はじめに
Q:Adobe Illustratorというソフトをご存じですか?
A:こんなことを聞くと、「もちろん知っているよ」という答えが返ってくるかと思います。あなたが、印刷物の制作に関わる方であれば、になりますが。あらためて聞くまでもなく、Illustratorはグラフィックデザインソフトであり、チラシの作成やパンフレットの作成などの際に使われるソフトです。
印刷会社や広告代理店などではこのソフトがあるのは当たり前ですし、個人で印刷物のデザインを請け負っている方も、必ずと言っていいほど、このソフトをお持ちでしょう。ですが、いくらデザイン関係の方にとっては一般的であっても、そうでない方にとっては、広く普及しているWordやExcelとは違い、あまり馴染みのないソフトになります。
そのため、いくら仕事や趣味で当たり前のようにIllustratorを使っていたとしても、一般の人はそもそもこのソフトを持っていないのだ、ということを念頭においておく必要があります。
そこで、ここでは、Illustratorを持っていない相手方から、とあるパンフレットの制作を依頼されたという状況を仮定して、相手が納品物を問題なく開けるよう「PDFファイルに変換して納品する」方法を説明しましょう。
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目次:
1.AIファイルの作成
仕事として、たとえばパンフレットのデザインを請け負ったとしても、発注元が必ずしもこのソフトを持っているとは限らない――つまり、納品しても、相手がファイルを開けない、という状況があるということを意味します。
そういった状況になった場合、どうすればいいでしょう。まさか、「納品物を開きたいなら、Illustratorを買ってください」とも言えませんよね。
まずは、相手方の要望に沿った形で、パンフレットをIllustratorで制作します。作業中のファイルはこまめに保存しましょう。もちろん、この時点でのファイル形式はAIファイルです。
2. AIファイルをPDFファイルに変換
AIファイルからPDFファイルに変換するのは、とても簡単です。Illustratorのメニューバーから、「別名で保存」を選んでください。デフォルトでは、AI形式での保存となっていますが、その際に、保存する「ファイルの種類」で、「Adobe PDF」を選んでください。そして、保存をする、それだけです!
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3.ここに注意
2で説明した通り、PDFファイルに変換するのはとても簡単なのですが、その際にちょっとした注意が必要です。相手方がこのまま印刷をするのであれば、印刷に適するように、画像が高解像度であった方が望ましいです。そのため、PDFとして変換する際に出てくるプロパティ画面で、「圧縮」の項目を選び、画像の圧縮が「ダウンサンプリングしない」となっているかを確認してください。「しない」となっていればOKです。
逆に、たとえば、納品前のチェックなどで、一時的にファイル容量を落として相手方に送付したい場合は、プリセットで「最小ファイルサイズ」を選ぶといいでしょう。こうすることで、ファイルサイズが小さくなり、メールなどでも送付がしやすくなります。もちろん、確認が終わり、実際に制作物を納品する際は、相手方の希望も踏まえ、印刷に耐えうるPDFファイル(つまり、画像の圧縮をしない状態)で納品をしてくださいね。
いかがでしたか?AIファイルをPDFファイルに変換する…と聞くと、なんだか難しそうと思われるかもしれませんが、実際はそんなことはまったくありません。Illustratorは印刷物の制作にとても便利なソフトで欠かせないものですが、必ずしも一般の人が持っているとは限らない――いえ、持っていないことの方が多い、ということさえ頭に入れておけば、Illustratorを使った制作物の納品もスムーズになります。できれば、受注の際に、こちら側から、「Illustratorはお持ちですか?
お持ちでなければ印刷に適した形のPDFファイルで納品いたしましょうか」と確認ができるくらいになれば、より良いですね。こういったことを踏まえ、Illustratorを使って日々の制作に励みましょう!
4.豆知識:PDFelementという変換ソフトの紹介
➬Microsoft Office、画像、テキストなど合計17種類のファイル形式に対応。
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