていて、どういった利点を持っているのか。そして、他言語翻訳エンジンとしてはどういった役割を果たしてくれるのか。それぞれを詳しく解説していきます。
1.1. ChatGPTとは?
ChatGPTとは、OpenAIが開発した大規模な言語モデル。 GPT-4などのアーキテクチャをベースにしたモデルで、自然言語理解(NLU)と自然言語生成(NLG)のタスクを行うことができます。
また、返答は人間が理解できる形式で情報を提供。現在はさまざまな分野で活用されており、コンテンツ生成をはじめ、質問応答、翻訳などの用途で使用されています。
1.2. ChatGPTの特徴と利点
ChatGPTの特徴は次のとおりです。
- 自然言語理解能力が高い
テキストの文脈を把握し、関連性のある情報を提供してくれる - 柔軟性
さまざまな業界や分野に応用が可能で、多様なタスクに対応できる - 高速性
大量のデータを効率的に処理し、迅速な回答やコンテンツ生成が可能 - コンテキストに対する理解力
会話や文書の意味を正確に理解し、適切な情報を提供できる
ChatGPTはチャット形式で質疑応答を実現できる、非常に便利なAIツールです。AIツールはいくつか存在しますが、なかでもChatGPTは抜群の精度をほこるため世界中のユーザーから支持されています。なお、ChatGPTのメリットは次のとおり。
メリット |
説明 |
進化性 |
ChatGPTは常にアップデートされ、性能向上が図られています。そのため、時代の変化やニーズに合わせて進化し続けることが可能です。 |
カスタマイズ性 |
ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズが可能であり、特定の業界やタスクに特化したモデルを構築できます。これよって効果的な結果を得ることが可能です。 |
低コスト |
ChatGPTは実際のライターや翻訳者と比較すると、コストが大幅に削減されます。したがって、効率的なコンテンツ生成が可能です。また、クラウドベースのサービスなので、ユーザーは追加の設備投資やメンテナンス費用を負担する必要がありません。 |
1.3. 多言語翻訳エンジンとしてのChatGPT
ChatGPTは多言語翻訳エンジンとしても非常に優れています。その主な理由は機械学習によって数多くの言語を学習し、高精度な翻訳を提供できるため。これにより、世界中の人々が情報を共有し、コミュニケーションを円滑に行えるようになっています。
またChatGPTは多言語に対応しているため、ビジネスや学術研究などの分野で国際的なコラボレーションを促進。他言語翻訳エンジンとして用いているユーザーは珍しくありません。このようにChatGPTは、外国語を扱うジャンルの翻訳に効果を発揮します。
Part2:論文翻訳の準備
論文の翻訳を行う場合は、事前準備が重要です。まず取り掛かるべきタスクは、論文の整理と翻訳対象の特定。これを達成したらPDFelementのOCR機能を活用して、外国語論文をテキスト化させます。それでは具体的な手順を解説しましょう。
2.1. 論文の整理と翻訳対象の特定
まずは翻訳したい外国語の論文を整理することからスタートしましょう。対象となる論文を見つけたら、翻訳をすべき範囲を特定します。なぜ全範囲ではなく一部の範囲を特定するのかというと、研究の目的やテーマに合った部分だけを翻訳することが目的だからです。言うまでもなくすべての範囲を翻訳していると、効率的に作業を進めることができません。したがって外国語の論文を翻訳するときは、翻訳対象となる部分を明確にしてください。これによって翻訳の精度も向上させることができます。
なお、外国語の論文は以下の検索サービスを使うと便利です。
サービス |
特徴 |
Googleが提供する論文検索サービス。さまざまな学問分野の研究論文を無料で検索できるほか、PDFファイルで取得できる。 |
|
AIが関連性の高い研究トピックと影響力のある検索結果を表示してくれる。 |
|
ドイツのビーレフェルト大学が提供する論文検索エンジン。数千の機関からのエントリを1か所にまとめて検索できるのが魅力。 |
2.2. PDFelementのOCR機能でテキストを認識
外国語の論文は「論文検索サービス」からダウンロードしましょう。検索窓に入手したい論文のキーワードを入力し、検索します。論文のファイル形式はさまざまですが、一般的にはPDFファイルが多いです。検索結果の右側には論文のPDFファイルリンクが表示されるのでクリックしましょう。
すると、論文のPDFファイルが表示されます。
出典:Subliminal messages: Between the devil and the media.
画面上部の右側にある「ダウンロードアイコン」をクリック、ダウンロードします。論文のPDFファイルをダウンロードしたら、PDFelementのOCR(光学式文字認識)機能をつかってテキスト化します。
まずはPDFelementを起動し、論文ファイルを開きましょう。その後、画面上部にあるメニュー項目の中から「OCR処理」をクリックしましょう。
するとOCR専用ウィンドウが表示されるので、オプションをスキャンから一致する項目にチェックを入れ、言語認識を論文の言語に指定します。すべてが完了したら「適用」ボタンをクリックしてください。
OCR処理が完了すると、論文ファイルはテキスト化されます。
このようにPDFelementは論文内のテキストを効率的にテキスト化できます。OCR処理はファイルの容量にもよりますが、10枚程なら数秒で完了。論文を丸ごとスピーディーに処理できるので、論文の翻訳作業をスムーズに進めたいならマストツールと言っていいでしょう。
Part3:PDFelementで論文翻訳をおこなう手順
ChatGPTは論文翻訳を効率的かつ高品質に行うことが可能です。ここでは、ChatGPTを用いた論文翻訳の手順をわかりやすく説明します。
3.1. 論文のテキストを入力
まずはPDFelementのOCR機能で取得した編集可能なテキストを、コピーペーストします。まだリターンキーは押さず、そのままにしてください。次のステップで翻訳言語の指示を行います。
3.2. 翻訳オプションの設定
次にコピペしたテキストの前に、翻訳を希望する言語を命令します。ここでは日本語で翻訳するよう「以下の文章を日本語で翻訳してください。」と指示します。ポイントとしては、命令文とコピペしたテキストの間に空白行を入れることです。これによりChatGPTはそれぞれを理解して処理してくれます。
3.3. 翻訳結果の確認と修正
命令文が整ったらリターンキーを押して、ChatGPTに翻訳をしてもらいましょう。翻訳が終わると結果が下部に表示されます。
翻訳された文章を確認し、問題がなければそのまま使用してください。逆に問題があった場合は、翻訳された文章に校正をかけましょう。「上記の文章を校正してください」と命令します。すると校正された文章が下部に表示されます。
3.4. 繰り返しの翻訳プロセスで品質向上
ChatGPTを用いた翻訳のやり方は以上です。翻訳の精度を向上させるには、以下の命令や指示をおこないましょう。
- 翻訳の修正や校正はくりかえし行う
- 命令文は具体的に書く
- 翻訳文のファクトチェックを行う
ChatGPTによって修正された翻訳結果を再度入力し翻訳を行うことで、以下のメリットが得られます。
メリット |
説明 |
精度の向上 |
翻訳プロセスを繰り返すことで、誤訳や不自然な表現が徐々に減り、翻訳の精度が向上します。より正確で自然な翻訳文を目指す場合には重要です。 |
学習効果 |
繰り返しの翻訳プロセスを通じて、ユーザー自身が言語や専門知識を習得できます。これにより、翻訳スキルの向上を期待できるでしょう。 |
高品質な翻訳を目指す場合は、プロセスを繰り返すことを意識しましょう。
Part4:ChatGPTを活用した翻訳の3つのポイントとは
ここではChatGPTを活用し翻訳を行うときに重要な、品質を向上させる3つのポイントを紹介します。これらのポイントを意識することで、より高品質な翻訳結果を期待できるでしょう。
4.1. 専門用語や表現のチェック
AIなどのロボット翻訳では、専門用語や表現がただしく翻訳されないことがあります。したがって翻訳結果を確認するときは、専門用語や表現が適切に翻訳されているかをチェックしましょう。
もし誤訳や不適切な表現があれば、AIに頼らずに自ら修正することをおすすめします。これにより、専門性の高い文書であっても正確な翻訳が可能です。
AIは完璧ではありません。過信は禁物なので注意してください。
4.2. 文脈に応じた翻訳の調整
AI翻訳は文脈に応じた適切な翻訳が難しい場合があります。翻訳結果は必ずしも正確とはかぎらないので、つねに文脈に応じて適切な翻訳が行われているかをチェックするようにしてください。
もし誤りがある場合は調整を行いましょう。ただしい文脈をもつ翻訳を行うことで、どこまでもナチュラルで理解しやすい文章に仕上げることができます。
4.3. 翻訳結果の校正とフィードバック
翻訳結果を確認し、修正が終わったら校正をおこないましょう。修正まで完了しているテキストをあらためてChatGPTに入力し、校正するよう指示してください。これにより、文章の品質がさらに向上します。
また、ChatGPTに「当該文章をより良くするためのアイデアを教えて」などと命令すると、適切なフィードバックをもらえることがあります。そのフィードバックを参考に、あらためて修正や校正をおこなうと文章の品質をさらに向上できるでしょう。
ただし、校正はできるなら第三者に依頼するのが望ましいです。その理由は第三者にチェックしてもらうことで、見落としがちな誤訳や不自然な表現を発見できるため。また、人間からの適切なフィードバックも受け取れるので、ChatGPTよりも翻訳の質を向上させる改善点が見つかったりします。
Part5:PDFelementはChatGPTと連携したAI機能と翻訳機能を兼ね備えた万能ソフト
PDFelementは高性能かつ他言語に対応した翻訳機能を搭載しています。さらにはChatGPTと連携したAI機能を搭載しているので、使い方次第ではPDFelementだけでも高品質な論文の翻訳が可能です。
ここではPDFelementの翻訳機能とAI機能について詳しく解説します。
5.1 PDFelementの翻訳機能
PDFelementの翻訳機能は、ChatGPTと連携していることもあって精度が高く他言語に対応しています。論文を開いたら上部メニューにある「翻訳」をクリックします。
次に翻訳したい部分をドラッグして指定しましょう。すると翻訳ウインドウの翻訳元部分に指定したテキストが自動的に表示されます(下記画像①)。
次に翻訳言語を指定し(上記画像②)、翻訳ボタンをクリックします(③)。すると翻訳結果が表示されます(④)。
直感的に操作できるだけでなく、翻訳精度が高いので外国語論文からの引用などに重宝するでしょう。
5.2 PDFelementのAI機能
PDFelementのAI機能は次のとおりです。
機能 |
説明 |
チャット |
一般的なChatGPTと同様の使い方ができます。調べものをしたり、アイデアをもらうなど論文翻訳をスムーズにしてくれる機能です。 |
リライト |
指定した文章のリライトを行うことができます。自身の文章として文書を作成する場合は、オリジナルのテキストでなければなりません。シーンに合わせて有効活用しましょう。 |
校正 |
論文の翻訳は高い精度が求められます。テキストの校正が必要な場合は、同機能をつかって完成度を高めましょう。 |
説明 |
わからない単語などを指定すると、意味を説明してくれる機能です。論文などの専門用語が多い文書には重宝します。 |
要約 |
PDFファイルの要点をまとめてくれる機能です。論文などで要約の作成が必要な場合は重宝します。また、ファイル内の重要なキーワードを把握できる機能でもあります。 |
いずれの機能もChatGPTが処理します。したがって、的確かつスピーディーな結果が得られるので、論文翻訳の効率を上げてくれること間違いなしです。
まとめ
ChatGPTは他言語翻訳エンジンとしても非常に優秀です。さまざまな外国語のテキストをスピーディーに翻訳できるだけでなく、リライトや校正、アイデアなどをもらうこともできます。
そんなChatGPTと連携した強力なPDFファイル編集ソフト「PDFelement」を利用すれば、論文の翻訳はどこまでも快適です。
PDFelementにはChatGPTと連携した以下の機能があるので、論文の翻訳はソフトひとつで完結できます。
- 翻訳機能
- チャット機能
- リライト機能
- 校正機能
- 説明機能
- 要約機能
さらに論文のPDFファイルをテキスト化できるOCR機能も搭載しています。PDF編集機能も充実しているので、文書の翻訳と編集をスムーズに行いたい方はぜひダウンロードしてみてください。
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