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Turnitin はChat GPT で書かれたテキストを検出できるのか?

  目次:


1. Turnitinとは

Turnitin ホームページ

Turnitinは、AIが作成した文章を検知するツールです。主に教育分野で使用されています。学生が作成した論文やレポートがAIによって作成されていないのかチェックすることを目的としています。Turnitinを導入する教育機関は多く、日本国内でも主要な大学が導入しています。それだけTurnitinは教育分野において重要なツールです。


2. AI時代におけるTurnitinの新展開


Q:AIが注目される中で、なぜTurnitinといったAIコンテンツチェッカーを使用しなければならないのでしょうか。

それは、教育分野におけるAI使用に危機感があるからです。

ここではAIが教育事業に与える影響について解説するとともに、Turnitinの検知機能はどれぐらいのものなのか、Turnitinの新機能の特徴と不足点についてあわせて解説します。


2-1. AI生成文章が教育事業に与える影響

Turnitinの利用を考えるうえで、まず押さえておかなければならない点として、なぜTurnitinを使用しなければならないのかという点です。

なぜなら、教育事業者はAIのことを脅威だと認識しているからです。もう少し具体的にいうと、AIによって生成された文章が教育事業に悪い影響を与えることに対して教育者は危機感を持っています。

つまり、学生がAIを使って論文やレポートを作成するのではないかという疑いを持っているのです。学生自身が論文やレポートの作成にAIを使用すると、学生自身が自ら調べたり考えたりすることを止めてしまいます。結果として、学生の学力低下を引き起こしかねません。

こうした危機感からTurnitinのようなAIコンテンツチェッカーを導入し、学生がAIを利用して論文やレポートを作成しないようにチェックをおこなっています。


2-2. TurnitinのAIライティング検知機能

TurnitinはChatGPT、GPT-3、GPT-4で生成された文章の検知ができます。ただし、現時点では英語の文章にしか対応しておらず日本語については検知をおこなえません。この点については今後のアップデート状況を見守る必要があります。

Turnitinの仕組みを簡単に説明します。まず提出されたレポートの文章を5~10センテンスごとにグルーピングします。そのうえで、各グループ内の文章がAIで生成されたものかどうか判定をおこないます。

判定基準は一般的なAIと同じく、文章の規則性に着目します。AIが作成した文章は、「主語」「述語」「目的語」が規則正しく並んでいます。加えて、「いつ」「どこで」「だれが」「何をした」といった具合に一定の法則にもとづいて単語が並べられるように生成されます。一方、人間が書いた文章は必ずしも規則正しく並んでいるわけではなく、個人によって差が生まれます。Turnitinは、この規則性にもとづき判定をおこないます。

仮にAIによって作成されたものだと判断した場合、そのグループに対して1点が与えられ、人間が書いた文章だと判断した場合は0点が与えられます。これをすべてのグループに対しておこない、最終的な点数によってレポートそのものがAIによって作成されたものなのかどうか判定をします。これがTurnitinの大まかな仕組みです。


2-3. Turnitin新機能の特徴と不足点

Turnitinにはさまざまな製品ラインナップがあります。その中で、AIライティングチェックツールはFeedback StudioとiThenticateの2つがあります。

Feedback Studioには次のような新機能があります。

・フラッグパネル
・Turnitin Draft Coach

フラッグパネルは論文、レポートの中で単語の置き換えをおこなっていないかを検知する機能です。一般的なAIライティングチェックツールは同じ文章かどうか一致率をみるのに対し、フラッグパネルは言葉の置き換えがないか単語の意味を理解したうえでチェックを行います。

Turnitin Draft Coachはリアルタイムでレポート作成をモニタリングする機能で論文が盗用されていないかその場で確認できる他にもレポート作成のフィードバックをリアルタイムでできるという便利な機能です。

このように便利な機能が備わったTurnitinですが不足点もあります。それは、AIによって生成される文章をすべて検知できない点です。AIの進化により生成される文章のレベルも上がっています。このような文章は誰が書いたのか判別することが難しく、Turnitinにとっても例外ではありません。


3. AIが書いた文章を見破る他のツール5選

AIが生成した文章を検知するツールはさまざまありますが、ここでは簡単に使えて便利な次の5つのツールについてご紹介します。

・PDFelement
・Seo.ai
・Corrector
・Copyleaks
・Writer.com


3-1. PDFelement

PDFelementホームページ

PDFelementにはAI機能が搭載されています。PDFelementに搭載されているAIはLumiと呼ばれ、文章の要約や校正、リライトなどがおこなえます。その中のひとつに、AIが生成した文章のチェック機能があります。

 具体的な操作手順をガイドページで確認できます!⇒〔AIが書いたテキストを検出する方法

使い方は簡単で、「Lumi」に検出させたい文章が記述されているファイルを指定すれば自動的にチェックをおこなってくれます。PDFelementに搭載されているAIはGPT Zeroのプラグインを利用しており、極めて精度の高いチェックを行えます。



3-2. Seo.ai

Seo.aiホームページ

Seo.aiはWebブラウザで使用できるAIコンテンツチェッカーです。ブラウザを立ち上げるだけで使用でき、手軽に使えます。また、文章のチェックをおこなえる他にも、AIに文章を作成させることもできます。Seo.aiを利用したい場合は、アカウントの登録が必要です。なお、無料で使用できるのは7日間だけです。それ以降も使用したい場合は、月額$49かかります。アクセスURLは(https://seo.ai)です。


3-3. Corrector

Correctorホームページ

CorrectorはWebブラウザで使用できるAIコンテンツチェッカーです。Correctorもブラウザで使用できるツールです。チェックしたい文章をコピーアンドペーストするだけで使えるため、誰でも簡単に操作できる点が特徴です。他のツールはアカウント登録が必要なのに対し、Correctorの場合は特に必要ありません。もちろん無料で使用できます。アクセスURLは(https://corrector.app)です。


3-4. Copyleaks

Copyleaksホームページ

CopyleaksはWebブラウザで使用できるAIコンテンツチェッカーです。コンソール画面は日本語で表示されるため操作がしやすい点が特徴です。検知結果は4段階で表示されます。文章の他にもソースコードやテキスト画像の検知も可能です。他のツールと同様に、Copyleaksを利用したい場合はアカウントの登録が必要です。無料で使用できますが、アップグレードバージョンは費用がかかります。アクセスURLは(https://copyleaks.com)です。


3-5. Writer.com

Writer.comホームページ

Writter.comはWebブラウザで使用できるAIコンテンツチェッカーです。他のツールと同じく、ブラウザから利用できます。コンテンツチェックの他にも、Webライター向けに文章を作成する機能もあります。Writter.comを利用したい場合はアカウントの登録が必要です、なお、無料で使用できますが14日間しか使えません。アップグレード版はTeamバージョンの場合で月額14ドルかかります。アクセスURLは(https://writter.com)です。


4. まとめ

ここまでAIの文章生成が教育に与える影響と、その中でも教育機関に特化したAIコンテンツチェッカーツールであるTurnitinについて解説しました。改めて整理すると、教育機関にとってAIは脅威の対象であり、特にAIの文章生成能力は学力の低下を引き起こすものとみなされています。そのため、TurnitinのようなAIコンテンツチェッカーが注目されているのです。

Turnitinは数多くの教育分野で使用されているAIコンテンツチェッカーで、論文やレポートといった学術的な文章のチェックにすぐれています。さらに、現在の主要なAIであるChatGPT、GPT-3、GPT-4に対応しており、極めてすぐれた機能を提供しています。ただし、英語にしか対応していない点には注意が必要です。

Turnitinにはさまざまな新機能が搭載されています。しかしながら、いくら機能がすばらしくても、AIに論文を作らせる根本の原因、すなわち使う側の人間の動機が無くならない限りTurnitinのようなAIコンテンツチェッカーがなくなることはないでしょう。

そうした意味でも、AIに何をさせるべきなのか。AIをどのように活用するのか、こうした点において人々の意識を変えていかなければなりません。